【南アランド円、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は下落した。先週初めは、全国執行委員会(NEC)でズマ大統領が与党アフリカ民族会議(ANC)に罷免されることが決定されなかったことから、国内政治の不安定さが後退するとの見方が強まり、南アランドは8円70銭台まで買われた。しかし、ズマ大統領留任は南アフリカ経済には悪影響が大きいとの見方が次第に強まり、南アランドは一転して売りが優勢となった。円高の影響もあって、一時8円37銭まで下落したが、週末は円高の一方で、5月の米雇用統計の悪化からドルが売られたため、南アランドも底堅く推移した。

*今週の南アランド円は、堅調に推移しよう。ズマ大統領が罷免されなかったことで、市場は再び南アフリカの経済状態に焦点をあてるだろう。5月の米雇用統計では非農業部門就業者数が予想を大幅に下回ったことで、ドルが下落に転じた。ドルの下落はドル建て金や白金価格を押し上げた。貴金属が主要な輸出品である南アフリカ経済にとってはポジティブ要因であり、南アランドを押し上げている。米国の6月の利上げはほぼ確実視されているが、それ以降は、利上げペースが鈍る可能性があり、貴金属相場を押し上げよう。南アランドにも強材料となろう。今週は6日に1-3月国内総生産(GDP)が発表されるが、前年比で+1.0%が予想されており、前回の-0.3%より大幅改善する見込み。予想通りであれば、南アランドには強材料となろう。


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予想レンジ:8.50円~8.80円


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