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商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

7月11日(木)
【7月10日の海外相場および市況】
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*10日のNY外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて今月末の利下げ観測が強まる中、108円台半ばに下落した。108円42〜52銭。パウエルFRB議長はこの日、議会下院金融サービス委員会で証言した。「米中の貿易摩擦をめぐる不透明感と世界経済の減速懸念が引き続き景気見通しの重石になっている」と警戒感を表明。成長を維持するため7月末の政策会合で利下げを決める可能性を示唆した。市場の利下げ期待が再燃し、円買い・ドル売りが優勢となった。さらに、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月18、19日開催分)では、米中貿易摩擦などの不透明感に伴う景気リスクが継続すれば「近いうちの利下げが正当化される」として、早ければ7月末の会合での引き下げを先月の時点で視野に入れていたことが判明し、ドル円相場は108円35銭まで下落した。

*10日のNY金は、米早期利下げの可能性を示唆するパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)の議会証言を受けて買いが入り、続伸した。1412.50ドル(+12.00)。パウエルFRB議長は10日、議会下院金融サービス委員会で証言し、「貿易摩擦をめぐる不透明感と世界経済の減速懸念が引き続き景気見通しの重石になっている」と警戒感を表明した。成長を維持するため、早ければ7月末の政策会合で利下げを決める可能性を改めて示唆した。このため、金利を生まない資産である金は買いが入った。また、外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行し、ドル建て金には割安感が強まった。

引け後には、年内の利下げを視野に入れる方針に転換した6月18、19両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表された。早ければ7月末の次回会合での引き下げを想定したことが明らかになった。これを受け、電子取引も大きく続伸し、1426ドル(+13.45)あたりで推移している。

NY白金はドル安を受けて反発。830.00ドル(+14.90)。

パラジウムは4営業日ぶりに反発。1588.10ドル(+48.20)。

*10日のNY原油は、原油在庫が大幅な取り崩しとなったことやメキシコ湾での原油生産停止を受けて、5営業日続伸した。60.43ドル(+2.60)。5月22日以来約1カ月半ぶりの高値を付けた。米石油協会(API)が前日引け後に発表した統計によると、最新週の原油在庫は前週比810万バレル減と、市場予想の310万バレル減を大幅に上回る取り崩し幅だった。この日発表された米エネルギー情報局(EIA)による週間在庫統計では、原油在庫が950万バレル減となったことから米国内の供給過剰懸念がさらに後退した。また、メキシコ湾で暴風雨が発生する見通しも、原油相場を支援した。週末までにハリケーンに発達する恐れがあることから、石油大手は沖合での生産を停止し、作業員を避難させた。イラン核開発をめぐる緊張や、最近の石油タンカー拿捕も支援材料。ドルが対ユーロで下落し、ドル建て原油に割安感が生じたことも相場を押し上げた。
北海ブレント原油は、67.01ドル(+2.85)。

*10日のシカゴトウモロコシは反発。435.00セント(+2.50)。市場調査によると、11日の米農務省の需給報告では2019年〜20年度の単収予想が下方修正され、期末在庫予想が上方修正される見込み。米エネルギー情報局によると、トウモロコシ原料の週間のエタノール生産は日量105万バレルに減少し、在庫は2301万バレルに増加した。

シカゴ大豆は続伸。894.50セント(+8.50)。市場調査では、2019年〜20年度の米国産大豆の単収、生産高、期末在庫予想がいずれも下方修正される見込み。

*10日のNYダウは、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受け、今月末の利下げ期待が高まり、4営業日ぶりに反発した。2万6860.20ドル(+76.71)。パウエルFRB議長は下院金融サービス委員会での議会証言で、貿易摩擦や物価低迷に懸念を示し、「やや緩和的な政策が必要な条件が整ってきた」と表明。早ければ7月末の金融政策会合で利下げに踏み切る可能性を示した。証言は7月利下げを確実視する市場の見方を追認するものと好感され、ダウは一時200ドル近く上昇し、ザラ場で史上最高値を一時更新した。また、連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(6月18、19両日開催分)が公表され、多くの参加者が「景気の重しが継続すれば近いうちの利下げが正当化される」として、早ければ7月利下げを想定していることが明らかになった。パウエル議長の議会証言は11日も上院銀行委員会で開催。市場の関心は来週から本格化する米主要企業の4〜6月期決算に向かう。


【11日の経済指標】
未定   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言 
13:30   (日) 5月 第三次産業活動指数 [前月比]  0.8%   
15:00   (独) 6月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前月比]  0.3%   
15:00   (独) 6月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前年同月比]  1.6%   
16:00   (トルコ) 5月 経常収支  -13.3億ドル 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.1%  0.0% 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.8%   
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比]  0.1%  0.2% 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  2.0%   
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  22.1万件   
21:30   (米) 前週分 失業保険継続受給者数  168.6万人   
27:00   (米) 6月 月次財政収支  -2078億ドル

