【キウィサプライズ】
10日早朝(日本時間午前4時)、ニュージーランド準備銀行(RBNZ、ニュージーランド中央銀行)は、予想外の利下げを決定した。

RBNZは、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)を、2.50%から0.25%引き下げ2.25%とした。

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同国の第4四半期消費者物価指数(CPI)は前年比0.1%とインフレターゲット(1.0~3.0%)の下限を大きく下回っている。

インフレ率の低迷が懸念される状況で、ウィーラーRBNZ総裁は、経済成長を下支えし、インフレ率を2018年の早い時期までに目標レンジの中央である2.0%に戻すため、年内にあと1回の追加利下げを示唆した。

市場では、12月に利下げしていることから3月の追加利下げはないだろうとの見方が大勢を占めていたため、今回の利下げはサプライズとなり、ニュージーランドドルは対米ドルで発表直後に2.1%も下落した。

ただ、一段の金利引き下げは、落ち着いてきた住宅価格の上昇を再燃させるとの懸念もあり、利下げのハードルは低いとは言えない。

また、ニュージーランドの乳業最大手フォンテラ傘下のグローバルデーリートレード(GDT)が3月2日までに実施した乳製品入札で、GDT価格指数が2週間前の前回入札と比較して1.4%上昇した。GDT価格指数は今年に入り低下が続いていたが、ようやく上昇に転じており、価格上昇が継続すれば利下げ見通しが弱まる可能性もあるだろう。


ニュージーランドドルは対米ドルで200日移動平均線を上抜いていたが、今回の急落で再び200日移動平均線を割り込む可能性が出てきた。

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