11月27日(木)
【11月26日の海外相場および市況】
ny1126

*NY金は、感謝祭を翌日に控えて、1200ドルを下回る小幅なレンジで推移した。米労働省が発表した22日までの1週間の新規失業保険申請件数は31万3000件と、前週比2万1000件増加し市場予想の28万8000件を大きく上回った。10月の耐久財受注額は前月比0.4%増と、0.6%減との予想に反して増加。同月の新築一戸建て住宅販売件数は、前月比0.7%増の45万8000戸と、予想の47万2000戸に届かなかった。

*30日に行われるスイスの国民投票では、金準備増強に支持が集まるとの観測が高まっている。国民投票はスイス国立銀行(中銀)の金準備売却を禁止し、少なくとも資産の20%を金で保有することを義務付けることが狙い。現時点で金の占める割合は8%。

*米欧石油先物相場では、北海ブレント、WTIがともに続落。米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫が前週比190万バレル増となり、積み増し幅は市場予想(46万7000バレル)を大きく上回った。OPEC代表団筋は、OPECのペルシャ湾岸諸国はOPEC総会で、減産を提案しないことで一致したと明らかにした。

*26日のロイター通信によると、サウジアラビアを中心とするペルシャ湾岸4カ国は27日の石油輸出国機構(OPEC)総会で協調減産を提案しないことで一致した。サウジのヌアイミ石油相は、4カ国は「減産不支持で合意に達した」と明言。他の複数のOPEC筋も、OPEC加盟国が総会で協調減産を決める可能性はほとんどないとの見方を示した。4カ国会談後、ロシア石油大手ロスネフチのセチン最高経営責任者(CEO)が声明を発表し、石油市場の需給に重大な不均衡はなく、「現行の価格水準は危機的ではない」との認識を明らかにした。

*コーンは、国内現物市場の強さや、小麦相場高に支えられて上昇。米農務省が28日に発表する週間輸出成約高報告について、60万~80万トンが予想されているが、前週の成約高は90万8689トンだった。大豆は、南米産地の天候が良好なことに圧迫されて下落。

*NY外国為替市場のドル円相場は、低調な米経済指標の発表を受けて軟調に推移した。朝方発表が相次いだ経済指標は、さえない内容が目立った。週間新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注が2カ月連続のマイナス。個人消費と新築住宅販売は前月から増加したものの市場予想に届かず、シカゴ地区の企業景況感、ミシガン大学調査の消費者景況感もそれぞれ悪化した。米景気の先行きに対する強気な見方が後退し、ドル売り・円買いが強まった。

*NYダウは、27日の感謝祭以降に本格化する米年末商戦への期待感を背景に、24日に付けた史上最高値を更新して終了した。朝方発表された新規失業保険申請件数やシカゴ地域の景況指数、ミシガン大消費者景況感指数(確報値)はいずれも市場予想を下回ったものの、今年の年末商戦は、ガソリン価格の下落や株価上昇による資産効果によって押し上げられるとの期待感が相場を支えした。

【本日の主な経済指標およびイベント】
NY休場(感謝祭)
17:55 (独) 11月失業者数 -2.2万人 -0.1万人
17:55 (独) 11月失業率 6.7% 6.7%
18:30 (南ア) 10月生産者物価指数 [前年比] +6.9% +6.6% 
22:00 (独) 11月消費者物価指数・速報 [前月比] -0.3% 0.0% 
      (独) 11月消費者物価指数・速報 [前年比] +0.8% +0.6%
30:45 (NZ) 10月住宅建設許可 [前月比] -12.2% 

*数値は順に、前回、予想。