第217回 『おしえて陳さん』 
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*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/


*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74

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【大規模ストライキに身構える白金相場】

*南アフリカの大手白金鉱山会社では、3年前の労使交渉で締結した労働契約が6月末で期限切れとなり、7月9日から労使交渉が開始される。南ア最大の鉱山労働組合であるAMCU(鉱山労働者・建設組合連合)は、7月9日から労使交渉を開始する計画。9日にアングロ・プラチナ社、10日にインパラ・プラチナ社、11日にジバニエ・スティルウォーター社の労使交渉が予定されている。過去3年間の白金価格の低迷で南ア白金鉱山会社の多くは経営が悪化していたが、パラジウム価格が需給逼迫懸念を背景に史上最高値を更新する中、鉱山会社の多くは黒字転換している。鉱山会社側は、白金価格の低迷を理由に南アフリカのインフレ率に近い4~5%程度の賃金引き上げで妥結をはかろうとしているが、大手労働組合は、会社の収益が向上していることを理由に3~4割の賃上げを要求。しかも鉱山会社は2万人以上の大規模リストラも計画しているため、労働組合は難しい交渉を迫られている。安易に妥結できないとなれば、大規模ストライキに突入する可能性が高まるだろう。その場合、操業の縮小や最悪、操業停止も想定される。ファンドの買い玉が7月に入って急増している。市場は、ストライキに身構えているようだ。


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*NY白金相場は2月中旬をボトムにして上昇に転じ、4月には900ドルを示現した。それに連動して白金ETFも増加し、4月下旬には78.4トンとそれまでの過去最高となった。5月に入ると下落基調を強め、800ドルを割り込む場面も出てきた、しかし、その間の白金ETFの減少はわずかなもので、相場動向にほとんど影響をうけなかった。6月下旬から再び増加に転じ、7月5日には80.04トンと過去最大保有量となった。金ETFはNY金相場の変動に連動して増減するが、今年の白金ETFは、相場の変動に大きな影響を受けることなく増加している。今後予想されるストライキに備えてのヘッジ買いが入っている以上に、現状の800~900ドルの価格帯が歴史的に見て割安感が強いことが背景にあるのだろう。長期的に見て、NY白金の800ドル前半以下の水準は底値圏との認識が強まっているようだ。


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情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【良好な雇用統計受けて大幅利下げは後退か、金の調整場面が続きそう】

*5日に発表された6月米雇用統計は、景気動向を示す非農業部門就業者数が前月比22万4000人増と、前月の7万2000人増から大幅改善となった。好調の目安とされる20万人を2カ月ぶりに超え、市場予想の16万人増も大きく上回った。一方、物価上昇の先行指数として注目される平均時給は前年同月比3.1%増にとどまった。市場では雇用情勢の底堅さを示す内容と受け止められ、米連邦準備制度理事会(FRB)が月末の連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.50%の大幅な利下げに動くとの観測が後退し、米長期金利が上昇に転じた。ドルインデックスも反発した。


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*6月米雇用統計が予想を上回る堅調な内容だったことから、7月の大幅利下げへの市場の期待が後退した。しかし、市場は依然として月内の利下げを予想している。CMEのFED WATCHによると、7月30、31両日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、 連邦準備制度理事会(FRB)が0.25%利下げする確率を94.0%織り込んでいる。0.5%利下げについては5.9%と見込んでいる。10、11日には、パウエルFRB議長が議会証言を行うが、今後の金融政策に関して、どのような発言を行うか注目される。


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*米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派転換を受けて、市場は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%ポイントの利下げを行うとの期待を高めた。CFTC建て玉を見ると、6月中旬からNY金の買い越し幅が20万枚を超え、なお増えていることがわかる。6月雇用統計が良好だったことで、今月の利下げ幅は0.25%ポイントに留まる可能性が高い。そのため、期待先行で買われていた分の利益確定売りが先行しよう。ただ、利下げ自体は行われる可能性が高く、今年後半には更なる利下げが予想されていること、米中貿易戦争は“一時休戦”となっただけで今後の協議次第では懸念材料になりうること、イランの核濃縮を受けて地政学リスクが高まっている等から、金の下値はサポートされると予想する。


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*米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げを行うとの見方が強まり、NYダウは市場最高値を更新した。金利低下は金投資にも追い風となり、金ETFは、6月には800トンに達した。ただ、その後は売り戻しが優勢で伸び悩んでいる。ただ、長期的に見れば、今後の利下げ見通しや不透明な株価動向を反映して、リスクヘッジの買いが入り増加していく可能性が高いだろう。


