【上昇基調強める白金相場】

29日のNY白金終値は1003.50ドル。終値ベースで1000ドルを超えたのは今年の3月1日以来。

北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、リスク回避資産として金が買われ、NY金も1300ドルをブレイクした。白金も連れ高になったようだ。

もともと白金は、同じ貴金属である金や同じ白金族であるパラジウムと比べてかなり割安感が強かった。

白金と金は需給規模から見れば、白金価格が金価格を恒常的に上回っていると見られていたが、2015年1月以降は、白金の宝飾需要や自動車触媒需要が伸び悩んだことを背景に、白金価格が金価格を下回った。そのため、NY白金とNY金との比差(NY白金-NY金)は、-200ドルが割安の目安とされていた。-300~-350ドルまで逆ザヤが拡大してきたが、白金相場にはなかなか反発のきっかけがなかった。

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しかし、今年の夏以降、世界の白金生産量の8%を占めるジンバブエで国有化の話が持ち上がったり、最大の生産国南アフリカでは、白金価格の低迷による採算悪化から鉱山会社の再編やリストラが行われたりで、供給面での不安要因が高まってきた。

一方、NY白金とNYパラジウムとの比価(NY白金÷NYパラジウム)は、1.20が割安の目安となっていたが、ここ最近は1.05台まで低下していた。パラジウムは主に北米のガソリン車の自動車触媒として使用されているが、好調な自動車販売を受けて今年は需給が引き締まるとの予想が強く、年初からパラジウム相場は上昇基調を強めていた。これに連動して、白金も供給不安の兆しが出てきたため、パラジウムに比較して下げ過ぎ感が意識されてきたようだ。

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こうした要因を背景に、東京白金も上昇し、節目の3500円を越えてきた。需要増加による上昇ではないため、継続性に疑問も残るが、直近のCFTC建て玉明細では、ファンドによる白金の買い越しは3万2000枚弱。2016年以降をファンドの買い越しを見ると最大で5万枚に及ぶ時もあったことを考えると、まだ買い余地は残っているといえるだろう。

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白金市場は規模が大きくないだけに、買いが継続すれば今年の最高値圏である3700円台を目指していく可能性は高いだろう。


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