12月22日(月)
【12月19日の海外相場および市況】
ny1219

*週末19日のNY金は、安値拾いの買いなどを背景に3日続伸した。米連邦準備制度理事会(FRB)が17日の米公開市場委員会(FOMC)で利上げに対して慎重な姿勢を示したことが好感され、この日も買いが継続した。ただ、欧州や米国の株価が底堅く推移し、株式市場に資金が流入していることに加え、外為市場では対ユーロでドル高が進行したため、ドル建ての金は相対的な割高感から上値は重く、終値は1200ドルを回復できなかった。終値は依然として10日、25日、50日の移動平均線を下回っており、RSI(14日)=47.4%と弱基調が継続している。CFTC建玉12月16日時点:ファンドの買い越しは11万8408枚(前週比+3546枚)と買い越し幅は増加。総取組高は37万1743枚と減少。

*白金は続落。終値は依然として10日、25日、50日の移動平均線を下回っており、RSI(14日)=41.0%と弱基調が継続している。CFTC建玉12月16日時点:ファンドの買い越しは2万6741枚(前週比-662枚)と買い越し幅は微減。総取組高は6万6810枚と増加。

*週末19日のNY(WTI)原油相場は大幅反発。5年7カ月ぶりの安値で引けた前日の反動で、終日買い戻しが優勢だった。時間外取引中に、54ドル台前半から55ドルにかけてじりじりと上昇。通常取引時間には一気に56ドル台に乗せた。価格急落を受け、米国内の資源会社が採掘や設備投資に関わる計画を相次いで下方修正しているため、来年は米産油量の拡大ペースが鈍るとの見方が台頭したため、安値拾いの買いが強まった。ただ、世界的な需要低迷懸念と供給過剰感はなお根強く、57ドル手前で頭を押さえられた。終値はまだ10日移動平均線に達していない。RSI(14日)=28.8%。CFTC建玉12月16日時点:ファンドの買い越しは28万4079枚(前週比+2万2303枚)と買い越し幅は増加。総取組高は147万5862枚と増加。買いが増え、売りが減少している。北海ブレント原油も急反発し、心理的な節目の60ドルを上回って引けた。

*コーンはほぼ変わらず。輸出需要が増加したことを受け、週間ベースでは4週連続で上昇した。終値は410セントを維持し、10日、25日、50日の移動平均線をすべて上回っている。RSI(14日)=67.5%。CFTC建玉12月16日時点:ファンドの買い越しは26万8323枚(前週比+2711枚)と買い越し幅は増加。総取組高は122万4374枚と増加。ファンドは買い、売り共に減らしているが、実需筋が建玉を増やしている。

*大豆は、南米で作物の生育を促す雨が降るとの見方に売られた。アルゼンチンでは週末に降雨が予想され、ブラジルでも来週初めに雨が降るとの予報が出ている。米調査会社インフォーマ・エコノミクスはこの日、2015年の米国産大豆の作付面積を8878万エーカーと、これまでの見通し(8830万エーカー)から上方修正した。14年の作付面積は8420万エーカーだった。終値は10日移動平均線を下回ったが、25日と50日の移動平均線は上回っている。RSI(14日)=51.0%。CFTC建玉12月16日時点:ファンドの買い越しは2万2276枚(前週比-226枚)と買い越し幅は微減。総取組高は69万5296枚と増加。買いも売りも増加している。

*週末19日のNY外国為替市場のドル円相場は、日米金利格差の拡大観測から119円台半ばまで上昇した。日銀は同日の金融政策決定会合で、予想通り現在の量的・質的金融緩和策を維持することを決定した。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が17日に発表した米連邦公開市場委員会(FOMC)声明は、実質的なゼロ金利政策からの脱却について慎重な姿勢を堅持しながらも、2015年中の利上げが期待される内容だったため、日米の金融政策の方向性の違いが明確になり、両国の金利格差の拡大が意識され、ドル買い・円売りが強まった。ただ、クリスマス休暇前の週末とあって取引高は少なかった。

*週末19日のNY株式市場は、原油相場の反発を好感して3営業日連続で上昇した。ダウが前日までの2日間で700ドル以上の値上がりとなった後の反動や、欧州の株安などを受けて売りが先行していたが、下落が続いた原油相場が持ち直したため、相場は上昇に転じた。ダウは今月5日に付けた終値ベースの史上最高値まで、あと154ドルの水準まで戻した。

【本日の主な経済指標およびイベント】
24:00 (米) 11月中古住宅販売件数 526万件 520万件
24:00 (ユーロ圏) 12月消費者信頼感・速報 -11.6 -11.0
30:45 (NZ) 11月貿易収支 -9.08億NZD -5.75億NZD 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。