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*東京金は、NY金の1400ドル台上昇に連動して4900円台に押し上げられた。しかし、良好な6月雇用統計を受けて、月内の大幅利下げ期待が後退し、NY金が急落に転じると、東京金も4900円を割り込んだ。ただ、米長期金利の上昇を受けてドル円が上昇したことで、円安基調が強まり、東京金の下落幅は限定的だった。今週は、10-11日に行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による半期に1度の議会証言が注目される。また、経済指標では11日に消費者物価指数(CPI)、12日に生産者物価指数(PPI)がそれぞれ発表される。いずれも前回より小幅低下が予想されている。FRBがインフレ率として注視しているPCEコア指数は、直近の5月が前年同月比は1.6%上昇と目安としている2.0%を下回っていた。雇用統計でも賃金の伸び悩みが確認されたことから、CPIとPPIがいずれも予想に沿った結果であれば、7月の利下げ確率はさらに確実視されるだろう。金相場も調整場面が終了する可能性がある。


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7月10日(水)
【7月9日の海外相場および市況】
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*9日のNY外国為替市場では、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言などを控えて様子見が広がり、ドル円は108円台後半でもみ合った。108円80〜90銭。10日には6月18、19両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されるほか、10日から2日間の日程でパウエルFRB議長による議会証言が予定されている。FRBの今後の金融政策運営方針について見極めたいとの思惑が強まり、ドル円は小幅なレンジ内取引となった。市場では週末5日に発表された米雇用統計が堅調な内容だったことから、0.50%の大幅な利下げ期待は後退しているものの、月末に開催されるFOMCでは0.25%の利下げが決定されるとの見方が依然強い。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は9日、金利据え置きが適切との見解を明らかにした。

*9日のNY金は、翌10日から2日間の日程で行われるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言に注目が集まる中、ほぼ横ばいとなった。1400.50ドル(+0.50)。前週末に発表された堅調な米雇用統計を受け、市場ではFRBが早期に大幅利下げに踏み切るとの期待が後退。外国為替市場でドルがユーロなどに対し強含みに転じたため、ドル建て金に割高感が浮上し、一時1387.50ドルまで下落した。しかし、安値では買戻しが入り1400ドルの節目を回復した。その後は、パウエルFRB議長が10、11の両日に行う議会証言から金融政策の運営方針に関する手掛かりを得たいとの思惑から、様子見が強まった。10日には連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月18〜19日開催分)も公表される。

NY白金は反落。815.10ドル(-5.30)。
パラジウムは3日続落。1539.90ドル(-18.30)。

*9日のNY原油は、イランをめぐる地政学的リスクの高まりなどを背景に買われ、4営業日続伸した。57.83ドル(+0.17)。イランは8日、ウラン濃度が核合意で定められた上限の3.67%を上回ったと表明。国際原子力機関(IAEA)査察団も確認した。これに対して、ペンス米副大統領は同日、「米軍は中東で国益や兵士、国民を守る用意ができている」と、軍事行動も辞さない姿勢を示唆した。ポンペオ国務長官も7日、追加制裁の可能性を警告。中東の地政学的リスクや米イラン間の軍事衝突に対する警戒感が台頭した。今週発表される米原油在庫が4週連続で取り崩しになると予想されていることも買い要因となった。ただ、買い一巡後は利益確定売りが出て上げ幅を縮小した。
北海ブレント原油は、64.16ドル(+0.05)。

*9日のシカゴトウモロコシは5日ぶりに反落。432.50セント(-7.00)。作柄の改善に加え、良好な天候が生産高を押し上げるとの見方が広がった。米農務省が発表した最新のクロップ・プログレスによると、トウモロコシの作柄状況は「優」「良」の占める割合が前週から1ポイント上昇し、57%となった。

シカゴ大豆は続伸。886.00セント(+7.00)。作柄状況の悪化を受けて生産高をめぐる不透明感が強まった。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、中国が米国産農産物の購入で前進する見通しだと述べた。米農務省が公表した最新のクロップ・プログレスによると、大豆の作柄状況は「優」「良」が占める割合が53%となり、前週から1ポイント低下した。


