【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、下落基調が継続しそうだ。朝鮮半島情勢では、注目された15日(北朝鮮の金日成生誕105周年)にミサイルは発射されたものの失敗に終わり、軍事行動には至らず、結果的には何も起こらなかった。

ただ、5月9日の韓国大統領選挙に向けて、北朝鮮外務次官の「北朝鮮は最高指導者が適切と判断したときに核実験を実施する」との発言や、米政府高官の「米国は、北朝鮮が核実験を実施するとの確証を得た場合には先制攻撃をする」との発言を受けて、地政学リスクは継続している。

14日に米財務省が発表した為替報告書では、中国や日本の為替操作国の認定は回避され、昨年同様の監視対象リストのままとなった。

18日から始まる第一回日米経済対話で、米国が日本に対して貿易不均衡是正を求める可能性が高まっている。米国の過剰な要求に対して、日本が否定的な姿勢を見せた場合、円高が強まる可能性がある。

米議会では、ヘルスケア法案の採決が先送りされたまま、イースター休暇に入った。議会は4月25日に再開されるが、28日までに暫定予算案や米連邦債務上限の引き上げを採決できない場合、米連邦政府機関が閉鎖されることも考えられる。

さらに、トランプ政権と共和党保守派グループ「下院自由議員連盟」の対立が深まっており、ヘルスケア法案の修正案の採決が5月以降に先送りされる可能性もある。そのため、市場が期待している税制改革やインフラ計画も大きく後退する可能性が高く、トランプ政権の政策遂行能力への懐疑的な見方が強まり、米株価への悪影響も出てくるだろう。

また、シリアのアサド政権に対して軍事攻撃を行ったことで、ロシアとの関係が悪化してきている。23日にはフランスの大統領選(第1回)が行われるが、極右政党の国民戦線のルペン候補が決戦投票に残る可能性があり、警戒されている。

3月の日銀短観では、大企業製造業の2017年度の事業計画の前提となっている想定為替レートは、108円43銭だが、週明け17日には、これを下回ってしまった。輸出関連株に売り圧力が強まり、日経平均株価も下落を余儀なくされている。

以上より、ドル円には下落要因が多く、今週も円高基調が進みそうだ。

今週発表される経済指標は、17日にNY連銀製造業景況指数、中国の1-3月期国内総生産(GDP)、19日に米ベージュブック、20日に本邦の1月貿易統計、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、21日に日経製造業PMI速報値など。

*CFTC建玉4月11日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万4764枚(前週比+1万1036枚)と減少。総取組高は19万8381枚と前週比4013枚の増加。

*テクニカル:110円の心理的節目も割り込み、以前より指摘してきた200日移動平均線まで下落したが、週明け17日は、この200日移動平均線も下回ってしまった。ドル円は5円幅で動くことが多く、110円を明確に下回ったことで、下値のメドは105円になりそうだ。


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予想レンジ:107.00円~110.00円


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