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4月11日(木)
【4月10日の海外相場および市況】
ny0410

*10日のNY外国為替市場では、インフレ加速の兆候が確認されなかったことから円買い・ドル売りが優勢となり、111円前半に軟化した。110円97銭〜111円07銭。3月米消費者物価指数(CPI)は、前月比0.4%上昇と市場予想(0.3%上昇)を上回り、エネルギーと食料品を除いたコア指数が前月から0.1%上昇。市場予想(0.2%上昇)を下回った。インフレが抑えられていることが確認され、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ休止のさらなる根拠になるとの見方が広がった。また、欧州中央銀行(ECB)がこの日の定例理事会で、少なくとも年内は政策金利を据え置く方針を確認したことから、ユーロが一時対円、対ドルで大幅下落し、ドル円は111円を下回った。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表された後は円買い・ドル売りが一服した。米連邦準備制度理事会(FRB)が年内の利上げを見送る方針を示し、参加者らが世界経済を取り巻く不確定要因や米国内のインフレ圧力の弱さも認識していたことが明らかになったものの、特に目新しい内容ではなかったため、ドルには買戻しが入った。

*10日のNY金は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えて様子見から小幅高となった。1313.90ドル(+5.60)。欧州中央銀行(ECB)はこの日、定例理事会を開き、「少なくとも2019年末まで」政策金利を据え置く方針を改めて確認。ドラギECB総裁は記者会見で金融機関の経営を圧迫するマイナス金利政策について、市中銀行の負担軽減策の要否をめぐり今後検討する考えを表明した。これを受けて、外国為替市場ではドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金は割高感から下押された。しかし、その後はドルが売り戻され、割高感が後退したことから、金相場は小幅プラス圏に回復した。ただ、FOMC議事要旨(3月19〜20日開催分)の公表を午後に控えて内容を見極めたいとの思惑が強まったため、上値は抑えられた。3月米消費者物価指数は前月比0.4%上昇。ただ、米国や世界経済の減速を背景にインフレは引き続き抑制されているとの見方から強材料視されなかった。

引け後に公表された3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、金融政策の柔軟性を維持する必要性を示しながらも、年内の利上げ予想を中央値でゼロにした。利上げに対して忍耐強い姿勢を保つことが確認された。ただ、目新しい内容ではなく、電子取引は1311.15ドル(-2.75)に反落している。

*NY白金は反発。908.90ドル(+9.60)。
パラジウムは4日続伸。1363.20ドル(+0.60)。


*10日のNY原油は、米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計でガソリン在庫の大幅な取り崩しが明らかになったことなどを受け、反発した。64.61ドル(+0.63)。EIAが発表した5日までの1週間の石油在庫統計では、原油在庫が700万バレル増と、市場予想(同40万バレル減)に反して大幅な積み増しだった。これは2017年11月以来の高水準。一方、ガソリン在庫が前週比770万バレル減と、市場予想の150万バレル減を大きく上回る取り崩しとなった。夏のドライブシーズンに向けてガソリン(在庫の減少)が注目されて買いが優勢となったが、原油在庫の増加が上値を抑えた。また、石油輸出国機構(OPEC)がこの日発表した月報で、米国による制裁を受けているベネズエラの3月産油量が日量100万バレルを下回ったことが判明したことも支援材料だった。OPEC主導による協調減産効果への期待に加え、リビアでの内戦危機やアルジェリアでの内政混乱なども引き続き原油相場を押し上げる要因となった。

石油輸出国機構(OPEC)が10日公表した月報によると、ベネズエラの3月の産油量は日量96万バレルと、前月に比べ約50万バレル減少した。米国による制裁措置と停電により、長期的に見ても低水準に落ち込んでおり、世界的な減産への影響が広がり、供給はさらに逼迫する見通し。今回の月報で示されたデータを受け、6月の協調減産期間終了後も措置を延長すべきかをめぐり議論が行われる可能性がある。OPECは減産措置継続の方針を示してきたが、あるロシア高官は今週、増産を望む意向を示唆した。OPEC加盟国と非加盟産油国は6月25、26日に会合を開き、協調減産を延長するかを決める見込み。


*10日のシカゴトウモロコシは小幅高。361.75セント(+1.75)。米国産の潤沢な供給により、上値は抑えられた。

シカゴ大豆は上昇。902.00セント(+3.25)。米中貿易協議をめぐる楽観的な見方が強材料だった。

*10日のNYダウは、材料に欠ける中、ほぼ横ばいで終了した。2万6157.16ドル(+6.58)。3月米消費者物価指数(CPI)は、エネルギーと食料品を除いたコア指数が前月から0.1%上昇。市場予想(0.2%上昇)を下回った。インフレが抑えられていることが確認され、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ休止のさらなる根拠になるとの見方が広がったが、株価への影響は限定的だった。FRBはこの日、3月に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開。同会合で、世界経済の減速などを背景に、参加者が利上げを「忍耐強く」判断する方向に傾いたことが示された。新たな内容はなかったものの、年内の利上げが必要ないことが強調されていたため、ダウは買いが優勢となった。


