テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

4月19日(木)
【4月18日の海外相場および市況】
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*18日のNY外国為替市場では、米長期金利の上昇を背景にドル買い・円売りが優勢となり、107円台前半で堅調に推移した。ポンペオ米中央情報局(CIA)長官が訪朝して金正恩朝鮮労働党委員長と極秘に会談していたとの報が前日に流れるなど、北朝鮮情勢に対する警戒感が一段と後退した。米長期金利の上昇もあった、ドル買いが継続した。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した12地区の連銀景況報告(ベージュブック)は、3月から4月初めにかけての米景気について、緩やかな拡大が続いたとし、景気回復の足取りがしっかりしていることが確認された。これを受けて、FRBが着実に利上げを実施するとの観測が広がったこともドル買い要因となった。NY連銀のダドリー総裁も講演で、今後数年間の金融政策は若干引き締め気味である必要があると言及した。

*18日のNY金は反発。ドルが対ユーロで下落し、ドル建て金は割安感から買われた。また、相場が心理的な節目である1350ドルを上回ったことで、テクニカル要因による買いも入った。ただ、良好な米企業決算や堅調な経済指標を背景に米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが加速するのではないかとの観測から、金利を生まない金の上値は重かった。NY白金はパラジウム高に連れて上昇。

*18日のNY原油は、米国内の供給過剰懸念が後退し続伸した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計によると、13日までの1週間の原油在庫は前週比110万バレル減となった。減少幅は市場予想の140万バレル減をやや下回ったものの、まずまずの取り崩しとなった。また、ガソリン在庫も300万バレル減、ディスティレート(留出油)在庫も310万バレル減と、いずれも市場予想を大幅に上回る取り崩しとなった。これを受けて、米国
内の供給過剰懸念が後退し、原油相場は上げ幅を拡大した。このほか、OPEC加盟・非加盟国による協調減産が少なくとも年内は継続されるとの見方に加え、中東情勢をめぐる地政学的リスクも引き続き支援材料となり、石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアが原油価格を80ドル、場合によっては100ドルに引き上げたい意向であるとの一部報道も相場を下支えした。

*18日のシカゴトウモロコシは4日ぶりに反発。小麦高に追随した。シカゴ大豆は、利食い売りで反落。

*18日のNYダウは、決算内容が低調だった企業に売りが出て反落した。ダウ構成銘柄でもあるIBMの2018年1〜3月期決算が4%減益と不振だったことが嫌気されて同社株が急落し、ダウ全体が押し下げられた。ただ、米主要企業の1〜3月期決算は、法人税減税による利益押し上げ効果もあり、総じて堅調な業績が発表されており、下げ幅は限定的だった。


【19日の経済指標】
07:45 (NZ) 1-3月期消費者物価指数 (前期比) +0.1%
      (NZ) 1-3月期消費者物価指数 (前年比) +1.6%
10:30 (豪) 3月就業者数 +1.75万人
10:30 (豪) 3月失業率 5.6%
17:30 (英) 3月小売売上高 (自動車燃料含む:前月比) +0.8%
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 23.3万件
21:30 (米) 4月フィラデルフィア連銀製造業指数 22.3 21.8

第161回 『おしえて陳さん』 
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【 白金は値固め局面】
*先週の東京白金は上昇した。金に連れ高した面もあるが、最大の要因は同じ白金族であるパラジウムの急上昇だろう。NYパラジウムは8.6%(903.5⇒980.95ドル)上昇し、週明け16日には終値としてはおよそ1カ月半ぶりの1000ドルの大台となった。白金はこれに連動したと思われるが、基本的に今年の需給が緩和していることから、パラジウムほどの上昇率には至らなかった。

6日、米財務省が2016年の米大統領選へのサイバー攻撃を用いたロシアの介入などに関連し、プーチン大統領に近い新興財閥(オリガルヒ)の関係者や政府高官、企業・団体などを対象に追加制裁を発動した。これに対し、ロシア外務省が報復措置を取る方針を表明しており、米ロ間の貿易戦争が懸念され、パラジウムが一段高に押し上げられた。

ロシアはパラジウム最大の生産国であり、世界生産のおよそ4割近くを占める。そのため、ロシア産パラジウムの入荷が懸念されたようだ。

ただ、ヘイリー米国連大使は15日、シリア問題に関連してロシアに対し新たな制裁を準備していると明らかにしていたが、トランプ大統領は16日、追加制裁を見送ることを決定した。米中間と同じように米ロ間も最悪の事態は避けられる可能性は高い。

