【11月4日 国内市況終値】
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*金は上伸。日中取引では、為替が大幅に円安・ドル高に振れたことを受け、買いが優勢となった。白金も円安を受けて急反発。週明け3日のNY金先物相場は、為替相場のドル高・ユーロ安を映して、小幅続落し、本日の時間外取引も続落した。先週末10月31日のNY外為市場は、日銀による追加緩和決定を受けて、円売り・ドル買いが急速に進み、ドルは対ユーロでも買われ、ドル建て金に割高感が生じたことから、NY金相場は約4年3カ月ぶりの低水準となった。3日には、10月のISM製造業景況指数や10月の米新車販売台数などがいずれも好調な内容となり、為替市場ではドル買いが一段と加速。堅調な米景気を眺めて、リスク回避資産とされるNY金はさらに売りが強まった。10月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、量的緩和の終了などを決定。日銀は、原油価格の下落が物価の下押し要因として働いていることを理由に、10月31日の金融政策決定会合で追加緩和に踏み切った。回復基調にある雇用情勢などをにらみながら利上げ時期を探る米国と、デフレ脱却を至上命題に量的・質的緩和を続ける日本との金融政策の違いから、今後もドル高・円安基調が続くとの見方が優勢。今週7日、10月の米雇用統計が発表されるが、改善が確認されれば、早期利上げが意識され、NY金は一段と下落する可能性がある。

*中東産原油は円安を受けてまちまち。石油製品はガソリンが安く、灯油はまちまち。大幅な円安を受けて、いずれも日中は堅調に推移していたが、需要期を過ぎたガソリンと、需要期を迎える灯油の違いが出たようだ。11月は決算を迎えるファンドが多く、また、27日に開催されるOPEC総会では、減産が決定されることはなさそうで、海外原油相場は一段安の可能性もありそうだ。

*ゴムは上海安眺めて続落。1日に発表された中国国家統計局による10月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.8と前月から0.3ポイント低下し、3日発表の非製造業PMIも53.8と前月から0.2ポイント低下した。中国の景気低迷を裏着ける指標が出たことが嫌気されたようだ。また、10月31日現在の上海のゴム指定倉庫在庫は前週比2285トン増の17万3792トンだった。

*トウモロコシ、一般大豆ともに堅調。シカゴ時間外取引はいずれも下落しているが、外為市場で急速に円安・ドル高が進んだため、買いが優勢となった。日銀の追加緩和や、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用改革、政府の経済対策への期待から、円相場は海外市場で一時約6年10カ月ぶりに114円台に下落するなど、為替市場では円安・ドル高の流れが続いていることが支援要因となった。

*東京外国為替市場のドル円相場は、利益確定の売りが続き小安い。ドル円は前日の米国市場で一時114円台前半まで上伸した後、利益確定売りが出たが、東京市場もこの流れを引き継いで売り優勢となった。日銀の追加緩和により、日米の金融政策の方向性の違いが際立ち、10月のISM製造業景況指数も予想以上に強かったことで、3日の米国市場ではドル買い・円売りが加速した。しかし、東京市場ではさらにドルを買い上がる材料はなく、利益確定売りに押され、113円台半ばまで軟化した。

*日経平均株価は、日銀の追加金融緩和で円安が進行したことを受け、大幅に4営業日続伸した。


*東京金1時間足
先週末には4200円の大台を割り込み、一時4184円まで下落したが、本日の日中取引では、ギャップアップして4250円台を維持した。これにより、18本、36本、54本の3本の移動平均線をすべて上回り、MACDもゼロラインを越えてきた。この強地合いが続き、4273円の上値抵抗線を超えて行けば、4300円の大台は見えてきそうだ。なお、本日のギャップアップにより4230円がサポートラインとなった。

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