6月1日(木)
【5月31日の海外相場および市況】
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*31日のNY金は反発。ドル安・ユーロ高の進行が支援材料となった。また、原油相場の大幅下落に加え、4月の米中古住宅販売仮契約指数は市場予想に反して前月比で低下し、米株も続落したため、安全資産である金に「質への逃避買い」も入った。NY白金はドル安を受けて反発。

*31日のNY原油は続落し、3週間ぶりの安値となった。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国が25日に合意した新たな協調減産措置は、期間、規模の両面で市場の期待を満たせないとの見方が強まる中、リビアのシャララ油田で生産量が緩やかに回復しているとの報を受けて、一時47.73ドルまで下落した。ただ、今週発表される週間在庫統計では、強気の内容になるとの予想から買い戻され、48ドル台に戻して引けた。引け後に発表された米石油協会(API)による5月26日までの1週間の週間在庫統計で、原油在庫は870万バレル減少と、市場予想(250万バレル減少)を大幅に上回った。これが好感され、時間外取引では48.8ドル近辺に上昇している。

*31日のシカゴトウモロコシは反発。米農務省の作柄報告で「優・良」判定の割合が予想を下回ったことが好感された。シカゴ大豆はトウモロコシに連れて4日ぶりに反発。ただ、米農務省が発表した週間作柄報告によると、大豆の作付けは67%と、5年平均の68%に近い水準だった。

*31日のNY外国為替市場のドル円相場は、米雇用統計の発表を週末に控えて様子見姿勢が強まり、110円台後半に軟化した。4月の中古住宅販売仮契約指数が予想に反して前月比で低下したことから、円買い・ドル売りが優勢となり、一時110円台半ばまで下落。その後はドルが買い戻され、110円台後半で落ち着いた。12地区連銀景況報告(ベージュブック)も発表されたが、反応は乏しかった。

*31日のNYダウは続落。米金融大手JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の幹部はこの日の会合で、4~6月期のトレーディング収入が落ち込んでいるとそれぞれ表明。米金利低下による利ざや縮小も業績悪化につながるとの見方から、金融株が売られ、相場を押し下げた。また、リビアの産油量回復などの報を受けてNY原油相場が約3週間ぶりの安値に下落したため、エネルギー関連株が売られた。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 1-3月期法人企業統計・設備投資 (前年比) +3.8% +4.0% +4.5%
10:30 (豪) 4月小売売上高 (前月比) -0.1% +0.3% --
10:45 (中) 5月財新/製造業PMI 50.3 50.1 --
17:30 (英) 5月製造業PMI 57.3 56.5 --
20:30 (米) 5月チャレンジャー人員削減予定数 (前年比) -42.9% -- --
21:15 (米) 5月ADP全国雇用者数 +17.7万人 +18.0万人 --
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 23.4万件 23.8万件 --
23:00 (米) 5月ISM製造業景況指数 54.8 54.7 --
23:00 (米) 4月建設支出 (前月比) -0.2% +0.5% 

第117回 『おしえて陳さん』 
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