【ドル円、今週の見通し】

*今週のドル円相場は堅調ながらも伸び悩む展開になりそうだ。今週14、15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、追加利上げが確実視されている。これはすでに市場に織り込まれており、追加利上げによるドル円の上昇は限定的だろう。利上げが決定されるであろう15日には、「2015年超党派予算法」が期限を迎える。米国の債務上限引き上げ協議の難航が懸念されることから、ドルの上値は抑えられるだろう。

15日にはオランダで総選挙が行われるが、3割近い有権者が、反移民を掲げる極右政党「自由党」のヘルト・ウィルダース党首を支持するとみられている。反主流派的な政党が躍進した場合、4月のフランス大統領選挙でも同様の現象が起こると警戒され、リスク回避からドルは売られ、円買いが優勢となろう。

ただ、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長がさらなる追加利上げを示唆し、米国議会で債務上限の引き上げが承認された場合は相応にドルは上昇しよう。

しかし、今週は17、18日に20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がドイツで開催されることを考えると、ドル買いも慎重にならざるをえないだろう。G20共同声明では、草案の段階で為替相場の安定維持の文言が削除されたという。貿易赤字解消のためドル安を望むトランプ新政権の真意を反映したようだ。その一方で「行き過ぎた世界的な不均衡」という文言が約10年ぶりに復活し、多額の貿易黒字を抱えるドイツや中国を牽制しているが、日本の貿易黒字も対象に入ってくるだろう。

ムニューシン米財務長官は就任後初めて参加する今回のG20で、貿易で優位に立つため自国通貨安を誘導しようとする国を米国は容認しない旨を打ち出す計画で、米政府のドル高牽制姿勢が明確になりそうだ。加えて、3月の期末決算に向けた本邦機関投資家のレパトリ(ドル建て資産売却・円買い)の円買いも考えられ、ドル円の上値は重くなるだろう。

今週発表される経済指標は、13日に本邦1月機械受注。15日に米2月小売売上高、3月NY連銀製造業景況指数、16日に米2月住宅着工、17日に米2月鉱工業生産、3月ミシガン大学消費者信頼感指数など。

*CFTC建玉3月7日時点:ファンドのドル買い・円売りは5万4700枚(前週比-4683枚)と増加。総取組高は21万7982枚と前週比1万3380枚の増加。トランプ政権が発足してから、ドル買い・円売りポジションが縮小していたが、先週は、米国の早期利上げ見通しを受けてドル買い・円売りが強まったようだ。

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予想レンジ:113.00円~116.00円


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