テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

【6月2日海外市況】
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*週末2日のNY外国為替市場では、堅調な米雇用統計の発表を受けて円売り・ドル買いが進行し、1ドル=140円近辺に上昇した。139円93銭~140円03銭。5月米雇用統計によると、失業率は3.7%と前月から0.3ポイント上昇。景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数は前月比33万9000人増と、伸びは前月(29万4000人増)から拡大し、市場予想(19万人増)を大幅に上回った。平均時給は前年同月比4.3%増と、伸びは前月から若干鈍化した。米労働市場の底堅さを改めて示す結果をきっかけに米長期金利が上昇する中、円を売ってドルを買う動きが活発化。一時140円07銭まで上昇した。


*週末2日のニューヨーク株式相場は、市場予想を上回る5月の米雇用統計を好感して大幅続伸。前日終値比701.19ドル高の3万3762.76ドル。5月米雇用統計は、非農業部門就業者数が前月から33万9000人増加した。伸びは前月の29万4000人(改定)から加速。市場予想(19万人)を大幅に上回り、くすぶっていた景気後退懸念の払拭につながった。また、インフレが低下する兆しが見え始めたことも相場の下支え要因となった。


*週末2日のNY金は、米長期金利の上昇を眺めて反落した。前日比25.90ドル(1.30%)安の1オンス=1969.60ドル。5月米雇用統計によると、非農業部門就業者数は前月から33万9000人増加した。伸びは前月の29万4000人(改定)から拡大し、市場予想(19万人)を大きく上回った。これを受け、米長期金利の指標とされる10年債利回りが上昇。金利を生まない資産である金は売りが先行した。また、外国為替市場で対ユーロでドルが上昇し、ドル建て金は割高感から売られた。米上院が1日、連邦政府の借入限度額である「債務上限」の効力停止などを盛り込んだ法案を可決し、米史上初のデフォルト(債務不履行)が回避される見通しとなったことも、安全資産としての金の売りにつながった。

金ETFは、938.11トン(変わらず)。

*NY白金は反落。前日比6.60ドル(0.65%)安の1オンス=1003.50ドル。
パラジウムは続伸。前日比12.80ドル(0.92%)高の1403.50ドル。


*週末2日のNY原油は、エネルギー需要の改善見通しを背景に続伸した。前日比1.64ドル(2.34%)高の1バレル=71.74ドル。週間では1.28%下落。米上院は1日、前日の下院に続いて、連邦政府の借入限度額である「債務上限」の効力停止などを盛り込んだ法案を可決。これにより、米史上初のデフォルト(債務不履行)は回避される見通しとなり、相場は早朝にかけて堅調に推移した。5月米雇用統計では、就業者数の伸びが市場予想を大きく上回った一方、平均時給の上昇率は若干鈍化。これを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が今月中旬の会合で利上げを見送るとの見方が強まったことも、景気の影響を受けやすい原油の買いにつながった。


*週末2日のシカゴトウモロコシは反発。前日比16.50セント(2.78%)高の1ブッシェル=609.00セント。週間では0.83%上昇し、これで2週連続のプラス。安値拾いに加えて、米中西部の穀倉地帯の乾燥天候、株式や原油相場の堅調な値動きが波及し、あと上昇に転じた。


シカゴ大豆は3日続伸。前日比23.00セント(1.73%)高の1ブッシェル=1352.50セント。前々日には一時1270.75セントと、2021年12月以来の安値を付けていた。週間では1.14%上昇し、2週連続のプラスとなった。安値拾いに加え、米中西部の穀倉地帯の乾燥天候、株式や原油相場の堅調な値動きが波及した。


【5日】
未定 (NZ休場)
10:45 (中) 5月 Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI) 56.4
15:00 (独) 4月 貿易収支 167億ユーロ
16:00 (トルコ) 5月 消費者物価指数(CPI) [前月比] 2.39%
16:00 (トルコ) 5月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 43.68%
16:55 (独) 5月 サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 57.8
17:00 (欧) 5月 サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 55.9
17:30 (英) 5月 サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 55.1
18:00 (欧) 4月 卸売物価指数(PPI) [前月比] -1.6%
18:00 (欧) 4月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比] 5.9%
22:45 (米) 5月 サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 55.1
22:45 (米) 5月 総合購買担当者景気指数(PMI、改定値) 54.5
23:00 (米) 5月 ISM非製造業景況指数(総合) 51.9 52.5
23:00 (米) 4月 製造業新規受注 [前月比] 0.9%

