【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は、16日の国民投票を控えて買いが見送られる中、円高の影響もあって下落した。ただ、国民投票でエルドアン大統領が勝利する可能性も想定され、下げ幅は小さかった。

*今週のトルコリラ円は、ジリ高で推移しそうだ。

16日、トルコで大統領の権限を強化する憲法改正の是非を問う国民投票が行われた。即日開票の結果、賛成が過半数を上回り、エルドアン大統領は、「重要な変化を国民が選択した」と述べ、勝利宣言をした。今後、エルドアン大統領による事実上の独裁政権への道が開かれることになった。17日の外為市場では、トルコリラが対ドルで大幅上昇した。

今回の大統領の権限強化を柱とした憲法改憲案は昨年12月、エルドアン氏が事実上のリーダーを務める与党・公正発展党(AKP)が国会(550議席)に提出された。現行憲法では大統領は象徴的な存在に過ぎず、エルドアン大統領は今回の改憲で「トルコ型大統領制」の導入を実現し、名実共に政治の実権を握りたい考えだ。1月21日、AKPが極右野党の協力を得て、賛成339票で国会の承認を得ていた。改憲案では、大統領に行政権を集中させ、首相職を廃止し、大統領を行政のトップと定め、補佐する副大統領職を新設する。また、これまでは禁じられていた大統領の政党所属も認めるほか、副大統領や閣僚の任免、非常事態宣言の発出、政令の公布など広範な権限を大統領に与える。

国民投票の結果、トルコは議院内閣制から、大統領が大きな権限を持つ実権型大統領制へ移行する。改憲が実現するため、総選挙と大統領選が2019年に行われる。大統領は2期10年まで務められるが、この多選制限が改憲後、リセットされた場合、エルドアン大統領は2029年までその座にとどまる可能性がある。長期的に見れば、トルコは経済の構造改革を実施するために十分な時間を手に入れることができ、財政政策と財務収支に関心を集中させて、経済を活性化させることが可能になろう。

オックスフォード・エコノミー(本社ロンドン)は、16日の国民投票でエルドアン大統領が勝利した場合、トルコリラ建て資産が長期的に上昇する可能性があると指摘した。昨年7月のクーデター未遂事件以降、低迷していた個人消費も復活し、トルコ径剤の活性化が期待されるだろう。

エルドアン大統領は超長期政権を築き、 2023年の「建国100周年」に向けて「世界の経済大国トップ10入り」を目指すという。果たして、「オスマントルコ帝国」は復活するのだろうか。

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予想レンジ:28.00円~30.00円


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