【1月23日 国内市況と終値】
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【1月23日 国内市況と終値】
*金は反発。一時4958円まで上昇して21日に付けた4938円を上抜き、2013年4月以来約1年9カ月ぶりに高値を更新した。22日のNY金が欧州中央銀行(ECB)の量的緩和導入決定を強材料視して上昇した上、為替が円安・ドル高に振れたことから、高値を更新した。ただ、NY金時間外がその後ジリ安歩調をたどったほか、円安も一服したため、次第に上値が重くなった。RSI(14日)=71.8%。

*白金は小反発。NY高を背景に高寄り後、NY時間外の軟化を眺めて水準を切り下げたが、プラス圏を保った。RSI(14日)=64.9%。

*ECB理事会では、国債など月600億ユーロの購入を決めた。期間は3月~2016年9月までとし、物価上昇率2%弱を目標に緩和を続ける方針を表明した。事前の予想を上回ったことでポジティブサプライズとなったようだ。最近のNY金は、ドル高や株高でも買われる傾向にある。日本や欧州は金融緩和を進め、インドやカナダは政策金利の引き下げを実施。世界的な金融緩和による過剰流動性や金利低下で、安全資産とされる金に資金が流入するとの思惑が高まっている。

*中東産原油は続伸。為替が円安・ドル高に振れた上、サウジアラビアのアブドラ国王が23日に死去したと伝えられた事を受けてNY原油(WTI)時間外取引が大幅に反発したことから、買いが先行した。ただ、その後は円安一服とWTI時間外の伸び悩みを受けて上値を削った。RSI(14日)=34.8%。石油製品はガソリンが堅調だったものの、灯油はまちまち。納会を迎えた2月当限は、ガソリンが220円高の4万8710円、灯油が300円高の4万7690円。ガソリンのRSI(14日)35.9%。灯油のRSI(14日)35.7%。

*ゴムは反落。円安、原油高にもかかわらず上海ゴムが反落したため、徐々に売りが優勢となった。午前に発表された1月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値が49.8と、前月に続き景況感の分かれ目とされる50を下回ったことも弱材料となった。終値は10日、25日、50日の移動平均線を再び割り込んだ。RSI(14日)=47.6%。

*コーンは5営業日ぶりに反落。コーン終値は10日、25日、50日の移動平均線を維持した。RSI(14日)=50.1%。
一般大豆も下落。南米の豊作見通しを背景にシカゴ相場は下落している。大豆RSI(14日)=37.5%。また、22日のECB理事会が量的緩和を決定したことで、為替市場ではドル高・ユーロ安が進行しているが、市場では、米国産穀物の競争力が弱くなると危惧されている。最近では、米国の中国向け大豆輸出のキャンセルが増えて、南米産に切り替える動きが強まっている。

*東京外国為替市場のドル円相場は、118円台半ばで推移した。ECB(欧州中央銀行)の量的緩和で米株が上伸したのに続いて日経平均株価も上昇したが、上げ幅は限定的だったことからドル円も上値は重くなった。

*日経平均株価は大幅続伸。海外主要市場で株価が上昇した安心感から堅調な値動きとなった。円安やECB(欧州中央銀行)の量的金融緩和実施により欧州のデフレ懸念が後退したため、買いが優勢となった。ただ、日経平均株価は朝方、1万7532円の高値を付けたが、その後は伸び悩んだ。25日にはギリシャ総選挙が控えているため、上値は抑えられたようだ。