*9日のNYダウは、米中貿易摩擦などによる企業業績への懸念が重しとなり、3営業日続落した。2万6783.49ドル(-22.65)。ドイツの化学大手BASFは8日、米中貿易摩擦の長期化などを理由に、2019年の収益見通しを下方修正。特殊要因を除いた税・利払い前利益(EBIT)は従来予想の前年比1〜10%増から最大30%減へ引き下げた。また、一部金融機関が中国の景気減速懸念などを背景に米工業・事務製品大手スリーエムの投資判断を引き下げたため、市場では来週から発表が本格化する米企業決算への懸念が台頭した。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言を10、11両日に控えた警戒感も重石となった。5日に発表された好調な米雇用統計を受け、市場では月内の大幅利下げへの期待が後退したものの、引き続きFRBの金融政策運営方針を見極めようとしている。


【10日の経済指標】
未定   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言 
09:30   (豪) 7月 ウエストパック消費者信頼感指数  100.7   
10:30   (中) 6月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  2.7%  2.7% 
10:30   (中) 6月 生産者物価指数(PPI) [前年同月比]  0.6%  0.3% 
17:30   (英) 5月 月次国内総生産(GDP) [前月比]  -0.4%  
17:30   (英) 5月 鉱工業生産指数 [前月比]  -2.7%  
17:30   (英) 5月 鉱工業生産指数 [前年同月比]  -1.0%   
17:30   (英) 5月 製造業生産指数 [前月比]  -3.9%
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  -0.1%   
23:00   (加) カナダ銀行 政策金利  1.75%  1.75% 
23:00   (米) 5月 卸売在庫 [前月比]  0.8%  0.4% 
23:00   (米) 5月 卸売売上高 [前月比]  -0.4%  ― 
27:00   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

第217回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/


*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74

https://tocomsquaretv.com/20190325/


【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は上昇した。トランプ大統領は1日、メキシコが中米から米国への移民流入を阻止する取り組みを強化したのを受け、対メキシコ関税は検討の対象にないと述べた。トランプ大統領は、メキシコは「素晴らしい仕事」をしており、同国の努力が移民の流れに「非常に大きな影響」を及ぼしていると語った。同大統領は先月、メキシコが米国への不法移民流入を阻止する新たな措置を約束したのを受け、対メキシコ関税の発動を見送ると表明していた。メキシコ政府が不法移民の摘発に躍起になっている。

1~6月の拘束者数は前年同期比で6割増えて、10万人を超えた。発足したばかりの治安部隊を中心に、中米グアテマラとの国境付近での警備に加えて、代表的な北上ルートの監視を強めている。7月下旬の米政府による移民対策の中間評価に向け、実績をアピールしたいようだ。中国の王毅国務委員兼外相とメキシコのエブラルド外相は2日、北京で会談し、両国の投資や貿易を拡大し、経済協力を強化することで一致した。トランプ米政権による制裁関税を念頭に、両外相は「保護主義反対」を打ち出し、連携して米国の圧力に対抗する姿勢を示した。

*今週のメキシコペソ円は、底堅く推移しそうだ。移民問題を巡るアメリカの懸念が薄れ、両国関係が改善してきている。メキシコは、中米から米国を目指す不法移民への取り締まりを強化している。6月の移民の拘束者数は過去最多に上った。トランプ米政権による対メキシコ追加関税を避ける狙い。メキシコではこれまで、米国への国境越えを図る移民を取り締まらないのが通例だった。メキシコの移民対策に不満を募らせ、メキシコからの全輸入品に5%の追加関税を課すと表明したトランプ大統領に対し、メキシコは6月7日、対策強化と引き換えに追加関税の無期限延期で米国と合意した。

ただ合意によると、45日間で対策は中間評価され、90日間で成果が十分でないとみなされれば追加措置を取られることになっており、メキシコは対策を強化している。一方、ロペスオブラドール大統領の支持率低下が気になるところ。2018年7月の選挙で当選してから1年が経過した。支持率は依然高いもののピークからは低下し、陰りがでてきている。貧困や治安、汚職対策といった主要分野の政策では、国民の不満が高まっており、一段と支持離れが進む可能性もある。6月実施の調査では支持率は66%と高水準を保っているが、18年12月の就任時の77%、直近で最高だった19年2月の83%からは落ち込んできている。

主要分野での評価では、貧困対策で66%が「不満」と回答し、「満足」の16%を圧倒した。汚職対策でも64%、治安でも55%が不満を持っているとの結果になった。メキシコのセアデ外務次官は、新たな貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の抜け穴解消へ、米国と緊密に連携して取り組んでいると明らかにした。労働・環境規定の強化を求める米議会民主党の要求に応える狙い。セアデ次官によると、紛争解決制度の抜け穴解消に焦点を当てている。


【メキシコ経済指標】
9日火曜日
20:00 6月消費者物価指数前年比前回4.28%、予想3.6%

12日金曜日
20:00 鉱工業生産前年比前回-2.9%、予想-1.1%


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*予想レンジ:5.60円~5.80円

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