テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

8月8日(水)
【8月7日の海外相場および市況】
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*7日のNY外国為替市場のドル円相場は、新規材料不足の中、111円台前半で小動きとなった。この日は主要な米経済指標の発表がなく小幅レンジ内での値動きとなった。欧州時間には対ユーロでのドル安になびいてドル円も下落し、一瞬111円を割り込む場面もあった。

*7日のNY金は小反発。この日は、米中の「貿易戦争」などを背景とした前日までのドル買い・ユーロ売りが一服し、ドルが軟化に転じた。割高感の薄れた金に買い戻しが入った。米国がこの日、対イラン制裁の一部を再発動したことを受け、安全資産としての金買いもあった。米国はイランに対して、貴金属や米ドル、鉄鋼、石炭の取引などを対象に経済制裁を発動した。この日は中国株が2年超ぶりの上昇率を記録し、人民元が対ドルで反発したことも金を押し上げた。白金はドルの軟化を受けて上昇。

*7日のNY原油は、イランをめぐる地政学的リスクや対ユーロでのドル安を背景に小幅続伸。米政府は、5月のイラン核合意離脱を受け、対イラン制裁の一部を再発動した。また、トランプ大統領は7日、制裁対象が原油などに広がる11月をにらみ、「誰であれイランとビジネスする者は、米国とビジネスができなくなる」とツイッターで警告。イランも全面的に対抗する構えを見せているため、両国の対立激化で中東情勢が不安定になるのではないかとの地政学的リスクが再燃した。11月に予定されるイラン産原油の禁輸措置が供給不足を招きかねないとの警戒感が強まった。ただ、70ドルの大台を前に、上値の重さが嫌気されて徐々に上値を削った。米中による「貿易戦争」回避に向けた協議の不透明感も重石となったようだ。引け後に公表された米石油協会(API)による米原油在庫は600万バレル減。米エネルギー情報局(EIA)は月報で、同国産油量がシェールオイル増産を主因として劇的に伸びてきたものの相場下落に伴い伸びが鈍化する可能性があると指摘した。

米エネルギー情報局(EIA)は、7日公表した月間見通しで、2018年の国内原油生産を前年比で日量131万バレル増の1068万バレルとし、前月予想(144万バレル増の1079万バレル)から下方修正した。19年の国内生産見通しは、日量102万バレル増の1170万バレル。前月予想(101万バレル増の1180万バレル)から、伸びは小幅ながら上方修正された。米国内石油需要見通しは、18年が前年比で日量47万バレル増と前月予想を据え置き。19年は29万バレル増と前月予想(33万バレル増)から引き下げた。世界の石油需要については、18年は前年比日量166万バレル増と予測し、前月予想から伸びを6万バレル下方修正。19年は157万バレル増と、14万バレル引き下げた。

*7日のシカゴトウモロコシは反落。米中西部の降雨、小麦相場安が嫌気された。シカゴ大豆は急反発。米農務省が米国産大豆の作柄見通しが悪化したと発表したことを受けて約1%上昇した。


*7日のNYダウは、米中間の「貿易戦争」に対する過度の懸念が後退し続伸。中国政府が影響緩和のため、景気刺激策を実施するとの期待が高まったことが支援要因。また、イラン核合意から離脱した米政府がこの日、イラン制裁を一部再発動。11月にはイラン産原油取引にも制裁が科される予定で、供給逼迫懸念から原油相場が上昇し、エネルギー株が買われた。終盤を迎えた米企業決算シーズンは総じて良好な結果となり、投資家の間では買い安心感が広がっている。


【8日の経済指標】
未定   (中) 7月 貿易収支(米ドル)  416.1億ドル   
未定   (中) 7月 貿易収支(人民元)  2618.8億元   
未定   (日) 7月 景気ウオッチャー調査-現状判断DI  48.1  47.6 
未定   (日) 7月 景気ウオッチャー調査-先行き判断DI  50.0   
08:50   (日) 6月 国際収支・経常収支  1兆9383億円  1兆2173億円 
08:50   (日) 6月 国際収支・貿易収支  -3038億円  8315億円 
10:30   (豪) 6月 住宅ローン件数 [前月比]  1.1%  -1.0% 
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  -2.6%  


