【3月5日 国内市況と終値】
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*金は3日続落。4日のNY金が為替のドル高・ユーロ安を受けて下落した地合いを引き継ぎ売られたが、その後はNY時間外の堅調を眺めて戻した。RSI(14日)=43.9%。NY金時間外相場は小動き。今夜は、ECB定例理事会があり、米国市場では週間新規失業保険申請件数や1月の米製造業受注などが公表される。

*白金は上伸。NY安を受けて安寄りしたものの、時間外の堅調を背景に切り返した。終値は10日移動平均線を上回っているが、25日移動平均線を下回っている。RSI(14日)=47.5%。

*中東産原油は反落。4日の北海ブレント原油が米国産原油の在庫増を背景に売られたため、売り優勢となった。RSI(14日)=57.3%。米エネルギー情報局(EIA)が4日発表した週報によると、2月27日までの1週間の米原油在庫は前週比1030万バレル増の4億4440万バレルに膨らみ、8週連続で過去最高を更新した。市場予想は420万バレル増だった。ただ、受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫は53万6000バレルの伸びにとどまった。また、連邦準備制度理事会(FRB)が4日発表した12地区連銀景況報告(ベージュブック)で、米経済は1月上旬から2月半ばにかけて、大半の地区や分野で拡大を継続したのと見方が示されたことが原油需要の増加観測につながった。さらに、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が4日、原油価格は安定すると語ったとロイターが報じた。石油製品は、ガソリンが中東産原油の下げに追随して反落。ガソリンのRSI(14日)=56.8%。灯油のRSI(14日)=59.3%。

*ゴムは急反落。終値は25日移動平均線を下回った。RSI(14日)=50.3%。タイ政府の現物買い介入や減産期入り、中国政府の備蓄などで、需給がタイトになりつつあるため、売り一巡後は底堅く推移しそうだ。

*トウモロコシは3日続落。RSI(14日)=53.8%。一般大豆はシカゴ相場安を受けて軟調。RSI(14日)=53.4%。3月に入ってシカゴ穀物市場では、トウモロコシ、大豆、小麦の主要3品の相場が、いずれも軟調に推移している。需給面での材料に乏しく、ドル高が弱材料になっている。トウモロコシは、米エネルギー情報局(EIA)が4日発表した週報で、燃料エタノールの生産が減少したことが弱材料視されている。大豆は、2月後半に始まったブラジルのトラック運転手によるストの規模が縮小し、物流が阻害される懸念が後退した。小麦は世界的に在庫が潤沢で、ドル高により米国産は輸出競争力が弱まっている。10日に米農務省から需給報告が発表されるが、新味はなさそうだ。31日の作付け意向面積報告と四半期在庫報告が注目される。

*東京外国為替市場のドル円相場は、株高が支援要因となり、119円台後半で堅調に推移した。今夜のECB理事会と6日の2月米雇用統計発表を控えて動きにくいようだ。

*日経平均株価は、利益確定売りが先行し続落して始まったが、売り一巡後は押し目買いが優勢となって底堅く推移した。景気回復や企業業績への期待から先高観が根強く、押し目を買う動きが続いた。さらに、日銀の上場投資信託(ETF)買い入れや年金資金の買いが入っている。