5月28日(木)
【5月27日の海外相場および市況】
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*27日のNY金は、4営業日続落。RSI(14日)=43.7%。先週、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が早期利上げに意欲的な発言をし、米経済の堅調を示す指標が相次いだことで、年内の利上げ観測が強まっていることから、ドルが買われ、ドル建て金には割高感が強まった。ギリシャ問題に対する先行き懸念は根強いものの、安全資産としての金買いの動きは限定的。欧州連合(EU)などによるギリシャ支援交渉は難航しているが、いずれ解決されるとの楽観的な見通しが強いようだ。白金は4営業日続落。RSI(14日)=40.6%。

*27日のNY原油は、3日続落。RSI(14日)=47.9%。米早期利上げ観測を背景にドルが対主要通貨で全面高となり、ドル建て原油の割高感が強まった。ただ、28日に発表される米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計で原油在庫の減少が見込まれ、需給引き締まり観測も一部で強まっていることから、下値は限定的だった。北海ブレント原油は大幅続落。米石油協会(API)が取引終了後に発表した米国の最新週の原油在庫は、前週比130万バレルの増加となった。

*27日のシカゴトウモロコシは3日続落。良好な作柄を背景に、ファンドの売りが継続している。RSI(14日)=33.6%。シカゴ大豆は6日ぶりに反発。ただ、作付けが順調に進捗しているため、上値は抑えられた。RSI(14日)=31.3%。

*27日のNY外国為替市場のドル円相場は、年内米利上げ観測の強まりから円売り・ドル買いが続き、一時124円09銭と、2007年6月22日以来7年11カ月ぶりに124円台に乗せた。昨夜は主要な米経済指標などの大きな材料が無いにもかかわらず相場はジリ高で推移した。ただ、米長期金利が低下したため、124円台は定着しなかった。ユーロは下げ一服後に反発。ギリシャのチプラス首相や政府関係者はこの日、欧州連合(EU)らの債権者との財政支援をめぐる交渉が合意に近付いているとの認識を示したことで買い戻しが入った。

*27日のNYダウは、ギリシャ債務問題をめぐる合意への期待感から大幅反発となった。ギリシャのチプラス首相はこの日、国際通貨基金(IMF)など債権団からの支援確保に向けた交渉が「最終段階」にあるとの認識を表明。ギリシャ政府筋も、債権団との実務者レベルでの協定策定を始めたことを明らかにした。これを受けて、ギリシャのデフォルト(債務不履行)回避につながるとの見方が高まり、市場には安心感が広がった。


【本日の主な経済指標およびイベント】
15:00 (スイス) 4月貿易収支 +25.2億CHF
16:15 (スイス) 第1四半期鉱工業生産 [前年比] +2.7%
17:30 (英) 第1四半期GDP・改定値 [前期比] +0.3% +0.4%
      (英) 第1四半期GDP・改定値 [前年比] +2.4% +2.5%
17:30 (英) 第1四半期個人消費 [前期比] +0.6% +0.7%
18:30 (南ア) 4月生産者物価指数 [前年比] +3.1% +3.4% 
21:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 27.4万件 27.0万件 
23:00 (米) 4月中古住宅販売成約 [前月比] +1.1% +0.9% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。