【9月10日の海外相場および市況】
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*NY金は続落し、3カ月ぶりの安値で終了。一時は1244.50ドルまで下げ、6月5日以来の安値を付けた。ウクライナ情勢の緊張緩和の兆候を受け、売りが強まった。株価が反発したことも売り要因 。

*NY原油は反落し、8カ月ぶり安値。米エネルギー省の統計で先週の原油在庫が予想ほど減少しなかったことが嫌気された。北海ブレントは2013年4月以来の安値で引けた。石油輸出国機構(OPEC)は2015年のOPEC産原油の需要見通しを引き下げた。

*シカゴ穀物は小反発。コーンは前日に2010年6月以来の安値を付けていたため、明日の需給報告を控えて買い戻しが入った。大豆も前日に2010年8月以来1000セントの大台を割り込み、売られ過ぎ感に対する買い戻しや、週末の米中西部産地の北西部で、降霜懸念が強まったことを受けて反発。需給報告では、生産高とイールド(単収)見通しが上方修正されるとの見方が強いことから、上げ幅は限定的。

*NY外国為替市場では、ポンドがドルに対し10カ月ぶり安値から上昇。スコットランド独立をめぐる世論調査で賛成派が後退した。米金融当局が15年半ばに利上げするとの観測から、ドルは円に対し2008年以来の高値に上昇。ドルは対円で一時106円89銭と、2008年9月以来の高値を付けた。市場では、9月のFOMC会合でドル先高観が再び強まる可能性があると見ている。

*米株式相場は反発。アップルを中心にハイテク株が上げ、ナスダック100種株価指数は前日の下落分をほぼ取り戻した。今週発表の経済指標は週間新規失業保険申請件数が減少、小売売上高は増加、消費者信頼感指数は上昇が見込まれている。景気回復の継続を示せば、来年の利上げ観測を強めることになる。

*ニュージーランド準備銀行(中央銀行 RBNZ)は11日、「正当化できない」NZドル高がインフレを抑制し、経済成長が鈍化し始める中で、来年まで政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを3.5%に据え置いた。

【本日の主な経済指標およびイベント】
10:30 (中) 8月生産者物価指数(前年比 前回=-0.9%、予想=-1.1%)
10:30 (中) 8月消費者物価指数(前年比 前回=+2.3%、予想=+2.2%)
21:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 (前回=30.2万件、予想=30.0万件)