【NY原油は上値重くレンジ相場】

20日発表されたEIAの週間在庫統計で、原油在庫が100万バレル減と、市場予想の150万バレル減よりも小幅な取り崩しにとどまったこと、ガソリン在庫が前週比150万バレル増と、市場予想の190万バレル減に反して積み増しとなったことが嫌気されて、NY原油は下落に転じた。

これから本格的にドライブシーズンを迎えるものの、ガソリン在庫の増加は、予想外の弱材料となって50ドル割れ寸前まで下げた。

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石油輸出国機構(OPEC)は今年1月から日量120万バレルの削減を行い、ロシアなど非OPECも60万バレルの減産を行うことで合意している。

OPECの合意遵守率は高く、非OPECの遵守率も次第に上がってきている。しかし、減産合意を完全達成しても、世界の石油需給状況は均衡に達する程度で、相場には相当に織り込まれているといえるだろう。

現行の協調減産は相場のサポート要因だが、上値を突破していく強材料としては力不足で、しばらくは、3月中旬の安値47ドルが下値、上値は直近の高値53ドルがそれぞれの目安になりそうだ。

今後は、OPECが減産を延期するかどうかがポイントになろう。OPECは5月25日の総会で今年下半期の政策を協議する。その際、非加盟産油国との協議も行う予定。サウジアラビアなど多くの主要加盟国は、ロシアやその他非加盟国の合意があれば、減産延長を支持する考え。ただ、ロシアは、ノバク・エネルギー相が今月、国内石油会社と近く減産について協議すると述べたものの、減産を支持するかについては明らかにしていない。

また、イスラム教シーア派連立与党の指導者、アンマル・ハキム氏は19日、イラクは、原油価格の下支えを目的とした石油輸出各国による減産量の拡大を支持すると述べた。ただ、イラクは、過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うため、石油収入が必要なことから、減産参加の免除を求める可能性があると警告した。

OPECC内部でも、減産延長についてはまだ意見がまとまっていないようだ。

ファンドの買い玉は一時39万8千枚まで減少したが、11日時点では43万7千枚まで増えている。弱い在庫統計を受けて、買いポジションが整理され、30万枚前半ぐらいまで減少すれば、内部要因的にも軽くなるだろう。

NY原油の日足チャートを見ると、53から55ドルが上値抵抗ゾーンだが、下値は200日移動平均線にサポートされそうだ。


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