テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

【7月1日海外市況】
ny0701

*1日のNY外国為替市場では、新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念され、ドル円は107円台半ば近辺に下落した。107円40~50銭。米国南部や西部を中心に新規コロナ感染者数が急増する中、経済活動再開の動きにブレーキがかかるとの警戒感が高まった。米経済指標はまずまず良好。6月ADP全米雇用報告では、民間就業者数は236万9000人増、5月実績も306万5000人増に大幅上方改定された。また、6月米ISM製造業景況指数は52.6と、4カ月ぶりに景気拡大と縮小の節目とされる50を上回った。ただ、世界経済や米中関係の先行きが読めないという先行き不透明感からドル買いは慎重だった。

*1日のNY金は、米製造業景況指数の改善を受けて売りが優勢となり、4日ぶりに反落した。1779.90ドル(+20.60)。新型コロナウイルスの感染再拡大に対する懸念などを背景に、前日は約8年9カ月ぶりの高値を付けた。安全資産とされる金買いは続き、一時1807.70ドルの高値を付けたが、あと利食い売りの台頭でマイナス圏に転落した。6月ADPの民間就業者数(季節調整済み)は前月比236万9000人増となり、市場予想(300万人増)には届かなかったものの、5月実績が大幅に上方改定された。さらに、6月ISM製造業景況指数は52.6と、景気拡大・縮小の節目を4カ月ぶりに回復。市場予想も上回る良好な内容だったことから、利益確定の動きが加速し、相場は下げ幅を拡大した。米国では各州政府によって封鎖措置の扱いが異なっていることや、追加刺激策の可能性が高いことが金相場をサポートしている。
1日時点の金ETFは、1182.11トン(+3.21)。年初来最大。
年初からは32.3%増加。
NY白金は金につれて反落。834.40ドル(-16.80)。
パラジウムも安い。1930.70ドル(-36.20)。

*1日のNY原油は、米原油在庫の予想を上回る取り崩しを好感して反発した。39.82ドル(+0.55)。米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した6月26日までの1週間の米原油在庫は、前週比720万バレル減と、取り崩し幅は市場予想の70万バレルを大幅に上回った。供給過剰懸念が後退し、原油買い戻しが活発になった。好調な経済指標も好感された。6月米ISM製造業景況指数は52.6と、前月から上昇、景気拡大と縮小の節目とされる50を4カ月ぶりに上回った。6月の中国製造業購買担当者景況感指数(PMI)も51.2と前月から改善。2カ月連続で50を超え、年初来で最高水準となった。6月ドイツ製造業PMIは45.2と、5月の36.6から上昇した。6月フランス製造業PMIは52.3と、5月の40.6から上昇し、景気拡大に転じた。
海運筋によると、新型コロナ危機のため洋上でタンカーに貯蔵されていた原油や石油製品数千万バレルが売却されており、燃料需要が回復しつつある兆候とみられる。ただ新型コロナウイルスの新規感染者の急増が相場の上値を抑えた。米国の新規感染者数の急増に加え、米政府の新型コロナ対策本部に参加する感染症の権威である米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、新規感染者数が近く現在の2倍に増加する可能性があると警告した。
*1日のシカゴ・トウモロコシは続伸。350.50セント(+9.00)。米農務省が30日に発表した作付面積が予想を下回ったほか、乾燥・高温予報による作柄への懸念が相場を押し上げた。天気予報によると、米中西部は7月上旬に平年を上回る高温となり、通常より降雨量が少なくなるという。トウモロコシにとって重要な受粉期を迎えることから、作柄と収穫量減少の見通しにつながる可能性がある。
シカゴ大豆は続伸。899.00セント(+16.75)。米農務省が発表した作付面積が予想を下回ったことに加え、高温と乾燥の予報が作柄と収穫量減少につながると懸念された。7月上旬の気象予報では、米中西部は平年を上回る高温と通常以下の降雨量となる見通し。大豆とトウモロコシの作柄に影響し、収穫量減少につながる可能性がある。

