【南アランド円、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は反発した。トランプ大統領の米ドルは高すぎるとのドル高牽制発言や、中国の貿易統計を好感して南アランドは買い戻された。

*今週の南アランド円は、上値の重い展開が続きそうだ。南アランド急落の経緯を振り返っておこう。

3月30日、ズマ大統領はゴーダン財務相を含む9閣僚を解任し、新財務相に金融やビジネスに関しては経験の乏しいギガバ内相を充てる内閣改造を発表した。

しかし、市場はこの決定に大きく失望し、ランドは暴落となった。ゴーダン財務相は財政規律を重視しており、財政拡大に積極的なズマ大統領とは政策や方針で対立があった。

2014年にいったん財務相を退任し、 代わりにネネ財務相が財政再建に着手したがうまくいかず、2015年12月にはネネ財務相を突然解任し、金融経験や閣僚実績に乏しいバンルーエン氏を新財務相に据えた。しかし、市場から大きな反発を受け、そのため、数日でゴーダン氏を新財務相にしたという経緯がある。

ズマ大統領は、南ア最大の民族ズールー族出身で国民の支持も高く、2009年、14年とアフリカ民族会議(ANC)を率いて選挙に圧勝しているが、この決定には与党であるANCからも強い批判が出て、党の分裂も取りざたされた。一部では、ズマ大統領に辞任を求める動きまで出たと言う。

ゴーダン前財務相の財政規律路線が評価されて、南アランドは安定的に推移してきたが、今回、その前提が突然消滅したので、海外投資家の南アランド離れが強まった。

4月3日、米格付け会社S&P社は、南アフリカを000年以来17年ぶりに、投機的格付けのジャンク級に格下げした。外貨建て国債格付けを「BBB-」から「BB+」に格下げ。財政状況や景気動向いかんではさらなる格下げもあり得ると警告した。また、ランド建て国債も「BBB」から「BBB-」に格下げしたが、投資適格水準は保たれた。格付け見通しはいづれも「ネガティブ(弱含み)」。S&Pは発表文の中で「ANCが主導する政権内の対立が浮き彫りとなり、政策続行が不可能になる恐れがある。これが景気や財政に悪影響を及ぼす可能性が高まっている」と指摘した。

ズマ大統領に対する不信任決議案の採決を最高裁が認めた場合、過半数の議席を保有する与党ANCは不信任案に反対票を投じる姿勢を示しているが、秘密投票の場合は可決される可能性も出てくるという見方もある。

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予想レンジ:7.80円~8.20円



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