【1月29日 国内市況と終値】
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*金は反落。NY金時間外相場が、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受けて水準を切り下げたことや、為替の円高・ドル安を反映して売りが優勢となった。RSI(14日)=60.5%。白金もNY時間外安を反映して下落。RSI(14日)=52.1%。

*注目されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)声明の内容については、前回とほぼ変わらずの内容で材料視されず、時間外取引では利益確定売りが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の正常化へのスタンスに変化がないことが示されたことで、NY金の上値は重くなりそうだ。今後は、30日の第4四半期米実質国内総生産(GDP)、2月6日の1月の米雇用統計発表が材料になる。なお、第4四半期米実質国内総生産(GDP)速報値は3.1%増と、リセッション後の平均2.2%増を上回る予想。

*中東産原油は3日ぶりの反落。28日の欧米原油相場が、米原油在庫の大幅増を受け急落した上、WTI時間外相場も続落し、為替も円高・ドル安に振れたことから売り優勢となった。RSI(14日)=34.3%。米エネルギー情報局(EIA)が28日発表した原油の週間在庫は、前週比890万バレル増の4億670万バレルにまで膨らんだ。4億バレル乗せは米政府が記録をとり始めた1982年以降で最高という。一方、この週の生産量は約3万バレル増の日量921万バレルで、先行きの需給の緩みも意識されているようだ。英金融大手バークレイズは28日、北海ブレントの15年の平均価格予想を従来の72ドルから44ドルに下方修正した。石油製品も原油に連れて下落。ガソリンのRSI(14日)=35.1%、灯油のRSI(14日)=35.1%。

*ゴムは、為替の円高、原油安、上海ゴム安を反映して3営業日ぶりに反落。終値は10日、25日の移動平均線を下回ったが、50日移動平均線を上回っている。RSI(14日)=48.3%。ゴム独自の材料に乏しく、外部要因に左右される展開が続きそうだ。

*トウモロコシは続落。終値は20日安値に達した。RSI(14日)=39.5%。シカゴ市場では、コーンが小麦につれて3日続落した上、為替相場が円高に振れたことから弱気売り優勢となった。また、米国ではコーンの主用途の一つである燃料用エタノールの在庫が増加していることも弱材料。米エネルギー情報局(EIA)の1月23日までの1週間の在庫統計によると、燃料用エタノールは2060万バレルと、前週よりも20万バレル増えた。これは前年同期(1690万バレル)を2割以上上回っている。一般大豆は下値の堅いシカゴ時間外を映して買いが優勢となった。RSI(14日)=37.5%。

*東京外国為替市場のドル円相場は、株の下落幅拡大で売り優勢となり、117円台後半で推移した。早朝、117円50銭前後で推移したが、その後、日経平均株価がさほど下げなかったことで118円台を回復した。しかし、株価が大引けにかけて下げ幅を拡大したことでドル円も売りに押され、117円台後半に下落した。

*日経平均株価は、前日の米株安を反映して引けにかけて下げ幅が拡大した。企業決算への期待から押し目買いが入ったが、円相場が上昇したため、一時は前日比200円を超える下げ幅となった。ただ、日銀の上場投資信託(ETF)買いや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の買いも需給面での支えとなり、押し目買いへの期待も根強い。