【11日の経済指標】
08:01   (英) 3月 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数  -28   
08:50   (日) 3月 マネーストックM2 [前年同月比]  2.4%
10:30   (中) 3月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.5%  2.3% 
10:30   (中) 3月 生産者物価指数(PPI) [前年同月比]  0.1%  0.3% 
15:00   (独) 3月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前月比]  0.4%   
15:00   (独) 3月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前年同月比]  1.3% 
16:00   (トルコ) 2月 経常収支  -8.1億ドル 
21:30   (米) 3月 卸売物価指数(PPI) [前月比]  0.1%  0.3% 
21:30   (米) 3月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  1.9% 
21:30   (米) 3月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前月比]  0.1%  0.2% 
21:30   (米) 3月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前年同月比]  2.5% 
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数 
21:30   (米) 前週分 失業保険継続受給者数

第206回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74

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4月9日(火)
【4月8日の海外相場および市況】
ny0408

*週明け8日のNY外国為替市場では、トランプ大統領による利下げ要求が材料視され、ドル売り・円買いがやや優勢となり、111円台半ばを中心に強含みに推移した。111円45〜55銭。トランプ大統領は5日、米連邦準備制度理事会(FRB)に対して利下げと量的金融緩和を要求。政治から独立して金融政策を担う必要があるFRBへの介入をエスカレートさせたことがドル売り圧力となった。また、3月米雇用統計で非農業部門就業者数が急回復したほか、中国の経済指標が堅調だったことから、世界的な景気減速に対する懸念が後退し、ユーロが対ドルで買い戻され、ドル円も一時111円29銭まで下落した。原油相場が上昇し、資源国通貨が上昇したこともドルを圧迫したようだ。

*週明け8日のNY金は、ドル安・ユーロ高の進行に伴う割安感を受けて続伸した。1301.90ドル(+6.30)。中国人民銀行(中央銀行)が7日明らかにしたところによると、同国の3月末までの外貨準備に占める金の比率は6062万オンスとなり、前月から0.6%拡大した。金の現物需要は依然として底堅いとの強気な見方が広がった。東西に国家が分裂しているリビアが再び深刻な内戦危機に直面していることも安全資産である金買いを後押しした。さらに、この日は外国為替市場でドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て金に割安感が生じたことも押し上げ材料となり、一時1307.90ドルまで上昇した。ただその後は、10日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容を見極めたいとの思惑から、上げ幅を削った。米連邦準備制度理事会(FRB)が3月19、20両日に開催したFOMCでは、年内2回としていた従来の利上げ想定回数を0回に下方修正している。

*NY白金は4日続伸。912.90ドル(+7.50)。
パラジウムも高い。1353.10ドル(+7.20)。


*週明け8日のNY原油は、リビア内で軍事衝突などが発生して中東の地政学的リスクが強まる中、原油供給への警戒感から続伸した。64.40ドル(+1.32)。国家が東西に分裂しているリビアでは、東部を拠点とする軍事組織「リビア国民軍」と西部の暫定政府との軍事衝突が一段と深刻化。リビアが再び深刻な内戦に突入する恐れが浮上する中、中東の地政学的リスクが強まった。また、トランプ大統領がこの日、イランの革命防衛隊を「外国テロ組織」に指定し、イランとの緊張が一段と高まったことも押し上げ材料。前週の米オクラホマ州クッシングの原油在庫が約41万9000バレル減少したとの報も強材料。さらに、石油輸出国機構(OPEC)主導による協調減産効果への期待や、米国による制裁強化でイランとベネズエラの原油供給が滞るのではないかとの懸念も引き続き支援材料となった。加えて、外国為替市場ではドルが対ユーロで下落し、ドル建て原油に割安感が生じたことも原油相場を押し上げた。

*週明け8日のシカゴトウモロコシは続落。360.00セント(-2.50)。米農務省の需給報告を控え、ポジション調整が行われた。ロイター通信がまとめた需給報告に関する市場予想では、2018〜19年度末のトウモロコシの期末在庫は19億9100万ブッシェルと、前月時点の予想の18億3500万ブッシェルから引き上げられる見込み。

シカゴ大豆は小幅続落。898.75セント(-0.25)。米中貿易協議で進展が見られるとの期待は、5日終了した両国の閣僚級協議で詳細に乏しかったことから抑えられた。


