テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

【東京金は、レンジ相場が続きそう】    
*先週のNY金は底堅く推移し、週の終値は1200ドルを維持した。NY金は月間ベースでは6カ月連続で下落しており、1997年1月以降では最長となった。米中貿易戦争の激化懸念や米国の経済成長や米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利の引き上げに伴ってドル高基調が続いているため、ドル建て金には売り圧力が継続している。リスク回避として、安全資産の金でなく、米債券やドルが選好されている。NYダウも2万6000ドル台で底堅く推移しており、金投資は低迷している。米長期金利の上昇もあって、金利のつかない金の需要は減少する一方で、金ETFは730トン台に落ち込んでいる。ファンドのネットショートポジションもここにきて拡大しており、過去最大の2万1000枚となった。

etf1010

ただ、これだけ弱材料がそろってもNY金は1200ドルを軸としたレンジで推移している。先週は、イタリアの財政不安から同国がユーロ圏を離脱するとの懸念が金を押し上げる場面があった。この強材料は一過性に終わったが、金相場の水準が低いだけに強材料が出た場合は、ショートカバーが出やすい状況にあるともいえる。NY金は保ち合い相場が続きそうだ。

nyg1010

*NY金予想レンジ=1170~1220ドル

*CFTC建玉10月2日時点:ファンドの金売り越しは2万1822枚(前週比+4174枚)と増加。総取組高は45万9776枚と前週比503枚の減少。

*先週の東京金は上昇し、2カ月ぶりに4400円台をつける場面もあったが、週の終値は4300円台に下落した。NY金がレンジ相場で推移する中、円安が東京金を押し上げてきたが、9月米雇用統計で平均時給が伸び悩んだことから、利上げペースはさほど加速しないとの見方が台頭し、ドルは反落に転じた。ドル円は114円50銭台で目先のピークをつけた可能性があり、東京金も伸び悩む展開になりそうだ。

ただ、米長期金利が壁と見られていた3.25%を突破し、株価への影響が懸念されてきた。恐怖指数(VIX)が先週の14%から週明けには15%台に上昇してきており注意が必要だろう。NYダウの上昇基調に異変が起きた場合、リスクヘッジとしての金買いが表面化する可能性は高いだろう。9日には国際通貨基金(IMF)が、米中間などの貿易摩擦激化や新興国リスクの高まりを理由に、2018年および19年の世界の経済成長率を下方修正したが、安全資産とされる金にとっては長期的な支援材料となるだろう。

tkg1010

*東京金予想レンジ:4250~4350円。


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

10月11日(木)
【10月10日の海外相場および市況】
ny1010

*10日のNY外国為替市場では、NYダウの大幅下落を受けてリスク回避姿勢が強まり、安全通貨である円が買われ、ドル円は112円台前半に下落した。低調な米国債入札を受けて米長期金利が上昇し、円を売ってドルを買う動きが強まった。9月米卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇。エネルギーと食料品を除いたコア指数も0.2%上昇した。いずれも市場予想と一致したが、米長期金利の上昇を受けてNYダウが大幅安となると、円買いが広まった。

*10日のNY金は、対ユーロでのドル安進行に伴う割安感を受けた買いに支えられ、小幅続伸した。9月米卸売物価指数(PPI)は全体、コア指数がともに前月比0.2%上昇した。いずれも市場予想と一致したが、物価の着実な上昇を受けてインフレ高進が意識され、米利上げペースの加速観測が浮上したことから、金利を生まない資産である金は圧迫された。ただ、追随売りも限定的で、ドルが対ユーロで下落し、ドル建て金に割安感が台頭したことから、買い戻しが入り、プラス圏に押し上げられた。この日は、世界の株価が急落し、ドルも下げる中、資金の安全な逃避先として金が選ばれたようだ。NY白金は株価の急落を受けて反落。

*10日のNY原油は、NYダウの大幅続落や国内原油在庫の積み増し予想などに圧迫されて反落した。9月米卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇、コア指数も0.2%上昇した。いずれも市場予想と一致したが、インフレ高進への警戒感から米長期金利が上昇。長期金利が上昇すれば景気の足かせになりかねないとの見方が強まったことからNYダウが急落し、同じくリスク資産である原油にも売りが波及した。国際通貨基金(IMF)が9日に公表した最新の経済見通しで、貿易摩擦などの影響を考慮して2018年と19年の世界成長見通しを下方修正していたことも、圧迫要因となった。

