テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

【4月13日 国内市況と終値】
tk0413

*金は続伸。先週末10日のNY金が反発したのを受け、買いが優勢となった。為替の円安も支援要因。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=58.4%。白金は続伸だが、NY白金時間外が軟化したため、上値を切り下げた。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=56.7%。今週のNY金相場は、米経済統計や米企業決算に左右される展開となりそうだ。今週は、3月の小売売上高や3月の住宅着工件数、3月の消費者物価指数などの米重要指標の発表が相次ぐ。今週の指標が弱い内容となれば、利上げ実施時期が後退するとの思惑が強まり、金相場にとっては強材料になる可能性がある。逆に、指標が良好であれば、金は急落する展開になりそうだ。

*中東産原油は続伸。先週末10日の米欧原油相場がイランの核開発問題をめぐる協議の先行き不透明感を背景に上伸したことから、買いが優勢となった。NY原油時間外相場の底堅さや円安も相場を押し上げた。RSI(14日)=54.3%。石油製品は原油に追随し続伸。ガソリンのRSI(14日)=53.4%。灯油のRSI(14日)=55.2%。ただ、NY原油時間外相場は、3月の中国貿易統計が弱い内容となったのを受け、上値重くなる場面があった。中国の貿易統計は、人民元建てで3月の輸出が前年同月比14.6%減、輸入は12.3%減となった。

*ゴムは、中東産原油高と上海高を受けた買い戻しにより上伸。RSI(14日)=37.8%。中国の貿易統計は、人民元建てで3月の輸出が前年同月比14.6%減、輸入は12.3%減となり、予想通り悪化していたが、ゴム相場が既にそれを織り込む形で下落していたため、買戻しが優勢となった。

*トウモロコシは上伸。先週末10日のシカゴトウモロコシが潤沢な供給やドル高を背景に下落した流れを引き継ぎ、売りが先行したが、為替の円安基調を受けてプラスサイドに切り返した。RSI(14日)=39.3%。一般大豆はまちまち。RSI(14日)=46.8%。

*東京外国為替市場のドル円相場は、120円台で堅調に推移した。朝方、120円25銭前後で推移していた。日経平均株価が次第に軟化したため、120円10銭前後まで値を下げたが、その後はじりじりと上昇し、午後2時ごろには120円50銭前後まで反発した。3月の中国貿易統計は輸出入とも振るわず、貿易黒字額は約31億ドルと市場予想を大幅に下回った。これを受けて中国指標との連動性の高い豪ドルの売りと米ドルの買いが強まり、米ドル円も押し上げられたようだ。

*日経平均株価は小安い。短期的な過熱感を背景にした利益確定売りに押された。2万円の大台が意識されたが、下値では買いが入り、下げ幅は小さかった。


第10回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

4月13日(月)
【4月10日の海外相場および市況】
ny0410

*週末10日のNY金は、買戻しが入って4日ぶりに反発した。前日、1週間半ぶりに1200ドルを割り込んで終了したため、週末要因で買戻しが優勢となった。ただ、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したため、ドル建て金に割高感が生じ上げ幅は縮小した。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=53.8%。CFTC建玉4月7日時点:ファンドの金買い越しは10万757枚(前週比+2万738枚)と買い越し幅は増加。総取組高は39万571枚と前週比2986枚の増加。ファンドは売りを減らし、買いを増やしている。

*インドのテレビ局が10日報じたところによると、3月のインドの金輸入量は、前年同月の60トンから倍増し、125トンとなった。3月末までの2014~15年度の金輸入量は、前年比36%増の900トンと大きく伸びた。ヒンズー教の祭り「アクシャヤ・トゥリティヤ」や、宝飾品需要が旺盛になる婚礼シーズンが要因としている。

*週末10日のNY白金は4日ぶりに反発。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=54.5%。CFTC建玉4月7日時点:ファンドの白金買い越しは2万8394枚(前週比+3621枚)と買い越し幅は増加。総取組高は6万8260枚と前週比588枚の減少。ファンドは売り、買い共に減らしている。