*1日のNYダウは、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念から反落した。2万5734.97ドル(-77.91)。米製薬大手ファイザーが、新型コロナのワクチン候補について、初期の治験で良好な結果が出たと発表。早期のワクチン開発への期待が高まった。5月ADP雇用報告では、非農業部門民間就業者数を大幅に上方改定。6月米ISM製造業景況指数では、景気拡大と縮小の節目とされる50を4カ月ぶりに上回った。米国では南部や西部を中心に新型コロナの感染者が増加し、経済活動の再開を中断する州も出ている。ニューヨーク市は6日に予定していた店内飲食の再開を見送ると発表した。経済活動再開の遅れが広がるとの懸念が強まり、ダウは終盤にマイナスに転じた。
【2日の経済指標】
10:30   (豪) 5月 貿易収支  88.00億豪ドル 
18:00   (欧) 5月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  -4.5% 
18:00   (欧) 5月 失業率  7.3%  
18:00   (南ア) 1-3月期 四半期経常収支  -681億ランド 
21:30   (米) 5月 貿易収支  -494億ドル  -493億ドル 
21:30   (米) 6月 非農業部門雇用者数変化 [前月比]  250.9万人  325.0万人 
21:30   (米) 6月 失業率  13.3%  12.1% 
21:30   (米) 6月 平均時給 [前月比]  -1.0%  -0.2% 
21:30   (米) 6月 平均時給 [前年同月比]  6.7%  
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  
23:00   (米) 5月 製造業新規受注 [前月比]  -13.0%  7.0% 

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

【東京金、6000~6500円レンジに浮上へ】
*新型コロナウイルスの感染再拡大が警戒されている。米南部や西部を中心に新型コロナの新規感染者が増加。25日の米国の新規感染者は4万人近くに達し、過去最多を更新したと報じられた。テキサス州は同日、規制していた経済活動の再開を一時停止すると発表。26日にはバーを閉鎖し、レストランの入店者数も50%に制限する方針を示した。こうした動きを受け、安全資産とされる金の需要は増加している。リスク回避が強まり、NY金は1700~1750ドルのレンジから1750~1800ドルのレンジに浮上したといえよう。

nyg0630


*ファンドの買い越しをたどると、年初に30~33万枚だったが、相場の上昇に連れて減少し(利益確定売り)、6月9日には20万8600枚まで減少した。しかし、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年末までのゼロ金利政策維持を決定し、必要があればさらなる緩和を実行すると言明したことを受けて、再び増加し23日時点では25万1900枚まで増加した。NY金が1700~1780ドルの水準で新規に金を買っているわけで、ファンドは一段の高値を見込んでいると言えよう。NY金は1800ドルをブレイクする可能性は一段と高まったと予想する。

*例えば米金融大手ゴールドマン・サックスは19日、金相場見通しを上方修正している。新型コロナウイルス感染拡大による経済の先行き不安と通貨安懸念を理由に、金相場の上昇傾向は続くと予想。3カ月見通しは1800ドル(従来予想1600ドル)、6カ月見通しは1900ドル(従来予想1650ドル)、12カ月見通しは2000ドル(従来予想1800ドル)と、それぞれ引き上げた。2000ドルと一段の高値を予想しているところが注目される。

*NYダウは6月8日に2万7580.21ドルとコロナショックでつけた最安値1万8213.65ドル(3月23日)から51%も上昇した。しかし、新型コロナ第二波への懸念から下落に転じ最近では2万5000ドルを割り込む場面も出てきた。5月中旬の2万5000ドルにまだ達していない時にウォール街の著名投資家であるスタン・ドラッケンミラー氏やポール・チューダー・ジョーンズ氏、ビル・ミラー氏等が一斉に株式市場の過大評価を警告していた。

etf0629

*一方、金投資需要は金相場の動向に関係なく増えている。4月13日に1009.7トンと1000トンの大台を回復し、6月26日時点には1178.9トンと年初最大となった。わずか2カ月余りで17%も増加し、年初来の893.3トンからは32%の増加となった。この増勢傾向は今後も続くと見ていいだろう。
*こうした背景から東京金も水準が切り上がったと言えよう。 30日の東京金は、NY金が1780ドルで推移し、ドル円が107円後半に上昇したことを受けて、6145円まで買われ上場来最高値を更新した。
*6月に入り米経済指標が予想より悪くないとの見方から楽観的見通しから株価が上昇し、金には重石となってきたが、その後発表された経済指標は期待できる内容ではなかったことから市場には失望感が強まった。
*「新型コロナ第二波の拡大懸念」、香港問題を巡る「米中関係の悪化」、米大統領選挙を巡る「米国の分裂騒動」等からNYダウは上昇してはいるものの、地合いは不安定で、市場のリスク回避姿勢の強まりからNY金は押し目買いが優勢な状況が続くだろう。
*何よりも、世界の中銀が緩和策を続け、実質金利(「名目金利」-「インフレ率」)が長期に渡って低下していくと予想されることが、利子を産まない金には追い風となっている。
*東京金は500円幅でレンジを形成する事が多く、今後は6000~6500円のレンジを形成していくと予想する。