しかし、現状の白金相場は金に対してNY市場では400ドル以上の下ザやにあり、東京市場では1400円の下ザヤにあり、割安感が強い。そのため、短期的には、割安感が解消される動きが続きそうだ。

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*東京白金予想レンジ:3200~3300円。

*CFTC建玉4月10日時点:ファンドの白金買い越しは1万9000枚(前週比-4743枚)と減少。総取組高は7万6230枚と前週比473枚の増加。

*白金と金の逆ザヤ幅は、4月16日に1400円を越える逆ザヤとなった。売られ過ぎ感が強く、短期的には、この逆ザヤは1300円程度にまで縮小されそうだ。

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4月18日(水)
【4月17日の海外相場および市況】
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*17日のNY外国為替市場では、日米首脳会談に注目が集まり、107円近辺で小動きとなった。3月住宅着工件数は季節調整後の年換算で前月比1.9%増加し、先行指標である住宅着工許可件数も2.5%増となった。また、3月鉱工業生産指数も季節調整後で前月比0.5%上昇した。堅調な経済指標を受けて、ドル円は一時107円21銭まで上昇。しかし、トランプ大統領が前日、通貨安誘導で中国とロシアを批判したことについて、ムニューシン財務長官がこの日「警告射撃だ」と説明し、ドル高牽制とも受け止められる発言を繰り返したため、ドル円は下落に転じた。また、シカゴ連邦準備銀行のエバンズ総裁が一段と緩やかな利上げを支持したこともドル売りを促し、一時106円89銭まで下落した。ただ、その後は日米首脳会談の行方が注目され、107円近辺で一進一退の展開となった。

*17日のNY金は小反落。良好な経剤指標や米企業決算を背景に米経済の先行きに楽観的な見方が広がり、NYダウが上昇したため、安全資産である金は売りが優勢となった。また、米経済指標が市場予想を上回る良好な内容だったことも圧迫材料となった。3月住宅着工件数は季節調整後の年換算で前月比1.9%増加し、先行指標である住宅着工許可件数も2.5%増となった。また、3月鉱工業生産指数も季節調整後で前月比0.5%上昇した。ただ、シリアをめぐる地政学的リスクや米中貿易摩擦に対する懸念などが完全には払拭されていないことから、下値は限定的だった。NY白金は3日ぶりに反発。

*17日のNY原油は、米国内の供給過剰懸念が後退する中で買いが優勢となり、反発した。今週発表される週間在庫統計では、最新週の原油在庫は前週比で減少する見込み。在庫取り崩し予想を受けて、買いが入った。また、イラン核合意からの離脱を示唆するトランプ米政権が来月にも対イラン経済制裁を再発動する可能性があり、イランからの原油供給が停滞するのではないかとの警戒感なども相場を支えた。イラン核合意の先行き不透明感は、トランプ米大統領が「修正」期限に設定した5月12日まで相場を支え続けそうだ。さらに、シリア情勢をめぐる地政学的リスクへの警戒感もなお完全には払拭されていない。

*引け後に発表された米石油協会(API)による13日までの1週間の国内原油在庫は、前週比100万バレル減の4億2800万バレルとなった。市場予想は140万バレル減だった。原油受渡拠点のオクラホマ州クッシングの在庫は100万バレル減少した。ガソリン在庫は250万バレル減。ディスティレート(留出油)在庫は85万4000バレル減。これを受けて、電子取引は0.32ドル高の66.83ドルで推移している。

*17日のシカゴトウモロコシは3日続落。米農務省が発表したクロップ・プログレスによると、トウモロコシの作付け進捗率は、3%だった。今後10日間、比較的暖かな天候が予想されることから、作付けの遅れをめぐる懸念は和らいでいるようだ。シカゴ大豆は反発。安値拾いの買いが入った。堅調な国内需要が下支えとなる一方で、米中間の貿易摩擦の高まりをめぐる懸念が上値を抑えた。

*17日のNYダウは、良好な企業決算を好感し、続伸した。シリア情勢をめぐる地政学リスクや米中間の貿易摩
擦激化に対する懸念が後退する中、好調な企業業績を受けて上昇した。


