【南アランド円、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は下落した。米大統領選で、共和党候補のトランプ氏が勝利したことで、ドル買いが活発化し、新興国通貨が売り戻された。ドルの上昇により、金や白金も下落したため、生産国である南アランドには弱材料となった。

*今週の南アランド円は、上値が重い展開になりそうだ。ゴーダン財務相の訴追が見送られて南アフリカの財政赤字問題が解決するとの期待から、南アランドは反発していたが、米大統領選で共和党候補のトランプ氏が勝利してからは、資源安、金利上昇となって、南アランドも下落に転じている。米国の長期金利は2.15%まで上昇し、ドル資金の本国回帰が起きている状態で、南アフリカから投資資金が流出する懸念がある。ゴーダン財務相の訴追問題が終わってもズマ大統領と富豪一家との癒着問題から、同大統領への不信任が高まっており、政局が不安定になっている。12月には格付会社が格付を見直すが、財政赤字もあって格下げが懸念されている。4-6月期の国内総生産(GDP)は前期比年率で+3.3%でリセッション懸念は遠ざかったが、7月以降の製造業生産指数や鉱工業生産指数が低下しており、7-9月期のGDPは落ち込みが予想されている。南アフリカ準備銀行(SARB,南ア中銀)は、今年の成長率を0.5%と下方修正している。12月に格下げとなれば、急落の可能性もあり注意したい。

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予想レンジ:7.00円~7.50円


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