10月27日(月)
【10月24日 海外相場および市況】
ny1024

*週末24日のNY金は3日続落。経済指標の回復を受けて、NYダウが上昇に転じたため、リスクヘッジとしての金の需要が低下した。9月の米新築一戸建て住宅販売件数は6年ぶりの高水準となった。世界最大の金上場投資信託(ETF)、SPDRゴールド・トラストの今週の金保有高は2008年末以来の低水準になり、投資マインドの低下を示している。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋の買い越しは10万7984枚(前週比+2万2569枚)と買い越しは増加。

*週末24日の原油相場は、WTI、ブレント共に世界的な需給バランスの緩みを警戒した売りに押されて反落。相場は前日、サウジアラビアが産油量の調整に踏み切るとの期待を背景に大幅上昇した。しかし、実際は市場への原油供給量は減ったものの、9月の生産量は8月を上回ったと伝えられたことから、この日は一転して売りが優勢となった。西アフリカからNY市に戻った医師のエボラ出血熱感染に関する報道から、感染が拡大すれば、消費者心理の冷え込みにつながるとの警戒感が強まり、相場は終日マイナス圏で推移した。石油輸出国機構(OPEC)は11月27日に開く総会で、2015年上半期の生産目標を検討するが、引き下げを求める国は少数にとどまっている。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋の買い越しは28万101枚(前週比+1321枚)と微増。

*コーンは反落。取引時間中の早い段階で約2カ月ぶりの高値を付けた後、利益確定売りが出た。米中西部の辺りでは収穫が進展し、乾燥天候がさらに続くとの見方も相場下落の要因。ベトナムの食物製粉業者が、相場が急落したことから米国産トウモロコシ20万トンの購入をキャンセルした事も嫌気された。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋の買い越しは12万6320枚(前週比+2万2553枚)と買い越しは増加。

*大豆は反落。6週間ぶりに一時1000セントを上回ったことを受け、利益確定売りがでた。乾燥天候が今後も続き、収穫が進展するとみられており、過去最高の収穫高になるとの見方が相場を重くしている。乾燥天候となっていたブラジルの穀倉地帯では散発的な降雨があったことも嫌気された。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋の買い越しは6647枚(前週比+1万3735枚)と9週間ぶりに買い越しに転じた。

*週末24日のNY外国為替市場の円相場は、エボラ出血熱の感染拡大懸念や米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控えた警戒感から堅調に推移した。金融センターのNY市で初めてのエボラ熱感染例が確認され、経済活動への影響を懸念して投資家のリスク志向が低下。米長期金利の低下も加わり、円が買われた。28~29日に開かれるFOMCでは、量的緩和第3弾(QE3)の終了が決定されるとの見方が有力。市場では当局が金融政策正常化への道筋をどう示すかについて関心が高まっている。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋の円売りは7万1738枚(前週比-2万9409枚)と縮小傾向にある。

ユーロは堅調。欧州中央銀行(ECB)による大手銀行を対象とした特別検査(ストレステスト)の結果(26日公表)が注目材料。検査結果をめぐる思惑からドルに対するショートカバーが活発化した。CFTC建玉10月21日時点:ファンド筋のユーロ売りは15万9371枚(前週比-4029枚)と再び増加している。

国際通貨基金(IMF)は今週、サハラ以南のアフリカの経済成長率予想を5%とし、従来の5.5%から下方修正した。理由の1つとして、エボラ出血熱の流行による「経済への影響が具体的に現れ始める」ことを挙げている。 エボラ熱の感染者は今年、シエラレオネ、ギニア、リベリアの3カ国を中心に1万人近くに上り、うち約4900人が死亡している。

*週末24日のNY株式相場は、好調な米企業決算などを受けて続伸し、半月ぶりの高値で終了した。9月の米新築住宅販売件数が市場予想を下回ったことで、ダウ平均は一時マイナス圏に沈む場面もあったが、堅調な内容の米企業決算が続く中、徐々に買いが優勢な展開となった。

【本日の主な経済指標およびイベント】
18:00 (独) 10月IFO景況指数 104.7 104.5
23:00 (米) 9月中古住宅販売成約 [前月比] -1.0% +1.0%

*数値は順に、前回、予想。