【3月26日 国内市況と終値】

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*金は4日続伸。25日のNY金は、ハト派的なシカゴ連銀総裁発言やさえない米指標を映し、6営業日続伸した。東京市場も、NY高になびいて上昇し、堅調なNY時間外相場を受けて一時4598円と9日以来の高値を付けた。終値は25日移動平均線を上回った。RSI(14日)=50.0%。白金はNY高を受けて反発。終値は10日移動平均線を上回った。RSI(14日)=43.4%。ハト派的な米シカゴ連銀総裁のエバンズ総裁は講演で、米国の利上げ実施時期に関して、2016年まで利上げを見送ることが適切との見解を示した上で、「最初の利上げ時期は16年上半期」と予想した。2月の米耐久財受注は前月比1.4%減と市場予想の0.4%増を大幅に下回った。米経済指標は、雇用関連統計を除き、このところ弱い内容となっており、市場では、1~3月期の米GDPが下振れすれば、利上げ実施時期が遠のく可能性があると見ている。

*東京原油は大幅高。一時4万4900円まで上昇し、13日の4万5650円以来約2週間ぶりの高値を付けた。RSI(14日)=51.0%。サウジアラビアは26日、イスラム教シーア派系ザイド派武装勢力が攻勢を強めるイエメンに対して軍事介入した。これを受けてNY原油時間外相場が急騰し、東京原油もCBを交えて上げ幅を拡大した。石油製品も連れて大幅上昇となった。ガソリンのRSI(14日)=48.9%。灯油のRSI(14日)=54.6%。夜間取引で発会した新甫10月限は、ガソリンが5万8360円、灯油が5万7840円まで上伸し、それぞれ16日(5万8390円)、11日(5万8020円)以来の高値を付けた。

*東京ゴムは、上海相場の堅調を受けて反発。新甫9月限は発会値比1円80銭高だった。RSI(14日)=55.0%。25日の3月限納会値は前日比3円80銭高の216円30銭と高納会だった上、受け渡し枚数が669枚(3345トン)と2014年8月以来の大受け渡しだった。

*トウモロコシは為替の円高を受けて反落。RSI(14日)=46.3%。一般大豆も円高に押されて軟調。RSI(14日)=51.9%。

*東京外国為替市場のドル円相場は、ストップロスの売りが膨らみ118円台後半に急落した。日経平均株価が大幅安になったのを受けて119円20~30銭前後で軟調に推移していたが、午後からはドル売りが強まり、119円20銭を割り込むと一時118円80銭まで下落した。引けには買戻しも入って118円90銭前後で保ち合いとなった。イエメンに対する周辺国の軍事介入が始まり、リスクオフムードが強まり、円が買われた面もあったようだ。

*日経平均株価は、米株安や円相場の上昇に加え、短期的な過熱感が出ていることから幅広い業種で利益を確保する売りが優勢となり、大幅反落となった。前日に発表された2月の米耐久財受注が予想以上に低調だったことから米景気の先行きに不透明感が出始め、投資家心理が悪化した。米経済指標の悪化がリスク回避の動きにつながったとみられる。ただ、国内の景気回復や企業の業績拡大に対する期待は依然根強いようだ。