第176回 『おしえて陳さん』 
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【NY白金は800ドルを維持しよう】
*先週のNY白金は反発した。800ドル割れ2回ほど試したが安値から引き戻しており、下ヒゲが出現している。NY市場ではファンドが6月末に14年ぶりに売り越しに転じ、7週連続で売り越しが続いているが、下げ渋ってきているようだ。

週足では2016年の安値に到達したことで下値警戒感が働いているのだろう。南アフリカの白金生産大手インパラ・プラチナム(インプラッツ)は、向こう2年で約3分の1の人員削減を行う見通し。約4万人の従業員うち1万3400人を削減する計画という。南アフリカ全体で雇用されている鉱山労働者数は、白金価格下落や生産・労働コスト高、社会不安を背景に、ピークだった2008年の約20万人から17万5000人に減少している。このため将来の生産減少が材料視される可能性がある。

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南アフリカ経済は減速しているが、中国が147億ドルもの経済支援も申し出ており、今後の立ち直りが期待されている。ドル高により重石はあるものの、価格水準、内部要因から見て一段安は避けられそうだ。800ドル台は維持され、値固め局面に意向すると予想する。

*CFTC建玉7月31日時点:ファンドの白金売り越しは8183枚(前週比-67枚)と減少。総取組高は8万2139枚と前週比2118枚の増加。

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*白金と金の逆ザヤは、7月3日に1526円と過去最大幅を記録した。その後は売られ過ぎから急速に縮小し、1350円まで戻した。「白金買い・金売り」優勢が続きそうだ。


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※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【東京金は地合い弱く、4200円台に下落する可能性】 

*NY金の下落基調が続いている。今のところ1200ドルの下値支持線にサポートされているが、市場ではいずれ下回る可能性が高いと見られている。心理的にも重要な節目のため、ここを下回った場合、ストップロスの売りが膨らんで1150ドルを目指す可能性が高まりそうだ。

8月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は据え置かれたものの、6月の前回会合から景気判断を引き上げ、9月に今年3回目の引き上げを示唆した。7月の米雇用統計では、非農業部門就業者数が予想を大幅に下回ったものの、インフレ率の目安となる平均賃金は予想通りの数字で利上げペースを妨げるものではないと見なされた。

米中貿易戦争は激化の様相を見せており、米国有利と見られている。米長期金利の高留まりを背景に、金現物需要は減少を強め、金ETFは年初来最低量を更新した。

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CFTC建玉によると、ファンドの売り越しは4万1087枚と、データ公表以来(2006年)の過去最高水準となった。株式市場も堅調なことからリスク回避の金買いが機能しておらず、金の先安感は強まっている。1200ドル割れの可能性は高いだろう。

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*NY金予想レンジ=1180~1240ドル

*CFTC建玉7月31日時点:ファンドの金買い越しは3万5337枚(前週比-1万3260枚)と減少。総取組高は45万2655枚と前週比4万3965枚の減少。
   
*東京金は7日に4313円まで売られ、年初来安値を更新し、2017年1月末以来の安値水準に下落した。

1日に米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)でタカ派的姿勢を示し、その後ドル円が112円台に上昇する場面があったものの、東京金を押し上げるには至らなかった。

一方、米長期金利が一時3%をつけて高値圏で留まっていることから、ドルインデックスが上昇に転じ、ドル建て金は割高感から売られやすくなっている。さらに、米中貿易戦争の激化にもかかわらずNYダウは堅調に推移しており、恐怖指数(VIX)は低下傾向にあるため、金がリスク回避の対象にはなっていない。

また、米中貿易戦争の影響で人民元が下落し、人民元建て金は割高感が強まり、最大消費国である中国の需要減退が懸念されえている。さらに、8月のFOMCでは9月の利上げが示唆されており、CMEのFED WATCHでもすでにほぼ確実視されている。

そのため、NY金は1200ドル割れを伺う可能性が高まっており、東京金も下値追いの展開が続いている。現状の4300円台から次の安値の目安を探すと、週足チャートから2016年の4200円台半ばが視野に入ってくる。じりじりと下値を模索する展開が続きそうだ。

