【今週は重要イベント、金、白金はどうなる?】
今週は重要イベントが続く。
26~27日は米連邦公開市場委員会(FOMC)、28~29日は日銀金融政策決定会合。

重要イベントを前に、金相場も調整局面に入っている。NY金は英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて、その後の世界経済の落ち込み懸念から、7月6日には1375ドルと2014年3月以来の高値を付けたが、米国の利上げ見通し期待や世界的な株価上昇を受けて反落に転じたが、1300ドルの大台は維持されている。

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金ETF「SPDRゴールド・トラスト」の金保有高は7月5日に982.72トンと年初来最大量となり、11日以降は減少傾向になった。25日時点では958.69トンまで減少したが、昨年の最少保有量630トン(12月17日)から見ると、依然として52%増の水準にある。過去最高は1333.4トン(2012年10月4日)。

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東京金も7月20日に4523円まで上昇し、5月の高値(4478円)を上抜いたが、調整場面に入ったようだ。年初来の最高値4622円(3月7日)と年初来の最安値4046円(1月15日)にフィボナッチリトレースメントを当てはめると、0.38倍押し=4403円、0.5倍(半値)押し=4334円、0.62倍押し=4265円となり、目先は4400円がサポートラインになりそうだ。ここを下回ると、4334円まで下げる可能性があるが、上昇基調は維持されるだろう。

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NY金の下落に連れてNY白金も調整安場面に入っているが、下げ幅はNY金ほどではない。7月11日に1104.78ドルの年初来高値を付けたが、その後は1100ドルを挟んで保ち合いとなっている。東京白金は、15日に3730円まで上昇し、年初来高値の3743円(5月12日)に迫った。その後は、金に連れて反落に転じているが、下げ幅は金ほどではない。

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白金の最大生産国である南アフリカでは、白金鉱山労働者組合(AMCU)が、賃上げ闘争に入っている。AMCUは、アングロ・プラチナ、インパラ、ロンミンとの賃金交渉を開始した。しかし、世界最大の白金鉱山会社であるアングロ・プラチナは、白金価格の長期低迷を受けて今年上半期の利益が最大70%減少するとの見通しを発表しており、経営側は満額回答が不可能な状況だ。労使交渉の難航が予想されるが、ストライキ突入となれば、供給減少が懸念される。また、南アフリカの通貨ランドは年初から対ドルでおよそ8.0%上昇し、南アランド高の状態にあり、白金のヘッジ売りが出にくい状況にもある。日本では、某大手地金商が今年1~6月に販売した白金地金は、前年同期比2倍増の8601キログラムに達したという。金に対する割安感から白金地金の販売量は昨年から増えているが、金との逆ザヤも再び縮小傾向にある。


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