1月15日(木)
【1月14日の海外相場および市況】
ny0114

*NY金は、時間外取引中に下落後、世界的な景気先行きへの警戒感が強まる中で買い戻され、ほぼ横ばいで終了した。時間外取引ではマイナス圏で推移していたが、世界銀行が前日に発表した2015年の世界景気見通しが3.0%成長と、3.4%との前回予想から下方修正されたことを受け、世界的に株売りの動きが強まる中、安全資産として買われた。米商務省が発表した14年12月の小売売上高は前月比0.9%の減少と、12カ月ぶりの大幅な減少率となった。市場予想は0.1%減。これを受け、米株相場が続落する一方でドルが下落。ドル建て金に割安感が強まり、一時1244.60ドルと、約3カ月ぶりの高値を更新した。RSI(14日)=61.5%。

*白金は同じ白金族のパラジウムが急落したことを受けて連れ安。5営業日ぶりに反落した。ただ、終値は10日、25日、50日の移動平均線を上回っている。RSI(14日)=56.9%。

*NY(WTI)原油は、米原油在庫の急増にもかかわらず、ドルが対ユーロで軟化したことを受けて4営業日ぶりに反発した。ただ、終値は10日移動平均線にも達していない。RSI(14日)=31.6%。米エネルギー情報局(EIA)がこの後発表した9日までの1週間の原油在庫は前週比540万バレル増と、積み増し幅は市場予想の40万バレルを大幅に上回った。原油受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫は180万バレル増となった。慢性的な過剰供給への懸念は解消されないものの、在庫急増は前週予想外に大幅取り崩しとなった反動との見方から買い戻しが入り、相場は一時48.91ドルまで上伸した。北海ブレント原油はも2.10ドル高の48.69ドルで終了。

*コーンは、エタノール供給の記録的急増に圧迫され、約5週間ぶりの安値となって続落。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計によると、米国のエタノール供給は、約1年ぶりの高水準となり、原料のトウモロコシに対する需要の鈍化が示唆された。終値は10日、25日、50日の移動平均線を下回っている。RSI(14日)=38.6%。

*大豆は、安値拾いの買いに加え、米国産大豆に対する輸出需要に支援されて3営業日ぶりの反発。相場は一時1000セントの大台を割り込んで992.75セントまで下落したが、終値は大台を回復した。RSI(14日)=42.9%。パキスタンの複数の輸入業者は、米国産大豆約6万6000トンを購入。パキスタンの圧砕業者は菜種から大豆への切り替えを進めているという。

*NY外国為替市場のドル円相場は、世界的な景気減速懸念から下落。世界銀行が前日、2015年の世界経済見通しを下方修正したことなどから世界的な景気の下押し懸念が広がり、円買い・ドル売りが進行。米商務省が朝方発表した昨年12月の小売売上高が前月比0.9%減と予想以上に悪化し、12カ月ぶりの大幅な減少となったことを受けて円買い・ドル売りが一段と加速し、一時116円07銭と14年12月16日以来約1カ月ぶりの安値まで下落した。ユーロは対ドルで堅調に推移。

*NY株式市場は、世界経済の成長懸念から大幅安となり、4営業日連続の下落。一時、約348ドル安まで売られるなど、原油安をきっかけとした不安定な相場が続いた。原油安のデメリットが意識され、米経済に対する期待が後退しているようだ。企業決算では、米金融大手JPモルガン・チェースが予想を下回る低調な内容となった。

【本日以降の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 11月機械受注 [前月比] -6.4% +4.4%
      (日) 11月機械受注 [前年比] -4.9% -6.3%
09:30 (豪) 12月新規雇用者数 +4.27万人 +0.50万人
09:30 (豪) 12月失業率 6.3% 6.3%
19:00 (ユーロ圏) 11月貿易収支 +240億EUR
22:30 (米) 1月ニューヨーク連銀製造業景気指数 -3.58 5.00
22:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 29.4万件 29.0万件
22:30 (米) 12月生産者物価指数 [前月比] -0.2% -0.4%
     (米) 12月生産者物価指数 [コア:前月比] 0.0% +0.1% 
     (米) 12月生産者物価指数 [前年比] +1.4% +1.0%
     (米) 12月生産者物価指数 [コア:前年比] +1.8% +1.9%
24:00 (米) 1月フィラデルフィア連銀景況指数 24.5(24.3) 18.7 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。