4月21日(火)
【4月20日の海外相場および市況】
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*週明け20日のNY金は、ドル高や株高を背景に反落した。RSI(14日)=48.7%。中国人民銀行(中央銀行)が19日に預金準備率の引き下げを発表したことをきっかけに、為替市場ではドル買いが強まった。米株の上昇や企業の好決算を受けて投資資金が金市場から株式市場へ流れているようだ。また、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥るのではないかとの懸念もドル買い・ユーロ売りを強めた。ドル建て金は、相対的な割高感を受けて下落した。白金もドル高を受けて4日ぶりに反落。RSI(14日)=47.3%。

*週明け20日のNY原油は、供給過剰懸念から売りが先行したものの、中東不安などを背景に反発した。RSI(14日)=67.6%。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相はロイター通信とのインタビューで、4月の同国の原油生産が日量1000万バレル近辺で、過去最高に迫る水準で推移していることを明らかにした。供給過剰感が意識されて売りが強まったが、売り一巡後には、地政学的リスクを回避するため買い戻しが入り、57ドルを超えた。サウジ主導の連合軍がイエメン各地でイスラム教シーア派武装組織「フーシ派」に空爆を続行している。サウジの治安当局が国内の商業施設か石油施設を標的としたテロの危険があるため、警備を強化したとの報道が地政学的リスクを高めた。米国の原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が減少したとの報道も強材料視された。北海ブレント原油は、一時1ドル以上下落したが、結局は変わらずで引けた。

*週明け20日のシカゴトウモロコシは、ドル高を受けた利益確定売りに押されて反落した。ただ、米中西部産地での降雨により作付が遅れるとの見方は下支え要因となった。RSI(14日)=46.4%。シカゴ大豆は、中国の預金準備率引き下げを受けて5日続伸。また、ブラジルのトラック運転手のストが実施された場合、同国の輸出に支障が出るとの懸念も支援材料となった。RSI(14日)=52.7%。

*週明け20日のNY外国為替市場のドル円相場は、米長期金利の上昇を受けて119円台前半に反発した。中国人民銀行が週末、金融機関の預金準備率の引き下げを発表したことを受け、中国の景気テコ入れ効果に対する期待感から欧米株式相場が上伸し、これに伴って、米長期金利が上昇し、ドルは対主要通貨で上昇した。ユーロは下落。ギリシャと欧州連合(EU)などとの追加金融支援をめぐる交渉が難航していることで、同国のデフォルトやユーロ離脱に対する懸念が強まる中、ユーロ売り圧力が強まった。

*週明け20日のNYダウは、中国の追加金融緩和を好感して大幅反発した。先週末はギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念の再燃や中国の空売り規制の緩和などが嫌気されて大幅安となったが、週明けは中国の追加金融緩和が世界経済の減速懸念を後退させ、リスクオンの展開となった。米主要企業の2015年1~3月期決算発表で、好業績企業が市場予想を上回る利益を上げたことも強材料視された。


【21日の主な経済指標およびイベント】
10:30 (豪) RBA議事録
18:00 (独) 4月ZEW景況感調査 54.8 55.3 
18:00 (EU) 4月ZEW景況感調査 62.4 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

第11回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/