【円安と商品相場】

今週は週明けから円安が進行し、本日は110円70銭台までドルが買われた。

主要な国際商品はドル建てなので、ドル高により割高感が強まり、売られる傾向がある。
特に、NY金はその傾向が顕著だろう。

しかし、東京市場の商品相場は円建てなので、円安は相場を押し上げる効果がある。

2016年7月から直近までの、ドル円と主要商品との相関係数を見てみる。

h0914

これは、1に近いほど円安に連動して上昇する傾向が強いことを示し、逆に、-1に近いほど反対の動きをする傾向があることを示している。

これを見ると、原油、ゴム、トウモロコシが円安に連れて上昇する傾向があり、逆に、金と白金は円安が支援要因にはなっていないことがわかる。

来週19、20日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。

バランスシートの縮小開始が決定されるとの見方からドルがさらに上昇する可能性がある。

ドル円で言えば、111円が上値抵抗線になっており、ここをブレイクすると、112~113円のゾーンに浮上する可能性がある。

yen4h0914

一段の円安となれば、原油、ゴム、トウモロコシの一段高が予想される。


一方、ドル建てNY金は一段と下落する可能性がある。しかし、1300ドルを下回っても長続きしないのでないか。北朝鮮情勢の地政学的リスクが残っていることに加え、最近では現物需要が回復している。

金ETFは13日時点で、838トン台を回復しており、この流れから年初来最大量の867トンを超えていく可能性は高い。

goletf

東京金は、NY金とドル円の綱引きで上下するわけだが、円安にサポートされて4500円台は維持するだろう。


tkg0914


※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)エムサーフは一切の責任を負いません。