【1月30日 国内市況と終値】
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*東京金は続落。終値は10日移動平均線を下回った。RSI(14日)=53.3%。29日のNY金は、米国の利上げ観測の高まりを受けて下落し、東京金もそれを反映して売り優勢となった。為替市場で、円が反発したことも嫌気された。ただ、ギリシャ問題などが依然として下支え要因として効いているようで、NY時間外相場は反発している。今夜午後10時30分に、10~12月期米GDPが発表される。市場予想は年率換算で前期比3.0%増と、7~9月期(5.0%増)に続いて堅調な内容が見込まれている。予想通り米景気の力強さが確認されれば、ドル買いが進み、金は売られそうだ。

*白金も金に連れて下落。終値は10日、25日、50日の移動平均線を下回り、RSI(14日)=42.9%と下落基調に転じている。

*中東産原油は小反発。RSI(14日)=35.7%。中東産原油は1月中旬以降、横ばいで推移している。海外原油が底堅く推移している上に、ドル円相場もレンジ内の動きとなっていることから、方向感が出てこない。ただ、総取組高は1月第3週以降、増加基調が強まり、29日現在で2万6000枚近くまで増加している。一方、ガソリンと灯油の総取組高をみると、ガソリンが4.8%、灯油が17.9%、ともに減少している。ガソリン、灯油も共に小反発で方向性に欠ける展開。ガソリンのRSI(14日)=35.9%、灯油のRSI(14日)=37.8%。

*ゴムは円の反発を受けて続落。RSI(14日)=44.5%。ただ、シンガポールRSS3号は、直近高値の171セントに迫っている。タイ政府による現物買いが押し上げているようだ。

*トウモロコシはシカゴコーンの下落と円の反発を受けて小幅続落。終値は20日安値を更新し、RSI(14日)=38.5%。一般大豆はシカゴ大豆の堅調地合いを受けて小反発。RSI(14日)=38.3%。例年、2月以降は米国の農家による作物の換金売りが活発化するため、市場では「フェブラリーブレーク」というジンクスがある。米国産大豆の主要輸出先である中国が、ドル高の中で割安な南米産大豆への切り替えを進めるとの観測も、相場の圧迫要因になっている。

*東京外国為替市場のドル円相場は、実需売りで下落し、117円台後半で推移した。早朝、前日の米株価反発で118円半ば近くまで買われたが、その後は月末要因の実需の売りに下落に転じた。日経平均株価が大引けにかけて上げ幅を縮めたこともドル円の圧迫要因。

*日経平均株価は、円安や業績拡大の期待から反発したが、週末に伴い利益確定売りも出て上値は重かった。2014年12月の鉱工業生産指数速報値が市場予想を下回った。ドイツの消費者物価指数も5年4カ月ぶりに低下して欧州のデフレ懸念が再燃したこともマイナス要因になった。