tkg0630

*ただ、2日は6月米雇用統計の発表、3日は米独立記念日で3連休となるため、利益確定売りに週末は上値が重くなる可能性はある。
情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【6月30日海外市況】
ny0701

*30日のNY外国為替市場は、ドル買い・円売りが進行し107円台後半に上昇した。107円88~98銭。6月シカゴ景況指数(シカゴPMI)が市場予想を下回ったことを受け一時107円53銭まで下落。しかし、6月米消費者景気信頼感指数が市場予想を上回ったことから円売り・ドル買いに転じた。その後もNYダウや米10年債利回りの上昇を背景にドル買いが強まり、108円台に迫る展開となった。
*30日のNY金は、新型コロナウイルスの感染再拡大に対する根強い警戒感を背景に、3営業日続伸した。1800.50ドル(+19.30)。2011年9月以来約8年9カ月ぶりの高値となった。米国ではフロリダやテキサス、アリゾナ、カリフォルニアなど南部や西部で新型コロナの感染者が急増。経済活動の再開を停止する動きが広がり、景気回復の遅れへの懸念が高まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はこの日の議会証言で、米経済の先行きは「極めて不確実性が高い」との認識を示した。 米中対立の激化も懸念される。中国の全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会は30日、香港への統制を強化する「香港国家安全維持法」を全会一致で可決、成立させ、同法は即日施行された。トランプ米政権は対抗措置を次々と打ち出しており、対中圧力を一段と強める可能性もある。こうした中、安全資産とされる金の需要が高まり、一時1804.00ドルの高値を付けた。金は長らく、インフレや通貨価値の低下に対するヘッジ効果があるとみなされており、金相場は新型ウイルスで打撃を受けた経済をてこ入れするための中銀による景気刺激策(過去最大の金融緩和)に支えられ、3カ月連続で上昇する展開となった。
30日時点の金ETFは、1178.90トン(変わらず)
NY白金は続伸。851.20ドル(+23.00)。
パラジウムも高い。1966.90ドル(+33.80)。
*30日のNY原油は、新型コロナウイルスの感染再拡大などへの懸念から反落した。39.27ドル(-0.43)。米国の南部や西部を中心に新型コロナ感染者が急増していることが重石となった。また、ニューヨークなど北東部3州は30日、感染者の多い他州からの訪問者に2週間の自主隔離を求める措置について、対象を従来の8州から16州に倍増させた。旅行などでの人の動きが停滞し、エネルギー需要が落ち込むと嫌気された。内戦のため1月以降ほぼ停止していたリビアの原油輸出が再開する可能性があると伝わったことも供給過剰懸念につながった。
*30日のシカゴ・トウモロコシは大幅続伸。350.50セント(+15.75)。米農務省が発表した中西部全域での作付面積が予想を下回ったことが好感された。今春のトウモロコシ作付面積は9200万エーカーと発表したが、これは3月31日時点での予想を500万エーカー下回る水準。3~6月としては1983年以来の落ち込みとなった。重要な受粉期となる7月の天候の予報は、中西部の西域で収穫に好ましい降雨が見込まれているが、気温は平年を上回りそうだ。四半期在庫報告(6月1日時点)は前年同時点比0.4%増の52億2366万4000ブッシェルとなり、市場予想(49億5100万ブッシェル)を上回った。
シカゴ大豆は続伸。882.25セント(+20.75)。米農務省が発表した作付け状況が予想を下回ったことが強材料。米農務省が発表した作付面積は8380万エーカーと、アナリスト予想(8470万エーカー)に届かなかった。ただ、同省の3月時点での見通し(8350万エーカー)はわずかに上回った。また6月1日時点の大豆在庫は13億8600万ブッシェルとなり、予想の範囲内に収まったが、前年同期と比べると約4億ブッシェル減少した。
*30日のNYダウは、景気回復への期待から続伸した。2万5812.88ドル(+217.08)。NYダウは4~6月期を17.8%高で終え、四半期としては1987年以来約33年ぶりの上昇率となった。6月米消費者景気信頼感指数は98.1と、前月の85.9から上昇し、市場予想の91.8も上回った。2011年以来の大幅上昇で、景気回復への期待が高まった。米国の西部や南部で新型コロナウイルスの新規感染者が急増していることは相場の上値を抑えた。また、中国による香港の統制強化などをめぐる米中関係悪化も、投資家の懸案事項となった。米連邦通信委員会(FCC)はこの日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を国家安全保障上の脅威と認定した。

