【11月米雇用統計と金、ドル円】
5日に発表された11月の米雇用統計は、非農業部門就業者数は前月比32万1000人増と、市場予想の23万人増を大幅に上回った。市場のリスク回避が後退し、株式市場に資金が流入したため、安全資産の金には売りが強まった。堅調な米雇用統計を背景に早期利上げ観測が強まり、為替市場では、ドル買い・ユーロ売りが活発化し、ドル建て商品価格は割高感が強まって、金の売りにつながった。

ドル円は、2007年7月23日以来約7年4カ月ぶりに121円台に急上昇し、一時121円70銭近辺まで値を上げた。チャートを見ると、日足、週足からは次の上値目標値が見つからず、市場では、月足から2007年の高値124円台が意識されている。124円を超えれば2002年の135円、長期的には1998年の147円台が視野に入ってくる。

*ドル円月足
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NY金は、一目均衡表の雲の抵抗を受けて反落し、50日移動平均線を割り込んだ。MACDもゼロラインで押し返される展開になりそうだ。RSI(14日)も50%を割り込んで地合いは弱くなっている。転換線と基準線のある1175~1180ドルのゾーンで下げ止まるかどうかがポイントになるだろう。ここを割り込むと、再び1150ドル割れも想定される。

*NY金日足

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東京金は、先週末の夜間取引で、円安を受けて4670円と年初来高値を更新しているが、上ヒゲが続出し、高値警戒感が強まってきているようだ。日足の動きとRSI(14日)では逆行現象が出現しており、終値が4600円を割り込めば、調整安場面が訪れる可能性がありそうだ。

*東京金日足
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