7月20日(木)
【7月19日の海外相場および市況】
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*19日のNY金は、ほぼ横ばい。米上院で医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の可決が困難になったことを受け、トランプ政権の政策運営に懐疑的な見方が広がっているため、安全資産として金か買われている。また、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げペースが鈍化するのではないかとの観測が浮上していることも、金にはサポート要因となった。ただ、為替市場でドルが対ユーロで買い戻されると、ドル建て金の割安感が薄れたため、上げ幅を縮小した。NY白金はドルの反発を受けて下落。

*19日のNY原油は続伸し、1カ月半ぶりの高値をつけた。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間統計で原油やガソリンなどの在庫が大幅に減少したことが好感された。EIA週報によると、14日までの1週間の原油在庫は前週比470万バレル減となり、市場予想の320万バレル減を上回る取り崩しとなった。ガソリン在庫も440万バレル減と、予想の70万バレル減を大幅に上回る取り崩し。ディスティレート(留出油)在庫も120万バレルの積み増し予想に反して210万バレルの取り崩しとなった。米国内の供給過剰懸念が後退し買われたが、為替市場ではユーロに対してドル高が進行したことから、ドル建て原油に割高感が生じ、上値は抑えられた。また、米産油量は日量943万バレルと、2015年7月以来の高水準となったことから、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国の協調減産による価格押し上げは、米国の増産によって困難になるとの見方が広がっている。

*19日のシカゴトウモロコシは、米国中西部の生産地で高温と、降雨が限定的と予想されていることが相場を押し上げた。シカゴ大豆も天候要因から続伸。

*19日のNY外国為替市場のドル円は、111円台後半に下落した。日銀や欧州中央銀行(ECB)による金融政策決定を翌20日に控えて、やや売りが優勢となった。トランプ政権の政策運営に対する懸念が再燃する中、安全資産である円を買ってドルを売る流れが継続した。また、来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催も予定されており、最近の低調な経済指標を受けて追加利上げ観測が後退していることから、FOMC声明の内容を見極めたいとの向きも多かった。一方、6月の住宅着工件数は市場予想を上回り、4カ月ぶりの高水準となったが、市場の反応は限られた。

*19日のNYダウは上昇し、3日ぶりに最高値を更新した。有料動画配信サービス世界最大手の米ネットフリックスが今週17日夕に発表した2017年4~6月期決算が好調だったことが好感されて、ハイテク株が買われた。調査会社トムソン・ロイターによると米主要企業の2017年4~6月期の純利益は、前年同期比8.7%増と堅調な業績が見込まれるため、オバマケア代替法案の否決にもかかわらず買いが優勢となった。


【本日の主な経済指標およびイベント】
未定 (日) 日銀金融政策決定会合
未定 (日) 日銀展望レポート
08:50 (日) 6月貿易収支 -2034億円(-2042億円) +4880億円 --
10:30 (豪) 6月就業者数 +4.20万人 +1.50万人 --
10:30 (豪) 6月失業率 5.5% 5.6% --
15:00 (独) 6月生産者物価指数 (前年比) +2.8% +2.3% --
17:30 (英) 6月小売売上高 (自動車燃料含む:前月比) -1.2% +0.4% --
20:45 (EU) 欧州中銀金融政策発表 0.00% -- --
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 24.7万件 24.5万件 --
21:30 (米) 7月フィラデルフィア連銀製造業指数 27.6 23.0 --
23:00 (EU) 7月消費者信頼感・速報 -1.3 -1.2 --
未定 (南ア) SARB政策金利発表 7.00% 

第124回 『おしえて陳さん』 
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