9月14日(木)
【9月13日の海外相場および市況】
ny0914

*13日のNY金は3日続落。8月の生産者物価指数(PPI)が前月からプラスに転じたことからインフレ上昇の兆しと好感されてドルが上昇し、ドル建て金は割高感から売られた。ただ、北朝鮮をめぐる地政学的リスクなどが依然くすぶっていることから、下値は限定的だった。

*13日のNY原油は続伸し、1カ月ぶりの高値をつけた。国際エネルギー機関(IEA)が13日発表した9月の石油市場月報で、「欧州と米国を中心に想定よりも強い需要の伸びが見込まれる」として、2017年の世界の石油需要増加幅が日量160万バレルになるとの見通しを示し、前回予想の日量150万バレルから上方修正した。これを受けて、需給緩和懸念が後退したことから、買いが優勢となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、テキサス州に上陸したハリケーン「ハービー」の影響で主要な石油精製施設が一時稼働停止を余儀なくされたことを受け、ガソリン在庫が前週比840万バレル減、ディスティレート(留出油)在庫も320万バレル減(同150万バレル減)と、いずれも市場予想を大きく上回る取り崩しとなった。原油在庫は590万バレル増と予想を上回る積み増しだったものの、主要な石油精製施設が既に操業を再開していることから、石油製品の需給が引き締まる可能性があるとして、原油相場は一段と上げ幅を拡大した。

*13日のシカゴトウモロコシはまちまち。米国産トウモロコシの作柄は、成熟が平年より遅い。ただ天気予報では向こう2週間、主要産地の中西部コーンベルトにおけるシーズン末の降霜リスクは低いとされている。シカゴ大豆はショートカバーが入り反発。

*13日のNY外国為替市場では、インフレ関連指標の発表などを受けて円売り・ドル買いが優勢となり、ドル円は110円台半ばに上昇した。8月の生産者物価指数(PPI)は季節調整後で前月比0.2%上昇、エネルギーと食品を除いたコア指数は0.1%の上昇。ただ、全体、コア指数はともに市場予想をやや下回ったものの、いずれも前月からプラスに反転した。これを受けて市場では、翌14日に発表される消費者物価指数(CPI)の上昇に期待が強まり、米長期金利の小幅上昇もあってドル買いが継続した。

*13日のNYダウは2日連続で最高値更新。国際エネルギー機関(IEA)が13日発表の石油市場月報で、世界的に旺盛な需要や石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国による減産で、世界の石油余剰が縮小し始めているとの見方が示された。これが好感されて、昨日はNY原油が大幅続伸し、約1カ月ぶりの高値を付けたことでエネルギー関連株が相場を押し上げた。また、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、ガソリン在庫とディスティレート(留出油)在庫がともに市場予想よりも減少したことも支援要因。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:01 (英) 8月RICS住宅価格 +1% 0% +6%
10:30 (豪) 8月就業者数 +2.79万人 +2.00万人 --
10:30 (豪) 8月失業率 5.6% 5.6% --
11:00 (中) 8月鉱工業生産 (前年比) +6.4% +6.6% --
11:00 (中) 8月小売売上高 (前年比) +10.4% +10.5% --
13:30 (日) 7月鉱工業生産・確報 (前月比) -0.8% -- --
16:30 (スイス) スイス中銀政策金利発表 -0.75% -- --
17:00 (南ア) 4-6月期経常収支 (対GDP比) -2.1% -1.9% --
20:00 (英) BOE政策金利発表 0.25% -- --
20:00 (英) BOE議事録
20:00 (トルコ) トルコ中銀政策金利発表 8.00% -- --
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 29.8万件 30.0万件 --
21:30 (米) 8月消費者物価指数 (前月比) +0.1% +0.3% --
   (米) 8月消費者物価指数 (コア:前月比) +0.1% +0.2% --
   (米) 8月消費者物価指数 (前年比) +1.7% +1.8% --
   (米) 8月消費者物価指数 (コア:前年比) +1.7% +1.6% --


第132回 『おしえて陳さん』 
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