【NY金は押し目形成か?】
1日のNY金は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止観測を背景に水準を切り上げ、一時、約2週間ぶりに2000ドル台を回復したものの、大台では売りが強まり、上値を削った。

5月米ISM製造業購買担当者景況指数(PMI)が低下、週間新規失業保険申請件数も2週連続で悪化した。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「利上げを見送るべきだ」と、前日に続きハト派な姿勢を示した。

ただ、仮に6月に利上げを停止しても、FRBのタカ派姿勢に変化はなく、状況次第では7月以降に再利上げの可能性も考えられることから、2000ドルの大台では戻り売りが出やすいのだろう。

今夜は5月米雇用統計が発される。事前予想では、非農業部門就業者数の伸びが鈍化、失業率は小幅上昇。予想の範囲内の結果であれば、6月利上げ停止との見方が強まるのではないか?

NY金日足は、ボリンジャーバンドの-2σを下回った後で反発、ストキャスティクスはダブルボトムを形成している。押し目に達した可能性が高く、値固めから上昇局面へ移行するだろう。

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【6月1日海外市況】
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*1日のNY外国為替市場では、米利上げ観測の後退を背景に円買い・ドル売前日午後5時(139円27~37銭)比51銭の円高・ドル安。31日夜に米債務上限関連法案が下院を通過したことを受けて一時は139円89銭まで上昇した。その後は米長期金利の低下を眺めて日米金利差縮小を織り込んだで、138円台半ばから後半のレンジで推移した。前日に連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事は、今月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)で「政策金利を据え置くことを決定しても、ピーク金利に達したと解釈されるべきではない」と発言。「利上げ見送りを前提としたコメント」と受け止められたことでドルが売られた。


*1日のニューヨーク株式相場は、低調な米経済統計を受けて米利上げ観測が後退する中、反発した。前日終値比153.30ドル高の3万3061.57ドル。米民間雇用サービス会社ADPの全米雇用報告では、非農業部門民間就業者数が市場予想を上回る内容。新規失業保険申請件数は悪化したものの市場予想を下回り、労働市場の堅調さが示された。これらの指標を受けて米金融政策の不透明感が広がり、取引序盤のダウは売りが先行した。だが、その後米製造業PMIが市場予想を下回り、景気減速が意識されたため、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを見送るとの見方が台頭。米債務上限問題で米国がデフォルト(債務不履行)に陥ることへの懸念が和らいだことで買い優勢に転じた。


*1日のNY金は、一部の低調な米経済指標を眺めて利上げ見送り観測が強まる中、続伸した。前日比13.40ドル(0.68%)高の1オンス=1995.50ドル。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が前日、6月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを支持する発言を行ったことを受け、米長期金利はオーバーナイトで一段と低下。ハーカー総裁は、経済指標でサプライズがなければ、6月は政策金利を据え置くことを望むと述べた。他の複数のFRB当局者も、利上げ見送りを示唆した。これを眺め、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落し、ドル建て金の割高感が後退した。

金ETF、938.11トン(-1.45)。

*NY白金は3日ぶり反発。前日比11.10ドル(1.11%)高の1オンス=1010.10ドル。
パラジウムも3営業日ぶりにプラス圏を回復。前日比31.70ドル(2.33%)高の1390.70ドル。


