テクニカルマイスター

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【スコットランドは独立するか?】


"Scotland is my country."

主演メルギブソンの映画「ブレイブハート」(1995年)は、スコットランドの独立のために戦った実在の人物ウィリアム・ウォレスの生涯を描いた歴史映画だ。13世紀末のスコットランド、無慈悲なイングランド王エドワード1世の侵略によって家族を殺害されるウィリアム・ウォレスは復讐を決意し、圧政に苦しむスコットランドの民衆の支持を受けて強力なイングランド軍を撃退していくが、奸計と仲間の裏切りにより遂に捉えられ、拷問を受けながら死刑にされてしまう。冒頭のセリフは、映画でイングランド王エドワード1世が叫んだセリフ。

その後、1707年の王位継承法 (Act of Settlement)により、イングランドとスコットランド両王国が連合し、グレートブリテン王国が成立した。1801年には、連合法(Acts of Union)によってアイルランド王国も併合され、「グレート・ブリテンおよびアイルランド連合王国」が生まれた。世界に先駆けて産業革命を成し遂げた「連合王国」は、「陽の沈まぬ大英帝国」として、世界の覇権国となった。しかし、2度の世界大戦を経て、さしもの大英帝国に綻びが生じ、統一されていたかつての王国は、権限委譲や独立への声を上げてきた。

スコットランドが9月18日に独立の是非を巡って住民投票を実施する。

さて、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は今年2月12日に公表したインフレ報告で、2014年の国内総生産(GDP)伸び率が3.4%(従来予想2.8%)になるとの見通しを示すなど、向こう3年間の経済成長率見通しを大幅に上方修正し、 1年余りのうちに利上げが必要となる可能性を示唆していた。

そのため、ポンドは2月上旬の163円台から上昇に転じ、7月4日には175円39銭と年初来高値を更新した。

しかし、スコットランドの独立の是非を問う住民投票に先立つ世論調査で、独立賛成派が優勢だったことから、ポンドは下落に転じ、9月8日には169円26銭と170円を割り込んだ。高値から3.5%下落した。

最新の調査では、独立反対が52%と、独立賛成派の48%を4ポイント上回ったことが好感され、ポンドは反発に転じた。わずか4営業日で174円台に戻しており、独立反対派優勢を市場は織り込んで来ているようだ。


仮に独立となった場合、米ムーディーズは、スコットランドの格付けを信用リスクの低い「シングルA」になりそうだと表明した。同様に英国の格付けも影響を受けるだろう。独立した場合、スコットランドの独自通貨はどうなるのか。それに伴いポンドの価値も低下しよう。

1727年の設立以来スコットランドを本拠地としているスコットランド最大の金融機関RBS(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド)は、持ち株会社と中核事業会社をイングランドに移転することが必要になるだろうとの声明を発表した。
 
そして北海油田の権益をどうするのか。仮に独立となれば英国はその権益を失うわけだが、指を咥えて譲渡するとも思えない。スコットランドにしても、イングランドと緊張状態(最悪の場合は、資源を巡っての軍事衝突)に陥る事態は避けたいだろう。

算盤をはじけばはじくほど、独立賛成にはマイナスが大きい。双方とも金を生む鶏を、みすみす潰すようなことはしないだろう。


ということで、私見だが、「独立はない」と予想。


この選挙に関しては、スコットランド出身の著名人が入り乱れてヒートアップしているようだ。独立賛成派の代表には映画「007」の初代ジェームズボンド役のショーン・コネリー。独立反対派の代表には、ハリー・ポッターの作者JKローリング。落日の大英帝国の秘密諜報部のトップ部員も、21世紀の魔法には敵わなかったのだろう。

ポンド円日足チャートは170円割れのサポートゾーンを確認して反発し、抵抗ゾーンの雲をブレイクした。上昇基調は維持されたようだ。

最後に、選挙結果が独立賛成となったら、MI6が最新秘密兵器を開発したということでしょう。。。。

*ポンド円日足
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【WTI原油テクニカル分析】
WTI原油は、11日のNY市場で一時90.43ドルまで下落し、1月9日の安値91.24ドルを下回った。取引時間に年初来安値を更新したものの、終値は、92.83ドルまで引き戻しており、長大下ヒゲ陽線となって、90ドルのサポートラインで反発に転じた格好になった。ただし、高値の93.44ドルは転換線の抵抗を受けたようだ。これで下落トレンドが転換するとは判断できないが、下値に警戒感が出てきたと言えるだろう。

