【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は上昇した。世界的な株高を背景にメキシコの主要株価指数が1週間ぶりの高値を付けたことが好感されて、メキシコペソ円は上昇した。メキシコ国立統計地理情報庁(INEGI)が発表した2018年11月の鉱工業生産(季節調整値)は前年同月比0.8%減となった。産業別内訳は、鉱業が7.9%減と最も下がり、建設業は2.5%減だった。一方、製造業は1.6%増、発電・送電と電力・水道・ガスの最終消費者への供給は0.6%増となった。
*今週のメキシコペソ円は、保ち合いとなりそうだ。堅調な原油価格や株価は支援要因だが、外部環境が上値をおさえそうだ。中米諸国から米国を目指してメキシコ南部に入った新たな移民集団(キャラバン)が19日までに計約3000人を超えた。移民の権利容認を訴える同国のロペスオブラドール政権は違法な入境を事実上黙認しており、人数はさらに増える可能性もある。トランプ大統領は同日、ツイッターで「メキシコは移民集団の阻止に何もしていない」と非難、改めて国境の壁建設の必要性を強調した。この問題を巡って米国との関係に緊張が高まる可能性があろう。
また、メキシコ中部イダルゴ州トラウエリルパンでは18日に起きたガソリンの窃盗中の引火とみられるパイプラインの爆発で、死者が73人、負傷者は74人となった。70人以上が行方不明で、負傷者には重体の人も含まれており、犠牲者数がさらに増える恐れがあるという。ガソリン不足が原因であるが、新政権の経済運営に不満が高まる可能性があり、迅速な対処が望まれる。今週は24日にインフレ指標が発表されるが、予想は前回より加速する見込み。メキシコ中銀が2月の会合で利上げする可能性が意識されそうだ。
【メキシコ経済指標】
22日火曜日
23:00 失業率前回3.3%、予想3.10%
24日木曜日
23:00 1月隔週消費者物価指数前年比前回5%、予想5.4%
25日金曜日
11:00 小売販売前年比前回3%、予想3.2%
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