【豪ドル円テクニカル分析】
昨日2日、豪中銀は政策金利を過去最低の2.5%に据え置いた。豪中銀は声明で、主要商品価格はこの数カ月間で大幅に下落したと指摘し、豪ドル相場に関しては、国内経済の均衡の取れた成長を達成するためには豪ドルの下落が必要となると述べた。

本日発表された、オーストラリアの第3四半期GDPは、前期比で+0.3%と予想の+0.7%を下回った。前回は+0.5%。前年比でも、+2.7%と予想の+3.1%を下回った。前回は2.7%と前回発表の3.1%から下方修正された。

予想を下回るGDPの発表を受けて、豪ドル円は100円後半から100円前半へと急落したが、10時に発表された11月の中国HSBCサービス部門購買担当者景気指数(PMI)が、53.9と前回(53.8)より若干改善されたため、心理的な節目となる100円のサポートラインが維持された。

ただ、4時間チャートを見ると、価格は一目均衡表の雲の下側にあり、転換線と基準線も下回っている。遅行線は雲と実体を割り込みつつあり、上昇基調が弱まっている。MACDはゼロラインの下側で推移しており、ストキャスティックス(スロー18本)もデッドクロスして下向きに転じている。下落する条件が揃っており、100円を割り込む可能性が高いことに注意したい。
その場合、現在100~102.86円(11月22日高値)でレンジが形成されているため、このレンジ幅102.86-100=2.86円をレンジの下限から下に伸ばして、100-2.86=97.14円が下値目標値として算定される。

また、10月以降の安値は91.75円で、高値は102.86円なので、これにフィボナッチリトレースメントを当てはめると、0.38倍押し=98.64円、0.5倍(半値)押し=97.31円、0.62倍押し=95.97円となるが、半値押しがほぼ算定した数値と一致するため、97円台はサポートラインとして有効に機能しそうだ。

以上は弱気の見方だが、相場が100円を維持して雲を上抜ければ、レンジの上限である102円を目指す展開になるだろう。

*豪ドル円4時間足
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