大型ハリケーン「マイケル」は「カテゴリー4」の強さに発達し、10日午後にフロリダ州に上陸。石油関連施設などへの影響も懸念されており、今後の被害状況に注目が集まっている。内務省安全環境執行局(BSEE)によると、メキシコ湾では日量約42%の減産となっており、メキシコ湾岸の石油生産は一部ストップしている。

引け後に発表された米石油協会(API)による5日までの1週間の国内原油在庫は前週比970万バレル増と、市場予想(260万バレル増)の4倍近い増加幅だった。

*10日のシカゴトウモロコシは3日続落。農務省の需給報告の発表を11日に控え、ポジション調整が入った。需給報告では、2018年産の生産高の増加が示されると見込まれている。一方、米中西部では広範囲にわたる降雨で、今週は収穫作業に遅れが出ている。シカゴ大豆は続落。長引く米中間の貿易摩擦が懸念されている。

*10日のNYダウは、高止まりする米長期金利や世界的な貿易摩擦の悪影響に懸念が広がり、大幅急落した。9月米卸売物価指数(PPI)が前月比0.2%増と堅調だったことや低調な米国債入札を受けて長期金利が一時上昇し、企業業績が圧迫されるとの警戒感から、売りが広がった。米中貿易戦争の影響懸念も相場を押し下げた。国際通貨基金(IMF)は前日公表した最新の経済見通しで、今年と来年の世界の成長見通しを下方修正した。欧州では、独高級車メーカーBMWなど、貿易戦争を理由に業績見通しを下方修正する企業が相次いでおり、欧州発の業績不安が一気に広がった。


【11日の経済指標】
08:50   (日) 9月 国内企業物価指数 [前月比]  0.0%  0.1% 
08:50   (日) 9月 国内企業物価指数 [前年同月比]  3.0%  2.9% 
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  20.7万件  ― 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.2%  0.2% 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  2.7%  2.4% 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比]  0.1%  0.2% 
21:30   (米) 9月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  2.2%  2.2% 
27:00   (米) 9月 月次財政収支  -2141億ドル  

第185回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は6円台に上昇した。米国のハセット大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐり、米国はカナダ抜きでメキシコと協定の改定を進めなければいけない状況に「極めて近付きつつある」と語った。ハセット氏は、新たな協定文書の公表期限の10月1日までに約1週間しか残っておらず、米国とカナダは依然として条件で合意に至っていないと指摘。「カナダがまだ署名していないことに、私は少し驚いている」とし、「メキシコと米国は非常に素晴らしい協定を策定してカナダにアピールしており、カナダの政治が常識に勝ることを懸念している」と非難した。カナダ抜きのNAFTAとなることが懸念された。8月貿易収支が-2.590B(予想-2.204B、前回-2.889B)と前回より改善したことが好感された。

*今週のメキシコペソ円は、堅調に推移しよう。週明け1日午前11時(東京)、米国とカナダが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で基本合意したとの報道が出ると、カナダドルが急反発し、連れてメキシコペソも上昇した。これにより、メキシコのペニャニエト現大統領が11月30日の任期終了までに署名することが可能になる。米国とメキシコは8月に合意している。メキシコで12月に就任するロペスオブラドール次期大統領は巨額のインフラ投資計画を打ち出している。同氏の支持基盤で開発の遅れる南東部を中心に年間で計5千億ペソ(約3兆円)規模のインフラ投資を実施。太平洋とメキシコ湾を結ぶ物流網を整備し、有名リゾート地カンクンを擁するユカタン半島に観光鉄道を敷設する。

モルガン・スタンレーは、新興国債券および通貨に対する投資スタンスを「ネガティブ」から「ニュートラル」に修正した。6カ月におよぶ弱気相場を経て一時的な安定局面を予想。バリュエーションの低下で投資家に姿勢の変化と指摘。新興国各国が投資家の信頼回復に向けた政策対応を強化し、特有の問題への懸念が後退。ただ、中期的には深刻化するリスクがあり、強い向かい風が再び吹き荒れる可能性もあるとした。新興国通貨では、アルゼンチン、インドネシア、ロシア各国通貨を選好し、債券は、メキシコをポジティブとした。


