【豪ドル円テクニカル分析】
豪州は資源国で中国と経済的な結びつきが強い。同国の通貨豪ドルは資源輸出国通貨の代表格であり、高金利通貨でも知られていた。しかし、中国の経済成長が頭打ちとなり、資源の需要減退観測が強まって素材価格は5年ぶりの低水準に下落している。中国の楼継偉財政相は21日、中国経済が下振れ圧力に直面しているとの認識を示した。中国の景気減速を受けて豪州の2015年の経済成長率は2%にとどまる可能性があるという。こうした背景から、豪州経済の低迷が予想され、豪ドルは対米ドルで7カ月ぶりの安値を付けている。しかし、豪ドル円に関しては、円が対ドルで109円台まで下落している影響から、対ドルとは異なる様相を見せている。

年初来安値の88円225銭と8月8日の安値93円92銭を結ぶ上昇トレンドラインと、96円50銭(4月4日の高値96円535銭と7月1日の高値96円52銭)の上値抵抗線で形成されていた三角保ち合いを上方にブレイクして、9月5日に年初来高値98円765銭を付けた。21日の報道を受けて24日には96円07銭まで下落したが、その後、96円70銭台に戻している。96円50銭のサポートラインが機能したといえるだろう。また、年初来高値98円765銭(9月5日)と年初来安値88円225銭(2月3日)にフィボナッチリトレースメントを当てはめると、高値から0.38倍押し=94円76銭、0.5倍(半値)押し=93円50銭、0.62倍押し=92円23銭となるが、現時点ではまだ0.38倍押しのレベルより上に位置しており、上昇基調は崩れていない。

現況は、MACDがデッドクロスし、RSI(相対力指数14日)も50%を下回っていることから、上昇のモメンタムは弱まっており、売り圧力が継続する可能性がある。その場合、96円50銭を下回る可能性もあるが、95円20銭レベルには上昇トレンドラインがあり、一目均衡表の雲がある。さr6あには0.38倍押しのラインが94円76銭にあるため、このレベルで下げ止まると予想される。

*豪ドル円日足
aud0925

情報提供:(株)インベステック
※本画面に掲載されている情報の著作権は、インベステック及び各情報提供会社に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、インベステック及び各情報提供会社は一切の責任を負いません。