ここ1か月で原油価格は下値を切り下げているが、MACDのラインは8月下旬から横ばいに推移しており、RSI(相対力指数14日)は下値を切り上げている。価格の動きに指標が追随しない逆行現象が出現しており、テクニカル的には底値形成の動きにつながる可能性がある。

MACDの2本のラインはゴールデンクロスを示現しつつあり、短期的に買いのシグナルが出ている。目先の上値抵抗線は転換線(93.22ドル)だが、8月下旬には転換線をブレイクしても基調転換には至らず、基準線の抵抗を受けて押し返されている。よって、今後の上昇としては

、基調転換として少なくとも基準線(現在94.5ドル)のブレイクを確認したいところ。さらに言えば、チャートフォーメーション的には直近のトップをブレイクする必要があるので、8月29日の戻り高値96ドルをブレイクできるかどうかがポイントになるだろう。


*WTI原油日足
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【NY金テクニカル分析】

NY金日足の一目均衡表は日足が転換線を下回り、転換線が基準線を下回って、それらがいずれも雲を下回っている。遅行線は実体とデッドクロスした後、さらに雲も割り込んでいる。いわゆる「三役逆転」状態にあり、下落相場が形成されて、下値を模索する展開になっている。

ここ1年の高値と安値にフィボナッチリトレースメントを当てはめると、高値=1391.90ドル(2014年3月17日)安値=1185.00ドル(2013年12月31日)で、高値から0.38倍押し=1313.28ドル、0.5倍(半値)押し=1288.45ドル、0.62倍押し=1263.62ドルとなり、現在0.62倍押しの水準も下回ったことで全値(1185.00ドル)戻しの可能性も考えられる。

しかし、RSI(相対力指数14日)が26.8%まで低下し、テクニカル的には反発しやすい状況に入っている可能性がある。今年の5月28日に、0.62倍押し水準を割り込んで、全値戻しの可能性が強まったが、RSIが30%を割り込んできたため、反発に転じている。今回もこのパターンが踏襲されるかどうか注目される。目先の上値抵抗戦は転換線=1264ドル、0.62倍押し=1263.62ドル。ここを終値で上回り、なおかつRSIが30%を上回れば、下落基調に変化が出たといえるだろう。5月28日の場合、当日から12営業日かかって0.62倍の水準を回復している。今回は0.62倍のラインを割り込んだのが9月8日であり、12営業日後は9月23日になる。雲のねじれの日にちが9月22日であるため、日柄的には変化日と同調している。果たしてどうなるか。

”暑さ寒さも彼岸まで”ともいうが。。。。。

*NY金日足
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【9月11日海外相場および市況】
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*NY金は続落。米国の早期利上げ観測を背景にドル高基調が継続し、ドル建て金価格の割高感が解消される展開となった。早朝発表された米週間新規失業保険申請件数は31万5000件となり、市場の減少予想に反して増加。米国の早期利上げ観測にまマイナス要因となり、一時底堅く推移したが、その後、欧州連合(EU)が対ロシア追加制裁の発動を発表すると、一時1235.30ドルまで下落した。外国為替市場でドル買い・ユーロ売りが進み、8月の中国消費者物価指数(CPI)が伸び悩んだことからみ、インフレヘッジとしての金需要が減退した。停戦合意後のウクライナ情勢も落ち着き、地政学的リスクも後退した。

*NY原油は反発。ロシアと西側の緊張が高まったとの見方から、前日の8カ月ぶり安値から戻した。国際エネルギー機関(IEA)による9月月報では、2015年の石油需要予想は前年比123万バレル増の日量9384万バレルと、前月予想から下方修正された。エネルギー需要鈍化に対する懸念が強まり、一時90.43ドルと13年5月以来約1年4カ月ぶりの安値を付けた。 ただ、90ドルレベルでは買い戻しや安値拾いの買いが入った。欧州連合(EU)は同日、対ロシア追加制裁を12日に発動すると正式発表したほか、オバマ米大統領も対ロシア制裁を強化することを表明したため、ロシア産原油や天然ガスの供給混乱への懸念が強まり、反発に転じた。