【1日の経済指標】
07:45   (NZ) 5月 住宅建設許可件数 [前月比]  -6.5%   
08:50   (日) 4-6月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断  -8  -31 
08:50   (日) 4-6月期 日銀短観・四半期大企業製造業先行き  -11  -23 
08:50   (日) 4-6月期 日銀短観・四半期大企業非製造業業況判断  8  -20 
08:50   (日) 4-6月期 日銀短観・四半期大企業非製造業先行き  -1  -15 
08:50   (日) 4-6月期 日銀短観・四半期大企業全産業設備投資 [前年度比]  1.8%  1.7% 
10:30   (豪) 5月 住宅建設許可件数 [前月比]  -1.8%  
10:45   (中) 6月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 
14:00   (日) 6月 消費者態度指数・一般世帯  24.0 
16:00   (トルコ) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI)  40.9   
16:55   (独) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)  44.6   
16:55   (独) 6月 失業者数 [前月比]  23.80万人   
16:55   (独) 6月 失業率  6.3%   
17:00   (欧) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)  46.9  
17:30   (英) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)  50.1 
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比] 
20:30   (米) 6月 チャレンジャー人員削減数 [前年比]  577.8% 
21:15   (米) 6月 ADP雇用統計 [前月比]  -276.0万人  245.0万人 
22:45   (米) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)  49.6  
23:00   (米) 5月 建設支出 [前月比]  -2.9%  1.0% 
23:00   (米) 6月 ISM製造業景況指数  43.1  48.5 
27:00   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

【メキシコペソ円今週の予想(6月29日)】
*上値重く、軟調な展開か。
*予想レンジ:4.50円~4.80円。
メキシコ銀行(中央銀行)は25日、金融政策決定会合を開き、政策金利を5.5%から0.5%引き下げて5.0%にすることを決めた。利下げは9会合連続で、全会一致で決めた。新型コロナウイルスの感染拡大による小売店の営業停止や工場の稼働停止で経済が落ち込んでいるのに対応した。政策金利は2016年11月以来の低い水準となった。5月後半から経済活動は徐々に再開しているが、中銀はこの日の声明で「不確実性は続いている」と指摘した。社会保険庁(IMSS)によると、メキシコでは3月から5月までで100万人以上の公式雇用が失われた。建設や観光での失業者が目立つ。新型コロナの感染者数の拡大も続いている。メキシコ中銀は5月下旬に、2020年の実質経済成長率がマイナス8.8%%に落ち込む可能性があるとの見通しを示している。国際通貨基金(IMF)はマイナス10.5%と見込んでいる。次回の金融政策決定会合は8月に予定されているが、利下げ継続が見込まれている。ロペスオブラドール大統領は、6月の新たな失業者数は12万~13万人になるとの見通しを示した上で、新型コロナウイルス流行に伴う雇用喪失は既に底を打ったとの考えを示した。また、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が7月1日に発効するのに合わせ、訪米してトランプ大統領と会談する意向を表明。カナダのトルドー首相にも参加を呼び掛けた。また、IMFのマイナス10.5%成長率予想には、「楽観している。速やかに景気が回復すると思う」と反論した。23日にメキシコ南部オアハカ州でマグニチュード(M)7.4の大きな地震があった。少なくとも5人が死亡し、30人以上が負傷したという。国営石油会社ペメックスのサリナクルス製油所で小さな火災が起き、製油所が閉鎖されたがすぐに解除され影響はほとんどなかった。

