【12月1日 国内市況終値】
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*金は急落。先週末28日のNY金相場は、原油相場の暴落に追随して大幅続落した。30日に行われたスイス中央銀行による金準備高拡大法案が国民投票で否決されたため、週明けの時間外取引も続落となり、東京金は100円以上の下落となった。白金も金に連れて3営業日続落。先週末28日、インド準備銀行(中央銀行)は、金輸入規制を緩和すると発表。輸入した金のうち2割を宝飾品などに加工し再輸出することを義務付けている現行規制が撤廃される。

*中東産原油は大幅続落。先週末28日の海外原油相場が石油輸出国機構(OPEC)の減産見送りを受けた失望売りに大幅に水準を切り下げた。石油製品も原油安に連れて大幅続落となった。27日に石油輸出国機構(OPEC)が減産見送りを決定したことで、海外原油相場が大きく水準を切り下げており、東京市場でも見切り売りが膨らんだ。心理的には、WTI60ドル、北海ブレント65ドルが目先の安値になりそうだ。東京市場は円安が下支え要因となっているが、円安が一服すればさらに下げ幅が拡大する可能性が出てきそうだ。

*ゴムは下落。中東産原油の急落を受け、手じまい売りが優勢となった。本日発表された中国の経済指標はいずれも弱く、ゴム相場を押し下げた。5月限は一代の安値を更新した。中国の11月製造業PMIは予想50.5に対し50.3、11月HSBC/マークイット製造業PMI確報は、予想50.0と変わらずだった。 タイはこれから増産期を迎えるため、売り圧力は強まる可能性がある。日本ゴム輸入協会が1日発表した11月20日現在の全国営業倉庫生ゴム在庫は9791トンと、1年ぶりに1万トンを割り込んだ。

*トウモロコシは続落。先週末28日のシカゴ相場は、利益確定売りに下落したため、東京市場も買い方の手じまいが売り優勢となった。一般大豆も下落。シカゴ安を受けて安寄りした後も、買い玉整理が続き、下げ幅を広げた。

*シカゴ大豆の下落基調が強まっている。先週末、米農務省が発表した週間輸出成約高は市場予想を大きく上回っているが、中国国内では搾油マージンが悪化しており、同国の大豆輸入はこれから鈍る可能性が取り沙汰されている。例年であれば、春節(旧正月)に向け、大豆油は需要拡大が期待されるが、中国の景気指標は低下している。1日に国家統計局が発表した11月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は、予想を下回る50.3に低下した。原油相場の急落も嫌気されているようだ。

*1日の東京外国為替市場のドル円相場は118円台後半で小動き。ドル円は早朝、118円後半で推移し、日経平均株価の上昇を受けて買いが強まり、119円乗せを達成。その後は利食いなどに押された。ドル円は一時119円3銭と、2007年8月以来の円安水準を付けた


*日経平均株価は続伸し、年初来高値を更新した。為替の円安進行や国際原油市況の下落が支援要因となり、国内景気や企業業績への好影響を期待する買いが入った。

*東京金1時間足
先週末に、”下落基調に転じた可能性があり、4450円を下回れば、4400円のサポートラインが試される展開になるだろう”としたが、本日の日中取引ではギャップダウンして、4400円を割り込んだ。このギャップを埋めて上昇に転じるのは、相当な日柄が必要だろう。レンジは4331~4400円に切り下がり、どこで下げ止まるかを探るところ。戻り売り圧力が継続しよう。
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