*週末10日のNY原油は、イラン核問題をめぐる協議の行方に不透明感が強まって買い戻され続伸した。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=55.3%。イランの核開発問題をめぐる交渉が難航するとの見方が広がっている。これを受け、イラン産原油が市場に流入し、供給過剰に拍車が掛かるのではないかとの懸念が後退している。また、米国内の石油掘削リグ稼動数が減少したことも、需給引き締まり観測につながった。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが10日公表した調査によると、今週の同国の石油掘削リグ稼働数は、前週比42基減の760基となった。リグ稼働数は過去最長の18週連続減少となった。CFTC建玉4月7日時点:ファンドの原油買い越しは25万2043枚(前週比+2万5348枚)と買い越し幅は増加。総取組高は174万3733枚と前週比3599枚の増加。ファンドは売りを減らし、買いを増やしている。北海ブレント原油も反発し、50日移動平均線を上回って引けた。

*週末10日のシカゴトウモロコシは、潤沢な供給やドル高を受けて下落。RSI(14日)=42.9%。ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は、2014~15年度の同国トウモロコシ生産予想を7899万トンと、3月の7821万トンから上方修正した。CFTC建玉4月7日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは8万9895枚(前週比-1万4479枚)と買い越し幅は減少。総取組高は135万8349枚と前週比8464枚の増加。ファンドは売り、買い共に減らしている。

*週末10日のシカゴ大豆は、潤沢な世界在庫を背景に下落し、昨年10月21日以来の安値を付けた。RSI(14日)=37.1%。ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)は、2014~15年度の同国大豆生産予想を9428万トンとし、3月予想の9326万トンから上方修正した。CFTC建玉4月7日時点:ファンドの大豆売り越しは1万10384枚(前週比-3248枚)と売り越し幅は減少。総取組高は75万3955枚と前週比9957枚の減少。ファンドは売り、買い共に減らしている。

*週末10日のNY外国為替市場のドル円相場は、週末のポジション調整の動きから120円台前半で堅調に推移した。米主要経済指標の発表もなく、材料に乏しかった。フロリダ州で講演したリッチモンド連銀のラッカー総裁は、改めて6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ開始を主張した。一方、ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁はミネソタ州の講演で、2016年後半まで利上げを見送ることが適切であるとの見解を示した。

*週末10日のNYダウは3日連続で上昇し、約3週間ぶりに1万8000ドルの大台を回復して終了した。ドル高や原油安など米企業をとりまく環境は厳しいが、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)はこの日、金融部門からの事実上の撤退や、大規模な自社株買いを発表したことが牽引役となった。日経平均株価が一時、15年ぶりに2万円の大台を回復したことも支援要因となった。

【本日以降の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 2月機械受注 [前月比] -1.7% -2.2% 
          (日) 2月機械受注 [前年比] +1.9% +4.3% --
08:50 (日) 日銀金融政策決定会合議事要旨(3月16・17日分)
未定 (中国) 3月貿易収支 +606.2億USD +401.0億USD 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

第10回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

【4月10日 国内市況と終値】
tk0410

*金は反発。NY金時間外相場の上昇を受けて買いが優勢となった。終値は50日移動平均線を維持した。RSI(14日)=53.6%。白金は反発。NY時間外高を背景に買いが優勢となった。終値は50日移動平均線を維持した。RSI(14日)=55.7%。来週は米小売売上高や鉱工業生産、住宅着工件数などの重要指標が発表される。内容が芳しくなければ、ドルが売られ、金には支援材料になるが、逆の場合、金は下落する展開になるだろう。

*中東産原油は反発。9日の米欧原油相場が、イランの核問題をめぐる不透明感から上昇したため、買いが優勢となった。RSI(14日)=51.1%。石油製品も原油に追随し反発。ガソリンのRSI(14日)=50.5%。灯油のRSI(14日)=52.9%。昨夜は北海ブレント原油が大幅反発となった。ギリシャ政府が国際通貨基金(IMF)に債務の一部を返済したことを受け、ギリシャをめぐる先行き不透明感が薄れ、2月のドイツ鉱工業生産指数が前月比0.2%の上昇と堅調だったことが強材料視された。イランの最高指導者ハメネイ師とロウハニ大統領が9日、イランの核開発をめぐる欧米など6カ国との最終合意について、全ての経済制裁が直ちに解除されない限り応じないとの姿勢を強調したため、最終合意は困難との懸念が強まったことも支援要因。