【メキシコ経済指標】
1日月曜日
22:00メキシコ9月景況感前回51.3  予想51.6
23:30メキシコ9月製造業PMI 前回50.7 予想50.8

4日木曜日
22:00メキシコ9月消費者信頼感前回101.8  予想101.9
27:00メキシコ中銀政策金利前回7.75%  予想7.75%


peso1009

*予想レンジ:5.90円~6.25円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。


【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円はインフレ率の高進が嫌気されて下落した。大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは1日、トルコの20銀行と子会社の外貨建て発行体格付けを引き下げたと発表した。トルコ統計局は3日、9月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比24.5%上昇したと発表した。米国人牧師拘束問題を原因に通貨リラが急落した8月の「トルコショック」が響いた。インフレ率は過去15年で最悪の水準となり、8月から6.6ポイントも悪化した。事前の市場予想は21%台だった。特に食品や家庭用品の上昇が大きかった。

同日には生産者物価指数(PPI)も発表され、前年同月に比べ46%も上昇した。企業は原材料やエネルギー価格の上昇、売り上げの減少、外貨建て債務の返済負担増という三重苦に直面していることが明らかになった。価格や金利の上昇で9月の乗用車・軽商用車販売台数は68%も減少した。販売の前年割れは6カ月連続となった。アルバイラク財務相は9月がインフレのピークとの認識を示したが、市場は警戒を強めた。エルドアン大統領は4日、長らく行き詰まっている欧州連合(EU)加盟交渉を今後も継続するかどうかを問う国民投票の実施を検討すると明らかにした。トルコのEU加盟交渉は2005年に正式に始まったが、国民投票の結果次第では交渉が打ち切られ、トルコは欧米諸国と一段と距離を置くことになるかもしれないとの懸念もリラの重石になった。

*今週のトルコリラ円は、保ち合いとなりそうだ。9月消費者物価指数(CPI)が前年同月比で24.52%上昇し、15年ぶりの高い伸びを示したことで、10月25日のトルコ中銀会合で利上げを行うとの見方が強まっている。トルコのアルバイラク財務相は、インフレ抑制策を今週発表する予定とし、インフレ率は今年の最終四半期に政府の目標に向けて収れんしていくとの見通しを示した。

政府による措置の具体的な成果が10月のデータに表れると予想し、トルコのインフレに関する最悪期は過ぎたとの認識も明らかにした。トルコ中銀は9月13日の金融政策決定会合で主要な政策金利を6.25%引き上げ、年24%としたばかり。インフレ率が政策金利を上回ったことで、市場はリラ買いに躊躇している。エルドアン大統領は金融引き締めを嫌っているが、通貨防衛やインフレ抑制のため、トルコ中銀が今月25日の会合で追加利上げに踏み切るかどうか注目される。

今週12日に予定されているブランソン牧師の審理も材料になろう。米国人のブランソン牧師はトルコ国内の自宅に現在軟禁されており、米国はブランソン牧師の解放を要求している。米財務省は4日、国連安全保障理事会の制裁に違反して北朝鮮との武器取引などに関与したとして、トルコ企業とその関係者3人を米独自の制裁対象に指定した。


サウジアラビアの著名な反体制記者ジャマル・カショギ氏(59)が訪問先のトルコで行方不明となり、トルコ外務省は4日、サウジ大使を呼び説明を求めた。記者の行方をめぐる両国の主張は真っ向から食い違っており、外交問題に発展しかねない状況となっている。同氏は近年米国に亡命し、米紙ワシントン・ポストで評論記事を執筆。サウジのムハンマド皇太子が進める国内改革や、サウジのイエメン軍事介入などに批判的だった。


【トルコ経済指標】
11日木曜日
16:00 8月経常収支前回-17.5億USD 予想+25.0億USD

12日金曜日
時間未定・ブランソン牧師裁判

lira1009

*予想レンジ:17.50円~19.50円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

↑このページのトップヘ