<強材料>
1.7月1日から、新NAFTA協定が発効。
2.減産効果で原油価格に急落懸念がなくなる。
3.ロベス・オブラドール大統領は景気の先行きを楽観視。
4.失業者は6月でボトムを打つ見込み。

<弱材料>
1.世界の新型コロナウイルスの死者数がメキシコなどの新興国で増加。メキシコでは2万6千人が死亡したもよう。
2.5月のメキシコの輸出が前年同月比56.7%減の180億6980万ドルだった。輸入も47.1%減の215億9240万ドルと激減。収支は35億2260万ドルの赤字となった。輸出の内訳は石油が63.8%減の9億2930万ドル、非石油が56.3%減の171億4040万ドル。
3.2020年の実質経済成長率がマイナス8.8%%に落ち込む可能性があるとの見通しを示している。国際通貨基金(IMF)はマイナス10.5%と見込んでいる。

peso0629

【メキシコ経済指標】
1日水曜日
米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)発効
20:00メキシコ6月景況感前回35.2、予想32
23:30メキシコ6月製造業PMI前回38.3、予想39
3日金曜日
20:00メキシコ6月消費者信頼感前回42.6、予想41

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【トルコリラ円今週の予想(6月29日)】
*上値重い展開。
*予想レンジ:15.00円~16.00円。
トルコ中央銀行は25日の金融政策決定会合で、政策金利を8.25%で据え置くことを決めた。政策金利が24.0%だった昨年7月から今年5月まで9会合連続の利下げとなっていたが、約1年ぶりに歯止めがかかった。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が冷え込む中、さらなる利下げに踏み切るとの見方も出ていたものの、常態化しているインフレが悪化に向かう事態を懸念したとみられる。トルコでは5月にレストランやショッピングモールなどの営業が再開された。政府はコロナ対策を緩和し、経済活動の正常化を目指す方針に踏み切ったが、現在も連日1000人以上の新規感染者が発生している。外出を控える人もなお多く、景気後退が長期化する恐れがある。政策金利が8.25%で、現在のインフレ率が11.39%なので実質金利は8.25%-11.39%=-3.14%となり、マイナス金利に落ち込んでいる。国際通貨基金(IMF)は20年の実質成長率をマイナス5%と予想している。マイナス成長への見込みからトルコリラが上値の重い展開が続きそうだ。

<強材料>
1.トランプ大統領はニューヨーク州南部地区のジェフリー・バーマン連邦検事を解任した。解任されたバーマン氏は、トルコのハルクバンクがイラン制裁回避に関わったとして厳しく追及し、この件に関わったトルコの関係者やトルコ銀行の元頭取が有罪判決を受けた。ハルクバンクがもし罰金を科せられると、トルコ経済に大ダメージにとされていたが、今回の解任によってこの心配もなくなった。
2.文化観光相は、新型コロナウイルスの感染封じ込めや観光地での安全対策が十分だとして「観光客を迎え入れる準備はできた」と自信を示した。トルコは5月、消毒設備や従業員の健康管理など100超の基準の下、宿泊施設や空港などに政府がお墨付きを与える認証制度を始めた。認証を受けた宿泊施設は500軒を超え、今後1カ月以内に2000軒超を目指す。トルコは6月に入って一部国際線の運航を再開した。外国人観光客は原則、隔離措置なしで国内を移動できる。

<弱材料>
1.トルコの外貨準備は約500億ドルと、短期対外債務を下回り、不適正とされる水準にある。
2.米連邦準備理事会(FRB)は各国中銀との通貨スワップでドルを供給したが、トルコ中銀は対象外となった。
3.実質金利がマイナス。

rira0629

【トルコ経済指標】
30日火曜日
16:00トルコ5月貿易収支前回-45.6億USD、予想-34.0億USD
1日水曜日
16:00トルコ6月製造業PMI前回40.9
3日金曜日
16:00トルコ6月消費者物価指数前年比前回+11.39%、予想+12.02%
16:00トルコ6月生産者物価指数前年比前回+5.53%

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

↑このページのトップヘ