【東京白金は下げ止まった可能性、金との逆ザヤは3度目の拡大へ】
NY白金は4日に1000ドルを割り込むと、下げ足を速め14日には928.3ドルまで下落した。白金の最大生産国である南アフリカで、7月に鉱山会社と鉱山労働者が賃金交渉を開始していたが、労使対立が深まり、9月下旬にはストライキが発生していた。ストライキが拡大し、生産減少が懸念されていたが、今月4日には鉱山大手のインパラ・プラチナム社と全国鉱山労働者組合(NUM)の賃金交渉が決着したため、生産が順調に回復するとの見方が強まった。「ストライキ拡大⇒減産」という上昇シナリオが崩れ、強気の失望売りが膨らんだ。

また、先週は南アフリカのゴーダン財務相が詐欺事件で訴追されると、不安定な政治状況が嫌気されて南アランドが急落し、白金相場を押し下げた。東京白金はこうした背景から11日には3159円まで下落し、年初来安値の3045円に接近した。

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金との逆ザヤも拡大し、3たび1000円を超えた。金に対する割安感が強く、日本市場では白金地金の売れ行きが好調だ。金に連れて下げ止まった可能性はあるが、本格的に反転するには南アフリカの政治・経済情勢が好転しないと難しいだろう。ただ、政治的な長期的な混乱は生産障害の要因になり、ストライキレベルの強材料に転じる可能性はあるだろう。


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