9月1日(金)
【8月31日の海外相場および市況】
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*31日のNY金は、対ユーロでのドル安進行に伴う割安感から反発した。この日発表された7月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比1.4%上昇と、前月並みの低水準にとどまり、米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2.0%を大きく下回った。物価上昇の弱さから年内あと1回の利上げ観測が後退したことに加え、7月の中古住宅販売成約指数もプラス予想に反して前月比0.8%低下となり、ドル売りが加速した。また、ムニューシン米財務長官がドル安について「短期的にはプラスとマイナスの影響がある。貿易にはやや良い」と述べたことも、ドル売り圧力となり、逆に金は押し上げられた。NY白金はドル安を受けて反発。

*31日のNY原油は大幅反発。熱帯低気圧に変わった「ハービー」は前日、米南部に再上陸し、テキサス州ポートアーサーにある国内最大級の製油所が稼働を停止。これにより、米国全体の石油精製能力は4分の3程度に落ち込み、前日の相場は原油在庫の積み上がり懸念を背景に3日続落していた。しかし、月末要因とドル安を受けて買戻しが優勢となった。NYガソリンが、8日連続で上昇し、2015年6月10日以来約2年3カ月ぶりの高値となったことも追い風となった。例年、ガソリン需要が高まる米レーバーデー(労働者の日)連休を控え、供給不足を懸念した買いが殺到した。米政府は戦略石油備蓄(SPR)から50万バレルを緊急放出することを決めたが、不足分を補うには十分でないと指摘されている。

*31日のシカゴトウモロコシは5日ぶりに反発。好調な輸出成約高が支援材料。シカゴ大豆は5日ぶりに反発。

*31日のNY外国為替市場では、低調な米経済指標を受けてドルが売られ、ドル円は109円台後半に下落した。この日発表された7月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比1.4%上昇と、前月並みの低水準にとどまった。7月の中古住宅販売成約指数もプラス予想に反して前月比0.8%低下となり、ドル売りが加速した。また、ムニューシン米財務長官がドル安について「短期的にはプラスとマイナスの影響がある。貿易にはやや良い」と述べたことも、ドル売り圧力となった。ただ、翌9月1日に雇用統計を控えて様子見ムードが強まり、ドル売りも限定的だった。

*31日のNYダウは3日続伸。7月の個人消費支出は前月比0.3%増と前月の0.2%増から伸びが加速。市場予想平均の0.4%増は下回ったものの、4月以来の高い伸びを示した。個人消費の堅調さが確認され、米株式市場は買いが優勢となった。同時に発表された7月の個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比1.4%上昇と米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2.0%を大きく下回った。物価上昇の弱さから年内あと1回の利上げ観測が後退し、株式市場には支援要因となった。ムニューシン米財務長官がテレビ番組にで、税制改革について「年内実現へ軌道に乗っている」と強調したため、法人税減税に対する期待が高まった。


【本日の主な経済指標およびイベント】
イスタンブール休場(犠牲祭)
08:50 (日) 4-6月期法人企業統計・設備投資 (前年比) +4.5% +7.9% +1.5%
10:45 (中) 8月財新/製造業PMI 51.1 51.0 --
17:30 (英) 8月製造業PMI 55.1 55.0 --
21:30 (米) 8月非農業部門雇用者数 +20.9万人 +18.0万人 --
21:30 (米) 8月失業率 4.3% 4.3% --
21:30 (米) 8月平均時給 (前月比) +0.3% +0.2% --
23:00 (米) 8月ISM製造業景況指数 56.3 56.5 --
23:00 (米) 8月ミシガン大消費者信頼感指数・確報 97.6 97.5 --
23:00 (米) 7月建設支出 (前月比) -1.3% +0.5% 


第130回 『おしえて陳さん』 
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