2月17日(金)
【2月16日の海外相場および市況】
ny0216

*16日のNY金は、ドル安・ユーロ高に伴う割安感などから買いが入って続伸した。2016年11月10日(1266.400ドル)以来約3カ月ぶりの高値を付けた。為替市場では、米早期利上げ観測の再燃を背景とした対ユーロでのドル買いの流れが反転し、ドル安・ユーロ高となってドル建て金に割安感が生じた。大統領補佐官の辞任や労働長官候補の指名辞退など、米国の政局をめぐる先行き不透明感も安全資産としての金買いを支えているようだ。世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・トラスト」の金保有高は15日時点で11営業日連続の増加となっている。NY白金は3日続伸。

*16日のNY原油は、対ユーロでのドル安に伴う割安感などから買われ、反発した。為替市場では対ユーロでドル安が進行し、ドル建て原油に割安感が生じ、買いが優勢となった。また、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産が今後さらに進むとの報道なども支援材料となった。 ただ、前日に発表された米エネルギー情報局(EIA)週報では原油在庫が前週比950万バレル増と、市場予想を上回る大幅な積み増しだったため、米国内での供給過剰が懸念されて上値は重かった。OPEC加盟・非加盟国が昨年、協調減産で合意して以降、原油相場は5ドルの狭いレンジで浮動している。

*石油輸出国機構(OPEC)は、世界の原油在庫が目標水準に低下しない場合には、7月から非加盟産油国との減産合意期間を延長、もしくは減産幅を拡大する可能性がある。OPECは昨年末、供給過剰の解消に向け、ロシアなど非加盟国と日量180万バレルの減産で合意し、今年1月から半年間、続けることになっていたが、OPEC加盟13カ国の関係者は、石油市場を均衡させるためには、原油在庫を過去5年平均の水準近くにまで削減する必要があると指摘している。日量180万バレルの減産を6ヶ月間実施した場合、単純計算すると、減産量は約3億バレルになる。ただ、正確な在庫データの取得には時間を要することから、5月の会合開催までに、減少幅が判明しないとみられている。

*16日のシカゴトウモロコシは利食い売りに反落。小麦安もトウモロコシ相場を圧迫した。シカゴ大豆は反落。。ブラジルでの収穫が進捗していることが圧迫要因。

*16日のNY外国為替市場では、米金利低下を受けてドル売りが進行し、ドル円は113円台前半に下落した。前日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の利上げに前向きな発言やインフレ指標の上昇などを受けた円売り・ドル買いの流れが反転したのは、大統領補佐官の辞任や労働長官候補の指名辞退など、混乱が続くトランプ米政権の先行きへの懸念が広がったことが要因と見られている。安全資産としての債券に買いが入り、米長期金利が低下したため、ドル投資意欲が後退し、売りが優勢となった。

*16日のNYダウは6日連続で最高値を更新した。住宅着工許可件数などの米経済指標が良好だったことも支援要因。市場は、トランプ大統領が月末に発表するとしている、大型減税策に期待を寄せている。


【本日の主な経済指標およびイベント】
18:30 (英) 1月小売売上高 (自動車燃料含む:前月比) -1.9% +1.0% --
19:00 (EU) 12月建設支出 (前月比) +0.4% -- --
 
第103回 『おしえて陳さん』 
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