*ゴムは、期中以降の4限月が3営業日ぶりに反発。RSI(14日)=32.3%。中東産原油相場の上昇を受けて買い戻された。中国の3月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比1.4%上昇、生産者物価指数(PPI)が前年同月比4.6%低下と、いずれも市場予想を上回ったことが支援材料となった。ただ、タイ・バーツが対円で下落しているため、ゴムの上値を抑えたようだ。

*トウモロコシはシカゴ安を受けて5日続落。RSI(14日)=27.4%。一般大豆は下落。RSI(14日)=42.5%米農務省は9日発表した4月の需給報告で、トウモロコシの米期末在庫を18億2700万ブッシェルと、5000万ブッシェル上方修正した。期末在庫見通しを引き上げる一方で、国内の飼料需要を5000万ブッシェル下方修正した。作付を迎えて、市場の関心は産地の天候に移っているようだ。

*東京外国為替市場のドル円相場は、材料難から120円台半ばで小動き。日経平均株価は2万円の大台乗せを達成したものの、再び2万円を若干下回ったため、ドル円の強材料にはなりにくかったようだ。

*日経平均株価は15年ぶりに一時2万円台を回復したが、短期的な過熱感から上値が重く、利益確定売りに押されてマイナスサイドで引けた。国内景気や企業業績の先行きに対する期待から、市場では2万円は通過点と見ているようだ。一方、米国では企業の決算発表が本格化し、ドル高や原油安による業績悪化が懸念されており、米国株に左右される局面もありそうだ。


第10回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


4月10日(金)
【4月9日の海外相場および市況】
ny0409

*9日のNY金は、ドル高・ユーロ安に圧迫されて3日続落。3月31日以来1週間半ぶりに1200ドル割れで終了した。終値は50日移動平均線を下回った。RSI(14日)=49.5%。前日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、依然として6月のFOMC会合での利上げを支持する意見が大半だったとして、ドルは対主要通貨で買われ、ドル建て金は割高感から売られた。NY連邦銀行のダドリー総裁とFRBのパウエル理事は8日、大方の予想より早く利上げに着手し、その後はゆっくりと追加利上げを進めていく可能性を示唆した。白金もドル高を受けて3日続落。終値は50日移動平均線を下回った。RSI(14日)=50.6%。

*9日のNY原油は、上下に動く荒い値動きとなったが、プラスサイドで引けた。前日の反動で買戻しが先行したが、為替市場では、ドルが対ユーロで上昇し、ドル建て原油に割高感が生じ売られた。イランのロウハニ大統領らはこの日、イラン核問題をめぐる欧米など6カ国との最終合意に関して、全ての経済制裁が直ちに解除されない限り、交渉に応じない姿勢を示した。交渉の難航を見越した買いが入り、反発に転じた。しかし、世界的な需給緩和懸念が重しとなり、上値を削った。RSI(14日)=53.4%。北海ブレント原油は大幅反発。独経済指標の改善に加え、ギリシャ政府が国際通貨基金(IMF)に債務を返済したとの報を受けて、欧州株が堅調に推移したことが好感された。

*シカゴトウモロコシは4日続落。ドル高や需給報告で米国のトウモロコシの飼料向け需要が下方修正されたことが弱材料となった。RSI(14日)=43.7%。米農務省が9日発表した需給報告によると、米国の2014~15年度の期末在庫見通しは、飼料向け需要の引き下げを背景に上方修正された。

*シカゴ大豆は下落し、約6カ月ぶりの安値を付けた。需給報告によると、2014~15年度の世界の大豆期末在庫は前月比若干上方修正され、8955万トンの見込み。実現すれば過去最高水準となる。RSI(14日)=37.8%。

*9日のNY外国為替市場のドル円相場は、米早期利上げ観測から上昇した。NY連銀のダドリー総裁やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)理事は前日、今後の経済指標の内容次第で6月の利上げの可能性もあるとの見方を示した。また、前日にFRBが公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でも、数人のメンバーが6月の利上げを支持していたことが明らかになった。これらを受けて早期利上げの可能性は残っているとの見方が市場に広がり、円売り・ドル買いが強まった。最新週の新規失業保険申請件数が28.1万件と予想の28.3万件を下回ったことも好感された。

*9日のNYダウは、原油価格の戻りを背景にエネルギー関連株が買われたが、米主要企業の2015年1~3月期決算に対する警戒感から上値が重くなった。アルミ最大手のアルコアの1~3月期決算は、売上高が市場予想を下回った。家庭用品小売大手のベッド・バス・アンド・ビヨンドも減益決算となり、警戒感が高まった。ドル高進行や原油安の影響を受けて、輸出企業やエネルギー企業だけでなく、小売業にも悪影響が出ているとの見方が強まった。


