【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は軟化した。16日の国民投票では、大統領の権限を強める事に対し、国民の賛成が得られ、週明け17日のトルコリラは対ドルで大幅反発となった。ただ、エルドアン大統領の権限が強まることに対し、欧州連合(EU)が難色を示し、エルドアン大統領もそれに対する強硬な姿勢を見せたことで、リラは次第に上値が重くなった。シリアや北朝鮮情勢を受けて地政学的リスクが高まっていることも新興国通貨であるリラ買いを抑えることになった。

トルコ統計庁とトルコ中央銀行の協力で実施したアンケートによると、消費者信頼感指数は、3月の67.8ポイントから4月には71.3ポイントに上昇した。家計の経済状況予測指数も4月には3.4%上昇して90.7ポイントになった。一般経済状態予測も、今月には3.3%上昇して93.2ポイントから96.2ポイントに上昇した。この上昇は、今後12ヶ月間で一般経済状況がより良くなると予測している消費者の数が前月と比べて多くなっていることを示している。

*今週のトルコリラ円は、値固め局面になりそうだ。国民投票を無事に終え、トルコは今後、議院内閣制から、大統領が大きな権限を持つ実権型大統領制へ移行する。改憲が実現するため、総選挙と大統領選が2019年に行われる。大統領は2期10年まで務められるが、この多選制限が改憲後、リセットされた場合、エルドアン大統領は2029年までその座にとどまる可能性がある。長期的に見れば、トルコは経済の構造改革を実施するために十分な時間を手に入れることができ、財政政策と財務収支に関心を集中させて、経済を活性化させることが可能になろう。


国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しでは、トルコ経済に関して、政治的な不透明性、治安上の問題、及びトルコリラの下落により増大している外貨借入負担により不透明としていたが、トルコの経済成長率は2016年第3四半期の急激な低下の後に回復に向かっているとした。

トルコのGDP成長率は2017年が2.5%、2018年が3.3%を見込んでいる。また、インフレ率に関しては、2017年は10.1%、2018年は9.1%を見込んでいるた。

失業率は昨年の10.8%から2017年には11.5%に上昇し、2018年には11.0%に低下すると予想している。

経常赤字は2016年に対GDP比で3.8%まで低下していたが、今年は4.7%に、来年は4.6%水準になると予測している。

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予想レンジ:29.00円~31.50円


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