10月10日(金)
【10月9日 海外相場および市況】

*NY金相場は、欧米株安を背景にリスク回避の動きが強まって買われた。終値ベースでは9月18日(1226.90ドル)以来約3週間ぶりの高値で引けた。米株の下げ幅が一時300ドル超下げるなど、欧米株安を背景に投資家心理が悪化。これを受けて、安全資産として金を買う動きが強まった。前日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、米早期利上げ観測が後退したことも、支援材料になった。ただ、ドル高や原油相場安が上値を抑えた。白金は4日続伸。

*米欧石油市場では、北海ブレントが続落し、一時90ドルを下回った。90ドル割れは2012年の夏以来。株価下落に加え、世界経済の先行きに対する懸念や原油在庫の拡大が相場を圧迫した。WTIも続落し、約1年10カ月ぶり安値を記録。また、ガソリンも約4年ぶりの安値を付けた。最大の産油国サウジアラビアが供給過剰解消に向けて、大幅な減産に踏み切る公算が小さいことが背景にあるようだ。
 
*コーンは小幅上昇し、7営業日続伸。米農務省が10日発表する需給報告を前にショートカバーの買いが入り、3週間ぶりの高値となった。相場は先週、5年ぶりの安値の318.25セントを付けたが、それ以降は上昇に転じている。米中西部の穀倉地帯で、降雨の影響で収穫に遅れが出ていることも支援要因。大豆は反発。米東部の穀倉地帯で収穫が遅れる中、大豆ミール相場の堅調地合いも強材料。ただ、米農務省が10日発表する需給報告で、国内の生産高が既に過去最高水準になっているとの見方が広がり、上値は抑えられた。

*NY外国為替市場の円相場は、米早期利上げ観測の後退からドル買いポジションの巻き戻しが広がり、107円台後半を中心としたレンジで推移した。前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、主に海外経済の低迷による景気の減速リスクに加え、ドル高が物価や輸出へ及ぼす影響への懸念が示されたため、ドル買いが弱まった。また、早朝の米金融・債券市場では、早期利上げ観測の後退を受けて、ドルと連動性の高い長期金利が一段と低下した。ただ、米労働省が朝方発表した週間新規失業保険申請件数は28万7000件と、市場の増加予想に反して1000件減少。このため、ドル円は一時108円18銭まで反発した。ユーロ・ドル相場は前日の取引で一時1.2791ドルと、9月24日以来の高値を付けた後、1.2664ドルまで急落し、1.26ドル台後半で推移した。

*ドイツ経済研究所(DIW)とハレ経済研究所(IWH)、Ifo経済研究所、RWI経済研究所が合同でまとめた独経済見通しでは、ことしの国内総生産(GDP)成長率が1.3%と、4月時点の1.9%予想から下方修正された。15年の成長率についても1.2%と、同2%予想から引き下げられている。

*欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は9日、ワシントンで講演し、「ECBには物価安定という責務がある。過度に低いインフレ率を引き上げる」と述べた。

*FOMCは9月会合の後に発表した声明で、資産購入プログラム終了後も「相当な期間」、低金利 を維持すると表明した。資産購入プログラムは今月終了する見通し。これに対し、米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)が低金利を維持する期間を表現する際に用いる「相当な期間」という文言について、自身にとっては2カ月から1年の間を意味するとの見解を示した。 ただ、政策見通しは最新の経済データに応じて変化すると強調した。

*NY株式相場は、世界経済の先行きに対する懸念からリスク回避の動きが強まり大幅下落。下げ幅は2013年6月20日の約353ドル安以来の大きさ。欧州や日本をはじめとする世界的な景気の先行きに警戒感が出ているほか、ドル高や原油安が米経済に及ぼす影響に対する不透明感が強まって、米株市場はほぼ全面安となった。前日は早期利上げ観測の後退で、ダウ平均は今年最大の上げ幅となった。


【本日の主な経済指標およびイベント】
21:30 (加) 9月雇用ネット変化 -1.10万人 +2.00万人
21:30 (加) 9月失業率 7.0% 7.0%

*数値は順に、前回、予想。