【11月5日 国内市況終値】
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*金は反落。午前はNY金時間外相場が上伸したことから、買いが先行したが、午後に入り、時間外が急落すると、東京市場も売りが優勢となり、マイナス圏に値を沈めた。白金も、NY時間外安を映し反落。NY金先物相場時間外取引は、ドル高・ユーロ安に加え、堅調な米国経済を映した米株高を背景に下落基調が鮮明となっているが、本日午後の時間外では一時1150ドル台まで下落、約4年7カ月ぶりの安値で推移している。世界最大の金上場投資信託(ETF)SPDRゴールド・シェアーズによると、10月の資金流出額は10億ドルを超え、保有高は6年ぶりの低水準となった。10月に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)は量的緩和の終結を決定した一方で、日銀が追加緩和に踏み切った。景気低迷によりデフレ懸念が強まる欧州も、追加緩和に動くとの見方は多い。回復傾向を強める米国は利上げ時期を探っているが、日欧は緩和を続けるため、金融政策の方向性の違いから、今後もドル独歩高が続くとみられる。

*中東産原油は下落。4日の欧米原油相場が大幅に下落したため、売りが先行した。その後は、円安・ドル高が進んだため、下げ幅を縮小したが、NY時間外の軟化で戻しきれなかった。石油製品も原油安に連れて下落。欧米原油相場は、世界的な先行きの供給過剰観測が強く、下値模索の展開が続いている。WTIは4日、下値のめどとされていた75ドルに近づいた。北海ブレントも節目の80ドルを割れば、75ドルを試す展開になりそうだ。

*ゴムは続落。上海相場の下落を眺め、下げ幅を拡大した。主要生産5カ国が150セント以下での販売を自粛すると合意したことを受けて上昇してきたが、その後、インドネシア産TSR20号のオファー価格が10月29日に169.40セントに達するなど、現物価格が150セントを大きく超えたため、利食い売りが優勢になったようだ。

*トウモロコシ、一般大豆ともに安寄り後は下げ渋った。4日のシカゴ相場が豊作観測を背景に下げたことを受けて売りが先行したが、為替が円安に振れたため、下げ渋った。大豆の収穫進捗率は、2日時点で83%となり、過去5年平均に達した。

*東京外国為替市場のドル円相場は、ドル買い・円売りが優勢となり114円台前半に上昇している。一時は114円38銭と、2007年12月以来のドル高となった。米中間選挙で共和党が優勢となり、時間外で米株高となったことで、ドル買いが強まったようだ。ユーロ円は一時143円44銭と、4月3日以来の水準までユーロ高・円安が進んだ。

本日、ADPの10月雇用統計、供給管理協会(ISM)による10月の非製造業景況指数が発表される。

6日、欧州中央銀行(ECB)は定例政策委員会を開く。10月2日の会合では、政策金利を過去最低に据え置いた。ドラギ総裁は会合後の会見で、カバード債の購入に加え、資産担保証券(ABS)の購入を10-12月(第4四半期)から開始する計画を表明。カバード債購入は10月20日から開始された。

*日経平均株価は、為替相場で円安が進んだことが支えとなり、5営業日続伸した。


*東京金1時間足
日中取引では一時4223円まで下落し、4226~4247円のギャップを埋めた。その後、引き戻して終わったが、移動平均線を下回っており、上値が重くなっている。MACDもデッドクロスしており、戻り売り圧力が強まる可能性がある。ただ、現状はギャップの中に位置しているため、4247円を上回れば上昇に転じる可能性はある。逆に、4226円を下回ると、再び4200円割れを試す可能性もある。

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