*11日のシカゴコーン、大豆は反落。9月の農産物需給報告で市場予想を上回る生産高見通しとなった。今年の米国の大豆、トウモロコシは既に過去最高の生産が予想されていた。だが、9月需給報告の数字は前月の予想のほか、市場予想も上回る内容で、相場の押し下げ要因となった。

*9月農産物需給報告:2014~15年度の米国トウモロコシのイールド(単位面積当たり収量)予測を前月の1エーカー当たり167.4ブッシェルから171.7ブッシェルに上方修正した。実現すれば過去最高となる。市場予想平均の170.743ブッシェルも上回った。期末在庫も10年ぶりの高水準となる20億0200万ブッシェル(市場予想20億1200万ブッシェル)に引き上げた。

14~15年度の大豆のイールド予想も過去最高の46.6ブッシェルに上方修正(同46.293ブッシェル)。期末在庫も8年ぶりの高水準となる4億7500万ブッシェル(同4億5300万ブッシェル)に上方修正した。


*NY外国為替市場では、日銀の追加金融緩和観測が広がる一方で、米金融当局が来年半ばまでに利上げするとの観測が広がってドル買いが継続し、円は一時107円20銭と2008年9月22日以来、約6年ぶりの安値を付けた。黒田日銀総裁は11日、安倍晋三首相と行った会談で、物価目標達成が困難な場合、躊躇なく追加緩和などの調整を行うと述べた。

また同総裁は11日夜、民放の報道番組で「今の円安が日本経済に非常にマイナスになるということはない」と発言。日銀の追加金融緩和への臆測が強まる中、円安容認発言とも受け止める向きもあり、円売り・ドル買いが入った。

ただ、欧州連合(EU)が11日、対ロシア追加制裁を12日に発動すると発表。リスク回避の姿勢が強まり、米労働省が発表した新規失業保険申請件数も市場予想よりも悪かったことも重なり、ドル買い・円売りはやや弱まった。米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数 (季節調整済み)は前週比1万1000件増の31万5000件。これは6月28日以来の高水準。


*ユーロは日銀の追加金融緩和に対する思惑が広がる中で対円で買われ、一時138円52銭と、7月10日以来2カ月ぶりの高値を付けた。

*ポンドは反発。スコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票は18日に行われるが、調査会社ユーガブが実施した最新の世論調査では、独立反対が52%、賛成派が48%と、賛成を4ポイント上回ったことが好感された。

*米株式市場は小幅続伸。国際情勢の緊迫や利上げ時期をめぐる懸念から売りが先行したが、原油相場の戻りを背景に買いが入った。


【本日の主な経済指標およびイベント】
18:00 (EU) 7月鉱工業生産・季調済([前月比 前回=-0.3%、予想=+0.7%)
21:30 (米) 8月小売売上高([前月比 前回=0.0%、予想=+0.6%)
22:55 (米) 9月ミシガン大消費者信頼感指数速報値(前回=82.5、予想=83.3)

【国内市況終値】
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*東京金は反落。10日のNY金がドル高・ユーロ安で続落した流れを受けて売りが優勢となった。16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているため、積極的に動ける状況にもないようだ。白金は続落。外電安を受けて売りに押された。

*東京原油は続落。10日の欧米原油相場が需給緩和観測の高まりを背景に下落したため売り優勢となった。ガソリンと灯油も原油安に連れて続落。

*東京とうもろこしは上昇。10日のシカゴ相場が買い戻しに上昇したことや、円安を受けて買い戻しが入った。12日に発表される米農務省需給報告を前にポジション整理が入っているようだ。東京一般大豆はまちまち。

*東京外国為替市場では、米国の利上げ前倒し観測を背景に米長期金利が上昇し、日米金利差拡大を意識したドル買い・円売りの流れが続き、一時は107円01銭と2008年9月29日以来のドル高値を付けた。来週16、17日のに米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、ドル買いが強まった。

*豪ドルは、8月の豪雇用者数が前月比12万1000人増加し、予想を上回ったため97.80円から98.34円へと上昇した。予想中央値は1万5000人増だった。しかし、中国の8月のCPIが前年同月比2%上昇と、7月の2.3%上昇から伸びが鈍化した上、市場予想を下回ったことで、豪ドルも上値を削る展開になり、97.87円と指標発表前の水準に引き戻してしまった。


*「みんコモ」に原稿掲載されました。

→「ロシア主導の金備蓄増加」http://column.cx.minkabu.jp/9699


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