テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

8月26日(金) 
【8月25日の海外相場および市況】
ny0825

*25日のNY金は続落。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を26日に控えて様子見ムードが強まる中、複数のFRB高官のタカ派的発言に圧迫されて続落した。米カンザスシティー連銀のジョージ総裁はこの日、緩やかに利上げを進める時だと発言。また、ダラス連銀のカプラン総裁も、そう遠くないうちに、次のステップに進める根拠が強まっていると述べ、比較的早期の追加利上げが適切との見解を示した。こうしたタカ派的な発言を受けて、金利を生まない資産である金には売りが強まった。7月の米耐久財受注額は前月比+4.4%と、市場予想の+3.3%を上回った。堅調な米経済指標も金には弱材料となった。NY白金は金に連れて続落。

*25日のNY原油は反発。ドルが対ユーロで下落したため割安感から買いが入った。石油輸出国機構(OPEC)加盟国は9月26~28日にアルジェリアで開かれる国際エネルギーフォーラム(IEF)に合わせて非公式会合を開く予定で、原油市場の安定化などについて意見交換するとみられている。主要産油国による生産調整に向けた動きが注目されている。サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は、現時点で大規模な市場介入が必要だとは思わないと発言したため下落したが、安値では買戻しが入って反発に転じた。米駆逐艦が接近してきたイランの艦船に向け3発の警告射撃を行ったと伝わると中東の地政学的リスクが再認識され強材料視された。

*25日のシカゴトウモロコシは4日続落。米国の豊作観測や大豆安が圧迫要因となった。シカゴ大豆は3日続落。米中西部のクロップツアー・リポートで、豊作観測が強まった。

*25日のNY外国為替市場のドル円相場は、100円台半ばに反発した。7月の米耐久財受注が堅調だったため、ドル買い・円売りが進行した。ただ、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を26日に控え、その後は小動きで推移した。

*25日のNYダウは続落。各国の中央銀行総裁らが集まる恒例の経済シンポジウムが、米ワイオミング州ジャクソンホールで25日から始まった。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演は26日に予定されている。講演内容を見極めたいとの思惑から投資家は積極的な売買を控えた。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:30 (日) 7月全国消費者物価指数 (前年比) -0.4% -0.4% -0.4%
   (日) 7月全国消費者物価指数 (生鮮食品除く:前年比) -0.4% -0.4% -0.5%
08:30 (日) 8月東京都区部消費者物価指数 (生鮮食品除く:前年比) -0.3% -0.4% -0.4%
17:30 (英) 4-6月期GDP・改定 (前期比) +0.6% +0.6% --
   (英) 4-6月期GDP・改定 (前年比) +2.2% +2.2% --
21:30 (米) 4-6月期GDP・改定 (前期比年率) +1.2% +1.1% --
21:30 (米) 4-6月期個人消費・改定 (前期比年率) +4.2% +4.2% --
21:30 (米) 4-6月期GDPデフレーター・改定 (前期比年率) +2.2% +2.2% --
21:30 (米) 4-6月期コアPCEデフレーター・改定 (前期比年率) +1.7% +1.7% --
21:30 (米) 7月卸売在庫(前月比) +0.3% +0.1% --
23:00 (米) 8月ミシガン大消費者信頼感指数・確報 90.4 90.8
*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

第79回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

【8月25日(木)国内市況と終値】
tk0825

*25日の金は反落。NY金の下落を受けて売りが優勢となった。白金は急落。NY安を受けて安寄りした後、円高を映して下げ幅を広げた。NY金やNY白金は米国の利上げに対する警戒感から上値が重い一方で、米国の利上げ観測の高まりにもかかわらず円高基調が続いているため、売り圧力が強い。

*25日の中東産原油は反落。NY原油が原油在庫の増加を背景に下落したのを受けて売りが優勢となった。石油製品は原油になびいて安い。米エネルギー情報局(EIA)週間在庫統計では、原油在庫が前週比250万バレル増で、市場予想(45万5000バレル減)に反して積み増しとなった。また、ガソリン在庫はほぼ横ばい(市場予想は120万バレル減)の2億3270万バレルだが、これは前年同期(2億1440万バレル)を8.5%上回る水準。