*1日のNY原油は、対ユーロでのドル下落や米債務上限問題の解決に向けた動きなどを追い風に買いが膨らみ、3営業日ぶりに反発した。前日比2.01ドル(2.95%)高の1バレル=70.10ドル。過去2日間で4ドル超下落した反動から安値拾いの買いも入りやすく、相場はほぼ一本調子で上げ、一時71ドル台に乗せた。米債務上限問題を巡る事態の進展も支援要因。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」の会合を4日に控え、現行の追加減産方針の維持か一段の削減幅拡大かで見方が分かれており、ポジションを調整する向きもあったもよう。一方、米エネルギー情報局(EIA)が1日午前に発表した週報によると、5月26日までの1週間の原油在庫は前週比450万バレル増と、市場予想(140万バレル減=ロイター通信調査)に反する大幅な在庫積み増しとなった。


*1日のシカゴトウモロコシは下落。前日比1.50セント(0.25%)安の1ブッシェル=592.50セント。市場間のスプレッド取引や需要懸念を受けて下落。一方、期先物は干天による米国産トウモロコシの減産への警戒感を背景に上昇し、まちまちとなった。


シカゴ大豆は続伸。前日比29.75セント(2.29%)高の1ブッシェル=1329.50セント。米中西部の穀倉地帯に乾燥した気候が広がるとの懸念や、月初に際し5月の急落の後を受けた安値拾いの買いが入ったことが相場を押し上げた。


【2日】
21:00 (メキシコ) 4月 失業率 2.39%
21:30 (米) 5月 非農業部門雇用者数変化 [前月比] 25.3万人 18.0万人
21:30 (米) 5月 失業率 3.4% 3.5%
21:30 (米) 5月 平均時給 [前月比] 0.5% 0.3%
21:30 (米) 5月 平均時給 [前年同月比] 4.4%


【JPX金は中段保ち合いか、天井圏か?】
31日のNY金は上昇。米債務上限関連法案に関する議会審議進展への期待感や、米金融当局者のハト派発言で、米長期金利が低下したため、一時1990ドル台まで上昇した。ドル円は139円後半で、JPX金は20円強の上昇。8800円前後で推移している。

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事とフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを示唆。米下院は日本時間午前、債務上限関連法案を賛成多数で可決した。

市場は次の材料待ち。1日には5月米ISM製造業景況指数、2日には5月米雇用統計が発表される。

5月ISM製造業景況感指数や5月雇用統計では平均時間給が注目される。賃金上昇圧力は弱まっていないため、賃金の伸びが市場予想を上回った場合、利上げ見通しが高まり、金相場には重石となろう。なお、5月米雇用統計の予想は、非農業部門就業者数は前月比+17.5万人、失業率は3.5%、平均時給は前年比+4.3%の見通し。

逆に、弱い結果であれば6月の利上げ見通しが後退し、金相場には強材料となろう。

JPX金は、8800円前後のレンジが形成されており、上に抜ければ、現況は中段保ち合いだったことになるが、下に抜ければ天井圏だったことにある。

ただ、ストキャスティクスは売られ過ぎゾーンから反転しており、MACDも陽転する兆しがある。上に抜ける可能性が高いのではないか。節目の9000円に上昇する可能性は高いだろう。

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【スウェーデンクローナ、反発するか?】
スウェーデン中央銀行のヤンソン副総裁は通貨クローナの弱さが深刻な問題になりかねず、さらに下落が進めば中銀の金融政策決定に直接影響をもたらすとの認識を示した。クローナはユーロに対し過去最安値付近で推移している。中銀理事会メンバーは、輸入物価がさらに上昇し、通貨安がインフレ対策に水を差すことを懸念している。

ヤンソン副総裁は、「これは長期間にわたる傾向で、継続できない」と発言。「どの時点かは数字で示せないが、いずれインフレの重要な要因になり、金融政策に問題を引き起こすだろう」と語った。こうした発言は、中銀当局者の間でクローナの動向に不満が高まっていることを反映している。

先週にはブレマン第1副総裁が、2月に発表された保有国債売却の拡大を検討すべきだと述べた。ヤンソン副総裁は国債売却を増やすことについて、政策金利に加え中銀が自由に利用できる2つの手段のうちの1つだと指摘した。一方、外国為替市場への介入は、特別な状況に限って勘案すべき「最後の手段」とみなすべきだとの見解を示した。

通貨安を回避する手段としては利上げも想定されるため、金融政策によってスウェーデンクローナが反発する可能性は高いかもしれない。

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