【10月29日 国内市況終値】
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*金は反発。新甫15年10月限は、発会値4261円比12円高の4273円で引けた。為替相場が海外市場の流れを引き継ぎ、円安・ドル高に振れたのを受け、買いが先行して始まった。その後は、NY金時間外相場の堅調地合いに支えられ、堅調地合いを保った。白金は続伸。円安やNY高を背景に高寄り後、NY時間外の一段高を眺めて上げ幅が広がった。日本時間30日午前3時にFOMC声明が発表されるが、今回のFOMCでは、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見は予定されていないため、予定通り量的緩和の終了を決定し、ゼロ金利を「相当の間」維持するとしている指針(フォワードガイダンス)も据え置かれるとの見方が多い。

*中東産原油は3営業日ぶりに反発。終値では14日(5万9670円)以来半月ぶりの高値で引けた。28日の欧米原油相場がドル安や米株高を背景に上昇した上、為替が円安に振れたことから買いで始まり、その後もWTI時間外の堅調を眺めて買いが継続し、ジリ高となった。石油製品も原油につれて3営業日ぶりに反発した。米石油協会(API)の統計では、原油在庫が前週比320万バレル増加した一方、ガソリン在庫は370万バレル減、留出油在庫は300万バレル減少した。市場予想は原油が340万バレル増、ガソリンが100万バレル減、留出油が120万バレル減だった。また、英金融大手バークレイズは27日、2015年1~3月期の相場見通しについて、WTIは従来の87ドルから78ドルに、北海ブレントは95ドルから88ドルに、いずれも引き下げた。26日にゴールドマン・サックスも下方修正しているため、買いは慎重になっているようだ。

*ゴムは続伸。堅調に推移した中東産原油や上海ゴム相場が支援要因となり、徐々に下値を切り上げた。先限は一時200円20銭を付けたが、その後は200円の節目を割り込んだ。やはり、中国の景気が減速しており、上値は重いようだ。

*トウモロコシは小幅続伸。夜間取引の弱地合いを受けて売り優勢で始まったが、底堅く推移したシカゴ時間外相場を眺めて徐々に買い直され、プラス圏に浮上した。一般大豆も続伸。シカゴ時間外の水準切り上げを受け、強地合いが継続した。28日のシカゴコーンは一時371.75セントまで上昇したが、その後は急速に値を消した。生産者の売りが圧迫要因になったことに加えて、373セント近辺に位置する100日移動平均線に阻まれた。ただ、シカゴ市場では大豆ミール相場が急伸しており、大豆やトウモロコシ相場の支えになる可能性がある。米中西部産地の降雨による収穫遅れで大豆の圧砕が低調なため、米国の大豆ミール需給は引き締まっているという。

*東京外国為替市場のドル円相場は、FOMC待ちのムードが強い中、108円台前半で小動きとなっている。米連邦準備制度理事会(FRB)は28、29日の日程でFOMCを開催。資産購入プログラムの終了決定が予想される中、量的緩和策(QE)終了後の利上げ時期を見極める上で、低金利策の時間軸を示す「相当な期間」が声明文に残されるかどうかが焦点となっている。
 

*日経平均株価は世界経済の減速懸念が後退し全面高となった。終値で8日以来3週間ぶりの高値を付けた。

*東京金1時間足
昨夜は堅調に推移し、22:30頃には一時4276円をつけ4273円の上値抵抗線を上回った。その後は調整安となったものの、18本と36本の移動平均線にサポートされて、日中は4273円レベルにまで再浮上した。MACDはゼロラインを越えてきており、上昇基調が強まってきたといえるだろう。4285円の上値抵抗線に向けて上昇する可能性が高まったようだ。

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