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*東京金予想レンジ:4280~4380円。

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8月7日(火)
【8月6日の海外相場および市況】
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*週明け6日のNY外国為替市場では、材料不足から111円台前半から半ば近辺で保ち合いとなった。この日は米経済指標発表などの手掛かり材料に乏しく、市場は米中両国の間でエスカレートしている「貿易戦争」の行方が注目された。中国は3日、米国から輸入する600億ドル相当の製品に最高25%の関税を上乗せすると発表したが、米国が先に表明した2000億ドルの対中制裁に比べると規模は3分の1以下にとどまった。このため、経済に占める輸出の依存度が高い中国の報復策に手詰まり感が浮上しているとの見方などが広がった。

*週明け6日のNY金は反落した。対ユーロでドル高が先行し、ドル建て金は割高感から売りが優勢となった。米中の貿易摩擦がエスカレートすることに警戒感が続き、金の押し下げ材料となった。米政府は今週、イランに対する経済制裁を再開する。貴金属や米ドル、鉄鋼や石炭の取引などが制裁の対象となる。米国の対イラン制裁再発動を背景にしたリスク回避の金買いも出たが、ドル高に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)による一段の利上げ観測が相殺した。米商品先物取引委員会(CFTC)の取組高報告(7月31日までの週)によると、ヘッジファンドや投資家の売り越しは1万3931枚増加して4万1087枚となり、データが公表されるようになった2006年以来で過去最高水準となった。NY白金はドル高を受けて3日ぶりに反落。

*週明け6日のNY原油は反発。7月のサウジの原油生産量が前月から20万バレル減少し、日量1029万バレルとなった。6月のOPEC定例総会で増産を決定したにもかかわらず、予想外の減少となったことが強材料視された。また、米政府高官は6日、イラン産原油の輸入停止を各国に働き掛けていることに関して、「イランの石油輸出をゼロにするのが目標」と言及。供給逼迫懸念が強まったことも支援材料となった。ただ、イラン経済省の高官は匿名を条件に「欧州を含む多数の国々は米国の制裁に同意せず、イランとの取引に前向きだ」と語り、制裁による経済への打撃は大規模にならないとの認識を示した。このほか最新週の国内石油掘削リグ稼働数が前週比2基減の859基となり、米国内の供給過剰懸念が和らいだことも好感された。

*週明け6日のシカゴトウモロコシは続伸。米国産の作柄悪化見通しが強まった。小麦相場の急伸も支援要因。シカゴ大豆は、米中貿易摩擦への懸念から反落。

*週明け6日のNYダウは小幅続伸。米政府が対中貿易制裁の強化方針を示したことを受け、中国政府は前週末3日、600億ドル相当の米国産品に最大25%の関税を上乗せする対抗措置を発表。世界1、2位の経済大国による「貿易戦争」の影響に警戒感が強まった。ただ、売りは続かず、プラス圏に浮上。その後は小幅なレンジで終盤まで推移した。米企業決算がピークを越えたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)や雇用統計といった注目イベントを無事通過したばかりで、市場では材料出尽くし感も広がった。


【7日の経済指標】
08:01   (英) 7月 英小売連合(BRC)小売売上高調査 [前年同月比]  1.1%  
08:30   (日) 6月 全世帯家計調査・消費支出 [前年同月比]  -3.9%  -1.3% 
08:50   (日) 7月 外貨準備高  1兆2587億ドル   
09:00   (日) 6月 毎月勤労統計調査-現金給与総額 [前年同月比]  2.1%  1.8% 
13:30   (豪) 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表  1.50%  1.50% 
14:00   (日) 6月 景気先行指数(CI)・速報値  106.9  105.6 
14:00   (日) 6月 景気一致指数(CI)・速報値  116.8  116.3 
15:00   (独) 6月 貿易収支  197億ユーロ (196億ユーロ)
15:00   (独) 6月 経常収支  126億ユーロ   
15:00   (独) 6月 鉱工業生産 [前月比]  2.6%  -0.5% 
28:00   (米) 6月 消費者信用残高 [前月比]  246億ドル  172億ドル 


第176回 『おしえて陳さん』 
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