【南アランド円、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は、大幅上昇となった。南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)は、主要政策金利であるレポレートを市場予想通り7.0%に据え置いた。インフレ見通しに対するリスクが高まっているとの認識を示し、引き続き動向を注視する考えを示した。クガニャゴSARB総裁は会見で、食料価格の上昇率は従来想定よりも緩やかなペースで鈍化する見通しと指摘した。金融政策委員会は、インフレ軌道が目標レンジの上限に近いと引き続き懸念しているとし、委員会は利上げ局面は終わりに近いとの見方を維持しているが、上振れリスクが生じれば、考えを見直す可能性があるとした。

また、SARBは2016年のインフレ率見通しを9月時点の6.4%に据え置いた。第4四半期に6.6%でピークに達した後、来年下期には天候改善を背景に鈍化すると見込んでいる。成長見通しは2016年が0.4%、2017年を1.2%といずれも据え置いた。経済の最も厳しい局面は終わったとの認識を示した。

*今週の南アランド円は、上値の重い展開になりそうだ。円安の影響もあって南アランド円は上昇基調が続いているが、南アランド自体にも強さがある。南アフリカの貿易収支が黒字に転換したことが南アランド買いの要因になっている。10月の消費者物価指数(CPI)は前年比+6.4%とインフレ圧力は続いているが、南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)は12月にピークアウトすると予想している。景気減速と物価高が共存するスタグフレーションは一服するとみられている。その場合、今回の金利据え置き措置は南アランドの下落要因になるかもしれない。第3四半期失業率は27.1%と、2003年以来13年ぶりの高い水準を記録し、第2四半期の26.6%から悪化した。製造業や鉱業、農業の雇用が軒並み減った。失業者数は587万3,000人で、563万4,000人から増えた。職探しをやめた人を含めた広義の失業率は36.3%と36.4%からやや低下した。

格付け会社フィッチは25日、南アの格付を投資適格級で最低となる「BBBマイナス」に据え置く一方、見通しを従来の「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。政治的リスクが成長を阻害する恐れがあるためとしている。12月にはムーディーズやS&Pの格付見直しがあるため、南アランドの上値は重くなりそうだ。

来年の大統領選挙に向けて、最大の労組が、政権与党アフリカ民族会議(ANC)の次期党首候補としてラマポーザ副大統領を支持する方針を打ち出した。ラマポーザ氏はまだ出馬を表明していないが、2019年の大統領選候補として浮上してきた。 ズマ大統領は来年12月に開催されるANC党大会で党首の座を降り、大統領選に備えて次期党首が選出される見通し。ANC内部では、ズマ氏に忠実な後継者が望ましいと考える勢力と、ラマポーザ氏の下で体制刷新を図るべきとする勢力に分かれている。こうした中で組合員180万人を抱える南ア労働組合会議(COSATSU)は、ラマポーザ氏を次期党首にするために選挙戦をする決意だと記者団に明らかにした。ラマポーザ氏は鉱山労組(NUM)設立メンバーの1人で、人種隔離政策(アパルトヘイト)廃止運動を推進した。ANCの首席交渉者として1994年にネルソン・マンデラ氏が黒人初の大統領に就任する流れをもたらした。


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予想レンジ:7.50円~8.50円



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