【 東京金は調整安場面、4400円でサポートされるか 】

*先週のNY金は、米国の早期利上げ見通しが高まり下落基調が強まったものの、節目の1200ドル絡みで下げ止まり、逆に、地合いの堅調さが確認された。9日に心理的な節目である1200ドルを割り込み、一時1月30日(1196.00ドル)以来約1カ月半ぶりの安値をつけた。週末10日には2月の米雇用統計が発表された。非農業部門就業者数は前月比23万5000人増と、市場予想を上回り、好調の目安となる20万人を超えた。失業率は0.1ポイント改善し、4.7%と予想と一致し、今月の14、15日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ決定はほぼ確実となり、3月以降の利上げペースも加速するとの見方からNY金は1194.5ドルまで下落した。

しかし、欧州央銀行(ECB)の一部当局者が前日の理事会で、量的緩和策(QE)の終了前に利上げを開始する可能性を協議したとの報道を受け、ユーロ買い・ドル売りの動きが活発化したため、NY金は下げ渋り、1200ドルを挟んでの保ち合いとなった。週明け13日は小反発した。9日続落していた反動から安値拾いの買いやショートカバーが入って上昇し一時1210.90ドルを付けた。

テクニカル的に見ると、1200ドルは、2015年の安値1046.20ドル(12月3日)と2016年の高値1375ドル(7月6日)の半値押しにあたる1210ドルとほぼ同水準にあり、現在は高値からの調整安場面と言える。FOMCの結果と声明を受けて、今後の方向性を探る展開になろう。

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*CFTC建玉3月7日時点:ファンドの金買い越しは13万3685枚(前週比-3万0113枚)と減少。総取組高は43万4401枚と前週比1万1680枚の減少。


*金ETF「SPDRゴールド・トラスト」の金保有高は、3月13日時点で832.03トン。2月に入ってから増加に転じ、1月末(799.07トン)から比較すると4%あまり増加している。前年同期比では5.3%増加。しかし、先週は早期利上げ見通しを受けて増勢が一服している。今年の最大量は845.32トン(3月2日)、昨年の最大量は982.72トン(7月5日)。

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*東京金は2月28日に4537円を付け、昨年7月の高値4523円を上回った。その後は反落に転じ、4500円を割り込んで調整安場面に入ったようだ。

2月の米雇用統計は良好な内容で、 3月の利上げ見通し確率は95%を超えた。このため、14、15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げは決定される見込みで、年内の利上げ回数も3回から4回に増えるとの観測が浮上している。

今回の会合では声明と併せて公表される参加者らの政策金利見通し(ドット・チャート)が焦点となろう。仮にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、利上げペースの加速に言及すれば「ドル高・NY金安」の展開が予想されるが、その反応も限定的になりそうだ。

15日投票のオランダ下院選では、欧州統合に懐疑的な政党が勝利する可能性は低いとみられているものの、選挙で多数の票を獲得すれば、4月と5月のフランス大統領選挙が予想外の結果になるとの臆測が強まり、リスク回避の金買いが出てくる可能性がある。

また、17日からドイツで始まるG20では、ムニューシン米財務長官は、通貨安競争を容認しないと言明し、早くもドル高を牽制している。ドルの上値が抑えられることになれば、NY金は値固め局面に入るだろう。東京金もそれに連れて反発する可能性がある。

テクニカル的に見ると、4400円台は、2016年の安値4046円(1月15日)と2016年の高値4622円(3月7日)の0.38倍押しの水準にない、現在は高値からの調整安場面と言える。FOMCの結果と声明を受けて、このレベルで値固めして再び上昇相場が始まると予想する。

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*今週の予想レンジ:4350~4480円


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