4月3日(金)
【4月2日の海外相場および市況】
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*2日のNY金は、利益確定売りが優勢となり反落した。堅調な米新規失業保険申請件数を受けて、安全資産の金には売りが強まった。ただ、為替市場では、ドルが対ユーロで軟化したため、ドル建て金の割安感が強まり、下値はサポートされた。3日に発表される3月の米雇用統計を控えて様子見ムードが広がった。RSI(14日)=54.5%。白金は反落。RSI(14日)=51.3%。

*28日までの1週間の米新規失業保険申請件数は前週から減少し、予想を下回った。2月の米貿易統計では赤字が2009年10月以来の低水準となった。ただ、米経済成長が第1四半期に大幅に鈍化したとの見方から、ドルは圧迫された。3月の米雇用統計では、非農業部門就業者数は、24万5000人増が予想されている。2月は29万5000人増だった。失業率予想は前月と変わらずの5.5%。

*2日のNY原油は、イラン核開発問題をめぐる交渉の進展を背景に反落した。イランと欧米など主要6カ国は1日深夜からこの日早朝まで協議を実施した。イラン核協議が6月末までの最終合意に向けた枠組みで大筋合意したことが発表されると、一時48.11ドルまで下落した。6月末までに最終合意が実現すれば、イランはウラン濃縮規模を削減し、同国が最終合意の条件を満たせば、経済制裁は解除される。これにより、EUへのイラン産原油の輸入制限が撤廃されるため、供給増加懸念が強まった。RSI(14日)=51.5%。北海ブレント原油もイラン報道を受けて下落。終値は55ドルを下回った。イランの原油輸出は、制裁の影響で、日量約110万バレルと、2012年の250万バレルから減少している。イランは、タンカーに約3000万バレルの原油を保管しており、出荷できる態勢にあるという。

*シカゴトウモロコシは、イースター連休を控えてショートカバーが入り続伸。作付け意向面積報告の発表が終わり、市場は、米国の天候に注目している。南部では降雨により、早期の作付けに遅れが出ているという。RSI(14日)=50.3%。シカゴ大豆は、イースター連休を控えて、利食い売りが出た。週間輸出成約高統計によると、米国産大豆の今年度の週間純成約量は2万7400トンと、市場予想(15万~30万トン)を下回ったことも嫌気された。RSI(14日)=51.8%。

*2日のNY外国為替市場のドル円相場は米雇用統計を控え模様眺めとなり、119円台半ばから後半で保ち合いとなった。米新規失業保険申請件数は前週比2万件減の26万8000件と市場予想28万5000件を下回った。予想より良好な内容となったことから円売り・ドル買いが進み、円は一時119円89銭まで下落。2月の米製造業受注額が前月比0.2%増と予想の0.5%減に反して伸びたこともドルの買い材料となった。ただ、3日の雇用統計の内容を見極めたいとの思惑から、戻りは限定的だった。

*2日のNY株式市場は、良好な米経済指標を受けて買われ、3日ぶりに反発した。週間新規失業保険申請件数と2月製造業受注が市場予想よりも良好な結果だったことで、米景気先行きへの安心感が広がった。一時は116ドル高まで上昇したが、徐々に伸び悩んだ。3日はグッドフライデーで休場になることに加え、同日には3月の米雇用統計の発表があるため、利益確定売りが優勢となった。


【本日以降の主な経済指標およびイベント】
NZ、オーストラリア、フランクフルト、ロンドン、NY休場(イースター休暇)
21:30 (米) 3月非農業部門雇用者数 +29.5万人 +24.5万人 
21:30 (米) 3月失業率 5.5% 5.5% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果