*25日のゴムは下落し、先限は1カ月半ぶりに150円割れとなった。東南アジア産地では徐々に増産期に入るため、9月は下落基調が強まる可能性がある。

*25日のトウモロコシは期先以外が続落。一般大豆も軟調。シカゴ穀物市場では、大豊作見通しが日に日に強まっている。

*25日の東京外国為替市場のドル円相場は、100円台前半で保ち合い。今週末のジャクソンホールでのイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演を控えて、膠着状態に陥っている。

*25日の日経平均株価は小安い。原油安を受けてNYダウが反落したため、売りが優勢となった。

第79回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

【NY原油、年初来高値更新は困難】

NY原油は8月に入ってから騰勢を強め、2日の安値39.26ドルから19日には49.36ドルまで26%もの上昇を見せた。50ドルを目前に上値が重くなったが、押し目を形成してから再上昇するかどうかの分岐点に来たと言えるだろう。

oil0825

今回の上昇相場は、9月下旬にアルジェリアで開催が予定されている石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合で、主要産油国が生産調整に向けて合意を図るのではないかとの期待が高まったことによる。

OPEC第3位の産油国であるイランは今年1月に経済制裁の解除を受けてからは増産を続け、今年に入ってからの主要産油国による増産凍結に向けた協議でも凍結に応じない姿勢を示してきた。

しかし、OPEC関係筋や業界筋の話として、イランが原油市場の安定化に向けた協調行動に足並みをそろえる可能性もあるという前向きなシグナルを送っているとのロイター通信の報道を受けて、増産凍結期待が一段と強まった。

イラン関係筋の話として、経済制裁以前の産油量である日量400万バレルを回復すれば、OPEC協議に協力できるとのことだが、7月の同国の産油量は日量355万バレルで、目標の400万バレルには達していない。

oil1

24日の報道によると、原油生産量凍結に関してイラン当局はやはり消極的とのことだった。
「 Iran softens to oil production freeze? (Press TV) 」

制裁開始前の供給量回復が大前提という原則は譲れず、生産調整を論じる時期ではないということだろう。

また、米国の原油在庫も増加傾向にあり、原油相場の重石になっている。米エネルギー情報局(EIA)が24日発表した最新の週間在庫統計によると、原油在庫は前週比250万バレル増と、市場予想の50万バレル減に反して積み増しとなった。また、ガソリン在庫は予想の120万バレル減に対して横ばいで、ディスティレート(留出油)の在庫も増加した。

oil2

加えて、米国の石油掘削リグ稼働数の増加からは、将来の供給増が懸念されている。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが19日に公表したデータによると、同日までの1週間に米石油掘削リグ稼働数は計406基と10基増加し、8週連続のプラスとなった。

結局、8月の原油相場の上昇は、年初来高値の51.67ドル(6月9日)と年初来安値の26.05ドル(2月11日)の半値押しの水準である38.86ドルまで下落し、テクニカル的なポイントに達したものの、ファンドのショートポジションが膨らんでいたため、ショートカバーが焙りだされたというところだろう。CFTC建玉明細を見ると、7月中旬から8月上旬にかけて、ファンドのショートが増加していることが見て取れる。16日時点で、ショートの減少が顕著になってきたため、上昇も一服してきた。

oil3

イランが増産凍結に消極的で、米国の原油在庫が増加傾向にあることから50ドルを超えて年初来高値を更新するのは困難だろう。しかし、これからハリケーンシーズンに入ることも考えれば、下値もサポートされる可能性は高く、40ドル台は維持されると予想する。


情報提供:(株)エムサーフ
※本画面に掲載されている情報の著作権は、(株)エムサーフ及び各情報提供会社に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)エムサーフ及び各情報提供会社は一切の責任を負いません。

↑このページのトップヘ