*週明け8日のNYダウは、新型旅客機の減産などが嫌気された米航空機大手ボーイングが売り込まれ、4営業日ぶりに反落した。2万6341.02ドル(-83.97)。 ボーイングのミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は5日、インドネシアとエチオピアで墜落事故が相次いだ新型旅客機「737MAX」の生産を一時的に約2割削減すると表明した。業績悪化が見込まれ、売りが広がった。ボーイング株がダウを118ドル分押し下げた。また、複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)も急落。建機大手キャタピラーなど他の資本財株も連れ安となり、ダウは一時178ドル安まで値を下げた。今週から本格化する米企業の1〜3月期決算シーズンを控えた警戒感も相場の重石となった。調査会社リフィニティブによると、主要企業500社の純利益見通しは前年同期比2.3%減と、昨年10月時点(8.1%増)から大幅に下方修正されている。


【9日の経済指標】
22:00   (墨) 3月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  -0.03%  ― 
 

第206回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は上昇した。米中両国の製造業PMIが良好だったことに加え、原油相場の上昇が支援要因となった。ロペスオブラドール大統領は、今年の成長率は最低でも2%を達成するとの見通しを示した。トランプ大統領が、メキシコとの国境を閉鎖すると言い出したことで、トラックなどが国境通過に遅れが出ているという。メキシコは、国境を封鎖されると、経済的なダメージを受ける。オブラドール大統領は国境封鎖は何のメリットにもならないとし、封鎖が行われないように米と連絡を取り合っているという。

トランプ米大統領は4日、今週にも南部のメキシコ国境を閉鎖するとの考えを撤回した。ホワイトハウスで記者団に、メキシコが「1年で」薬物や不法移民の米国流入阻止を改善できなければ、自動車輸入に関税を課し、それでも状況が好転しない場合は国境を閉鎖すると警告した。中国やカナダと並ぶ有数の貿易相手国であるメキシコとの国境を閉鎖すれば、米経済への打撃が計り知れず、政権内外からの反対論が強かった。トランプ大統領はメキシコがここ数日、中米諸国からの不法移民の取り締まりを強化していると強調し、新たに1年の期限を設け、主張を後退させた。

*今週のメキシコペソ円は、メキシコの壁や関税問題が重石となりそうだ。ロペスオブラドール大統領は5日、トランプ大統領がメキシコからの自動車輸入に25%の関税を課すと警告したのを受け、外国人投資家らに冷静に対処するよう呼び掛けた。関税が課せられれば、メキシコに進出する日本の自動車メーカーや関連会社は大きな打撃を受ける可能性がある。ロペスオブラドール大統領は「金融市場に参加しているメキシコおよび外国人投資家は落ち着いて。われわれと米政府との関係は良好だ」と強調。「新北米自由貿易協定(NAFTA)は批准する。メキシコは経済・財政面で何も問題がない。通貨は強く、インフレは低水準で消費者は市場への信頼を見せている」と沈静化を図った。

トランプ大統領は4日、メキシコ政府に「1年間の猶予期間を与え、不法移民や麻薬流入が止まらなければ自動車などに関税を課す。それでもうまくいかなければ国境閉鎖だ」と迫った。メキシコ中央銀行のグスマン副総裁は先週、政策金利の引き下げを検討するには、物価圧力が低下する証拠を見極める必要があるとの見方を示した。足元での物価上昇率の鈍化を受けて広がった利下げ観測を牽制した。グスマン副総裁は、「現時点で利下げは非常に難しい。インフレが低下していることを示す明確な証拠が現れるのを待つ必要がある」と述べた。メキシコの3月前半の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が3.95%となり、2月後半の3.99%から鈍化し、メキシコ中銀が年内に利下げを実施するとの観測が広がった。

同副総裁は、燃料の不足やストライキが経済成長を抑制する中でも、今年第2四半期に景気が若干持ち直すと予想。トランプ大統領がメキシコとの国境を閉鎖する方針はメキシコ経済に打撃となると付け加えた。また、メキシコ大蔵公債省が、国内総生産(GDP)やペソの見通し予想を発表した。2019年GDP見通しは、2.0%から1.6%に引き下げ、メキシコペソ(ドルペソ)の見通しを20.0から19.5とした。

