1月29日(木)
【1月28日の海外相場および市況】
ny0129

*NY金は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を控えた調整的な売りに反落した。ただ、中国の春節(旧正月、2月19日)を前にした買いに支えられ、下げ幅は限られた。RSI(14日)=65.1%。引け後に発表されたFOMC声明は、市場の予想通り現行の事実上のゼロ金利を据え置きし、金融政策正常化に向けて「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)を維持した。相場は当面の利上げ見送りを織り込んでいるため、影響は限られた。時間外取引は1285.5ドル前後でほぼ変わらずで推移している。白金は反落。RSI(14日)=55.0%。

*今年最初の会合となったFOMCでは、世界各国の市場が混乱に陥っているにもかかわらず、米経済が軌道に乗っているとの見解が示された。声明では、ゼロ金利について「相当期間」維持するとの文言が削除された。

*NY(WTI)原油は、米原油在庫の大幅な積み増しを嫌気した売りに反落。終値では2009年3月11日以来5年11カ月ぶりの安値を更新した。米エネルギー情報局(EIA)が午前10時半に発表した米石油在庫統計では、23日までの1週間の米原油在庫は前週比890万バレル増と、予想の410万バレルの2倍以上となった。一方、ガソリン在庫は260万バレル減(予想は30万バレル増)、ディスティレート(留出油)は390万バレル減(同170万バレル減)と、強弱まちまちの内容となったが、発表後に下落幅が拡大した。RSI(14日)=33.3%。北海ブレントも大幅安。

*コーンは、コーンとそれを原料とするエタノールの豊富な在庫が嫌気され、ほぼ3カ月ぶりの安値に下落した。100日移動平均を割り込んだことから売りが膨らんだ。終値は20日安値を更新。RSI(14日)=36.0%。大豆は、南米産地で収穫期が近づく中、豊作観測が強まり下落。RSI(14日)=35.7%。

*NY外国為替市場のドル円相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けて反落。発表予定の米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策決定を控え、午前中は117円台後半でもみ合った。注目のFOMCは、大方の予想通り事実上のゼロ金利政策の据え置きを決定。利上げのタイミングについても、「忍耐強く」対応するとの指針(フォワードガイダンス)を維持した。声明発表直後、ドル円は118円近辺まで反発したものの、急速に117円台半ばに戻すなど荒い展開となった。内容については、ほぼ変更はなかったものの、米株価の急落や金利の低下を背景にドル売りが強まり、一時117円25銭まで下落した。

*NY株式市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けて利上げが近づいたとの警戒感が広がり、続落した。FOMC声明によると、連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、事実上のゼロ金利継続を決定。同時に、利上げに向けて「忍耐強く」対応するとの指針も維持した。だが、米景気に対する認識が引き上げられたため、利上げに向けて前進したと受け止められ、株式は売られた。原油安が一段と進んでエネルギー株が売られたことも、株価を押し下げた。

【本日以降の主な経済指標およびイベント】
17:55 (独) 1月失業者数 -2.7万人 -1.0万人
17:55 (独) 1月失業率 6.5% 6.5% 
18:30 (南ア) 12月生産者物価指数 [前年比] +6.5% +6.0%
22:00 (独) 1月消費者物価指数・速報 [前月比] 0.0% -0.8%
   (独) 1月消費者物価指数・速報 [前年比] +0.2% -0.1%
22:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 30.7万件 30.0万件
24:00 (米) 12月中古住宅販売成約 [前月比] +0.8% +0.5%
30:45 (NZ) 12月住宅建設許可 [前月比] +10.0%
未定 (南ア) SARB政策金利発表 5.75% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。