【18日の経済指標】
08:50 (日) 3月貿易収支 +26億円
17:00 (南ア) 3月消費者物価指数 (前年比) +4.0%
17:30 (英) 3月消費者物価指数 (前年比) +2.7%
17:30 (英) 3月生産者物価指数 (前年比) +2.6%
17:30 (英) 3月小売物価指数 (前月比) +0.8%
      (英) 3月小売物価指数 (前年比) +3.6%
18:00 (EU) 2月建設支出 (前月比) -2.2%
18:00 (EU) 3月消費者物価指数(HICP)・確報 (前年比) +1.4%
20:00 (南ア) 2月小売売上高 (前年比) +3.1% -- --
23:00 (加) 加中銀政策金利発表 1.25%
27:00 (米) 米地区連銀経済報告(ベージュブック)


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【 東京金は値固め局面か】    
*先週のNY金は堅調に推移した。シリア情勢を巡って、米国とロシアの関係が緊迫化し、地政学リスクへの警戒感から安全資産としての買いが入った。トランプ大統領は10日、シリアでの化学兵器使用疑惑への国連安保理の対応が不調に終わったことを受け、ロシアとイランが支援するアサド政権に対する軍事行動に向けて英仏両国との調整を本格化させた。ツイッターでは、「ミサイルが来るから、ロシアは備えろ」と警告。安全資産である金買いが活発化し、一時1369.40ドルまで上昇し、年初来高値を更新した。

一方、11日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、連邦準備制度理事会(FRB)当局者らが米経済の堅調を確認し、今後の利上げに前向きな姿勢を示したことが金の上値を抑えた。

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週末13日には、トランプ政権が近くシリア攻撃に踏み切るとの警戒が高まり、買い優勢で週を終えた。米英仏3カ国は13日夜(シリア時間14日未明)、シリア・アサド政権が化学兵器を使用したと断定し、武力行使に踏み切った。ただ、標的を化学兵器関連施設に絞ったため全体として大きな被害は出ず、米ロの軍事衝突は回避された。週明け16日は、地政学リスクは後退し、金は売りが先行したが、ドル安が進行したため、金は割安感から買いが入り、1350ドル台に戻した。

金は地政学的リスクが懸念されて上昇してきたが、米国の追加利上げ観測や、1月、2月、4月の高値となる1370〜1375ドルにテクニカルでの強い抵抗線があることから、上昇は抑制されている。保ち合いが続きそうだ。また、シリア情勢の不透明感を受けて、先週の金ETFは増加し、保有量は866トンと年初来の最大量となった。地政学リスクが払拭されない以上、ETF需要は継続しそうだ。

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*NY金予想レンジ=1330~1370ドル


*CFTC建玉4月10日時点:ファンドの金買い越しは15万5372枚(前週比-1万1217枚)と減少。総取組高は49万9588枚と前週比6447枚の増加。

*先週の東京金は上昇した。シリア情勢の緊迫化を受けて地政学リスクの懸念から金が買われた一方で、リスクオフ局面では通常売られやすいドルが底堅く推移したため、円安もサポート要因になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、更なる利上げが正当化され、段階的な利上げが同意されるとし、タカ派的な内容だった。報復的な貿易措置がダウンサイドリスクと認識されたが、米中貿易戦争は最悪事態が回避される見込みとなった。米英仏によるシリア攻撃も限定的で1回だけのものとなり、週明けの金融市場への影響は軽微だった。

米長期金利は2.8%台に反発し、ドル指数は下げ止まりから横ばいに転じている。東京金は4600円台を回復したものの、現在は材料待ちといったところ。調査会社トムソン・ロイターによると、米主要企業の純利益は18%増と7年ぶりの好業績が見込まれている。好調な企業業績を受けて、米株価の本格上昇が期待されるが、不透明なシリア情勢や米中貿易摩擦の展開次第では下落する可能性もあり、市場の懸念は払拭されていない。

何より、トランプ大統領がツイッターで何を言い出すかがわからない。こうした不安要因があるため、金の下値はサポートされよう。週明け16日、トランプ大統領は中国とロシアを名指し通貨安競争を仕掛けていると批判したため、ドルはユーロに対して一段安となりドル建て金は割安感から買われた。今週は日米首脳会談が行われる。通商・貿易問題に絡んでドル安が進行する場面があるかどうか注意が必要だろう。ドル円に絡んで東京金の展開が注目される。

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*東京金予想レンジ:4560~4660円。


情報提供:(株)みんかぶ
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