【メキシコ経済指標】
9日火曜日
22:00 消費者物価指数前年比前回3.94%、予想4%

11日木曜日
22:00 鉱工業生産前年比前回-0.9%、予想0.6%
24:00 メキシコ中銀金融政​​策決定会合議事録

peso0408

*予想レンジ:5.70円~5.90円


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は小動きだった。3月31日に投開票された統一地方選は、エルドアン大統領が率いる国政与党の公正発展党(AKP)が首都アンカラ、最大都市イスタンブールの市長選で敗退した。アンカラ市長選では野党・共和人民党(CHP)の候補がAKPの候補に圧勝した。AKPがアンカラで市長ポストを失うのは2001年の結党以来始めて。CHPのクルチダルオール党首は「国民は民主主義を選んだ」と述べ、同党の候補がアンカラとイスタンブールの市長ポストをAKPから奪取し、第3の都市イズミールでも市長ポストを守ったと宣言した。 エルドアン大統領はアンカラ市の大半の地区はAKPが維持したと強調した。

また、開票結果に異議を申し立てるという。同大統領は、今後は2023年の国政選挙に向けて経済改革に注力すると表明した。ペンス米副大統領は3日、ロシア製の地対空ミサイル「S400」を導入する方針のトルコに対して「北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であり続けたいかどうか選択しなければならない」と警告した。これに対し、トルコのオクタイ副大統領はツイッターで「トルコとの同盟を維持したいのか、友好関係を危険にさらしたいのか」などと反発した。

*今週のトルコリラ円は、ジリ安の展開になりそうだ。エルドアン大統領は、イスタンブル市長選の全票を再集計させるよう要求した。トルコリラは選挙後に売りの買い戻しで堅調に推移したが、今週は再び売りが強まる可能性ありそうだ。先週発表された3月の消費者物価指数(CPI)が前年比+19.71%と前回+19.67%、予想+19.63%のいずれも上回っていたこともトルコリラには重石だろう。生産者物価指数も前年比+29.64%と前回+29.59%、予想+29.20%を上回っていた。インフレ率は再び上昇しており、今回の選挙結果を左右したようだ。

戦闘機購入を巡る米国との関係悪化も昨年のリラ急落を連想させている。米政府がロッキード・マーチン製の最新鋭ステルス戦闘機「F35」の関連機材のトルコへの引き渡しを凍結した。米政府は、トルコによるロシア製ミサイル防衛システム「S400」の調達を牽制している。ただ、シャナハン米国防長官代行は、「S400」調達を巡るトルコとの対立は解決可能との見方を示した。選挙結果やインフレ率の悪化、対米関係の緊張から、今後野トルコリラ見通しは、従来より引き下げられる可能性が高いだろう。


【トルコ経済指標】
8日月曜日
時間未定 エルドアン・プーチン会談

11日木曜日
16:00 2月経常収支前回-8.1億USD 予想-9.0億USD

lira0408

*予想レンジ:18.00円~21.00円


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【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は大幅上昇した。3月末は格付け会社ムーディーズの南アフリカ国債の格付けが予定されていたが、ムーディーズは発表を見送った。見送った理由などは公表されていないが、格下げにならなかったことで、ポジティブサプライズとなって南アランドは買い戻しが優勢となった。また米中通商協議の解決期待や、ブレグジットで合意無き離脱が避けられるのではという期待が高まったことも好感され、南アランド円はは上昇した。ただ、国営電力会社エスコムによる停電が続いており、8円の大台には届かなかった。

*今週の南アランド円は、保ち合いとなりそうだ。格付け会社ムーディーズによる格付けが発表されなかったことが好感され、南アランドは反発したが、これは格下げという最悪の事態は避けられたということだろう。これからも買い材料として長続きするかどうかは疑わしい。ムーディーズは、南アの外貨・自国通貨建て債務の格付けを投資適格級で最低水準となる「Baa3」、見通しを「安定的」としている。格付けに関しては、一部で、電力危機によって同国が投資適格級の格付けを失い、資本の逃避につながると懸念されていた。国営電力会社エスコムの停電が3週間も続いており、現在、国民はズマ大統領時代より停電が酷くなっていることに不満を示しているという。

与党・アフリカ民族会議(ANC)じゃエスコムでの雇削減を望まないとコメントし、ゴーダン公共企業相は、政府の最高レベルでエスコムへの追加支援策を協議していると述べた。経営危機の国営会社への追加支援を政府が検討しているとの閣僚発言は、市場の警戒を強めたようだ。エスコムのマブザ会長は、債務が2500億ランド少なければ対応しやすくなるとの認識を示した。停電によって鉱工業の操業にも影響が出てきている。現ラマポーザ政権に対する不満が日に日に高まってくる可能性があり、5月8日の選挙が意識されてこよう。今週は11日に鉱工業指標が発表されるが、この指標が低下しているようであれば、南アランド売りのきっかけになるかもしれない。

【南アフリカ経済指標】
11日木曜日
18:30 鉱業生産前年比前回-3.3%、予想-1.7%
20:00 2月製造業生産前年比前回+0.3%、予想+0.5%

zar0408

*予想レンジ:7.80円~8.10円


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