【本日以降の主な経済指標およびイベント】
10:30 (中) 3月消費者物価指数 [前年比] +1.4% +1.3% 
10:30 (中) 3月生産者物価指数 [前年比] -4.8% -4.8%
17:30 (英) 2月鉱工業生産 [前月比] -0.1% +0.3% 
21:15 (加) 3月住宅着工件数 15.63万件 17.50万件
21:30 (加) 3月雇用ネット変化 -0.10万人 0.00万人 
21:30 (加) 3月失業率 6.8% 6.9% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

第9回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

【4月9日 国内市況と終値】
tk0409

*金は下落。NY金時間外相場は1200ドルの心理的な節目を割りんで一段安となり、東京金も売り優勢となった。RSI(14日)=51.9%。NY金は、9日未明に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、数人が6月の利上げを支持していることが材料視され、1200ドルを割り込んだ。ただ、多くのFOMCメンバーは年後半の利上げを指摘、2人は2016年が妥当との考えを示し、全般的にはハト派的な内容と受け止められて買い戻されたが、ドル高・ユーロ安の進行で再び反落した。白金はドル高を受けて4業日ぶりに反落。終値は50日移動平均線を下回った。RSI(14日)=52.4%。

*中東産原油は4営業日ぶりに反落。終値は50日移動平均線を下回った。RSI(14日)=48.6%。8日の欧米原油相場が、米原油在庫の急増やサウジアラビアの生産増加を背景に急落したのを受けて売りが優勢となった。石油製品も原油安に連れ安となった。ガソリンの終値は50日移動平均線を下回った。RSI(14日)=48.8%。灯油のRSI(14日)=51.3%。8日に発表された米エネルギー情報局(EIA)の統計で、原油在庫が前週比1095万バレル増の4億8240万バレルにまで積み上がった。在庫は13週連続で過去最高を更新し、市場の弱気観測が強まった。原油生産も前週比1万8000バレル増となった。

*ゴムは大幅安。終値は1月19日(194円10銭)以来約2カ月半ぶりの安値となった。RSI(14日)=29.9%。タイ政府は価格維持のため、2014年秋から約13万トンを買い付けたものの、政府備蓄の約20万トンの大半がまだ出庫されていないため、余剰倉庫スペースがなくなり、介入を続けることが困難になっているという。また、在庫の輸出先とみられている中国は、国産ゴムの生産が始まった上、新車販売の低迷で需要が落ち込んでおり、積極的な買い付けが期待できないようだ。原油安も嫌気された。

*トウモロコシは続落。終値は50日安値を更新した。RSI(14日)=29.3%。大豆はトウモロコシに連れて反落。RSI(14日)=55.2%。トウモロコシが一段安となっている。昨年11月4日以来約5カ月ぶりの安値を付ける場面がみられた。15日の当限納会に向けて、さや滑りが起きやすくなっているようだ。当限と先限間が約2000円の順ざやとなっており、当限納会に伴って、期先がさや滑りで下げる可能性が意識されている。また、米エネルギー情報局(EIA)が8日に発表した、最新(3日時点)の週間在庫統計で、エタノール生産が減少したことも、嫌気されたようだ。EIAの統計では、トウモロコシなどを材料とする燃料エタノールの生産量は93万6000バレルと、前週の95万2000バレルから減少した。在庫は前週と同水準の2050万バレルだった。在庫は依然として高水準であり、原油在庫が13週連続で過去最高を更新し過剰感が強まっているため、代替燃料のエタノール需要にも弱気な見方が出ている。
*東京外国為替市場のドル円相場は、株価は堅調ながらも上値が重く、120円台前半で保ち合いとなった。日銀決定会合やFOMC議事要旨公表などの重要イベントが終了し、新規材料に乏しい状況。

*日経平均株価は、円安を背景に買い優勢となり、15年ぶりの2万円に迫る上昇となった。2000年4月以来、15年ぶりとなる2万円の大台まであと約43円まで上昇した。円安や原油相場下落を背景に企業業績改善への期待が買い材料となった。


第9回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

↑このページのトップヘ